2022年1月27日から28日の未明にかけて発生した沖縄警察署襲撃事件が注目されています。
この記事では沖縄警察署襲撃事件の概要や動画、襲撃した若者らの動機、暴動の原因となった少年が失明した時の真実や真相、ネット上のデマ情報、その後や現在の状況などについてまとめました。
この記事の目次
沖縄警察署を若者約300人が襲撃した事件の概要(動画あり)
2022年1月27日から28日の未明にかけて、沖縄県警沖縄署が約300人(400人から500人とする情報も)の若者らに襲撃される暴動事件が発生しました。
沖縄県警沖縄署(沖縄市)の周辺に27日夜から28日早朝にかけ、大勢の若者らが集まり、庁舎に石などを投げる騒ぎが起きた。
沖縄県警察の発表によると、襲撃は27日の22時半頃から28日の午前4時過ぎまで続き、一時的に約300人の若者が集まったという事です。
若者らは石やなどを投げて、警察署庁舎の窓ガラスが割れるなどの被害が出たようですが、警察側にも若者側にも怪我人は出なかったとの事です。
沖縄署によると、騒動は27日午後10時半ごろから翌午前4時すぎまで断続的に続き、一時は約300人が集まった。庁舎の窓ガラスが割れるなどしたという。けが人はおらず、詳しい被害状況を調べている。
沖縄警察署襲撃時の詳しい状況
襲撃事件当時の状況についてもう少し詳しくみていきます。
この襲撃事件に参加したという若者の証言によると、石だけでなく、卵や氷、のぼり旗などの投げられるものを手当たり次第に警察署に向かって投げつけていたとの事です。
また、ロケット花火を打ち込む人や火をつけた紙を駐車場に投げ捨てる人もいたとの事で、かなり激しい暴動が起きていた事が窺えます。
コンビニで買った卵や氷、近くに落ちている石やのぼり旗、とにかく投げられるもの全て投げていた感じ。紙に火をつけて駐車場に投げ捨てる人もいた。
引用:《沖縄警察署破壊事件》「失明した事実はまだ本人に伝えられていない」 “暴徒化原因”の被害少年叔父が語った「逃亡の理由」
当時現場を目撃した人のTwitter投稿によると、爆竹なども投げ込まれていたようです。
沖縄警察署が爆竹投げ込まれて襲撃されているんですが… pic.twitter.com/Qu0JVdoUIn
— 自由空軍ISAF (@ISAF53807632) January 27, 2022
また、一部のメディアでは、鉄パイプで警察署駐車場に駐車中の車を殴りつけている人もいた事なども報じられています。
警察署に向かって石を投げつけたり、停めてある車を鉄パイプで殴りつけたりするなどの騒動に発展した。
引用:沖縄の警察署襲撃、“ヤンキー界重鎮”の評論家が集まった若者を分析「共通の敵は警察」も暴徒化は「野次馬の悪ノリ」と指摘
沖縄警察署襲撃事件の動画
沖縄警察署襲撃事件の動画がいくつもネットに上がっているので紹介します。
沖縄警察署襲撃事件の原因はSNSに拡散された警察による若者への暴行失明事件
沖縄警察署襲撃事件の原因となったのは、TikTokやYouTube、Instagram、TwitterなどのSNSに、自分の友人が暴走グループと間違われ、警察官に警棒で目を殴られて失明させられたが、警察は事故で処理しようとしているという書き込みが拡散された事でした。
若者に人気のTikTokを中心にYouTubeやインスタグラム、ツイッターなどで「自分の友達が暴走グループと間違われて警察官に目を警棒で殴られ失明させられた。こんな大ごとになっているにも関わらず警察はこの事件を事故処理で済ませようとしています」などとする書き込みが拡散され、これを信じた多くの若者が集結。
引用:沖縄の警察署襲撃、“ヤンキー界重鎮”の評論家が集まった若者を分析「共通の敵は警察」も暴徒化は「野次馬の悪ノリ」と指摘
最初は警察官に警棒で殴られて失明したと主張する少年(当時17歳の高校生)の友人20名ほどが抗議のために沖縄警察署前に集まっていたところ、SNSで拡散された彼らの投稿内容を信じた若者らが集まりはじめ、最大で300人〜500人ほど(諸説あり)にまで膨れ上がり暴動に発展したという経緯だったようです。
当時、SNSで拡散された情報は以下のような内容でした。
私事で申し訳ないんですけど、 沖縄住みなんですが、地元の高校生が、暴走族と勘違いされて警官にボコボコに殴られて右目を失明させられました。 俺の友達の友達だったのですごいショックでした。なのに警察は高校生が悪いと嘘ついて、隠蔽しようとしてます。まじで拡散お願いします
沖縄で昨日あったことです🙏
— ^_^ (@jhggfk098) January 27, 2022
警察は隠蔽しようしてます
拡散してください🌀 pic.twitter.com/RzFmbcBeaP
顔面に怪我をして倒れている少年の画像も拡散されました。
沖縄県警側の発表は食い違っている
SNSで拡散された情報では、警察官に警棒で殴られて少年が失明したという事でしたが、沖縄県警察側の発表では、2022年1月27日の午前1時頃、暴走行為の通報を受けて駆けつけた警察官複数名が、1時15分頃に付近を走行中のバイクを見つけ停止を求めたが、バイクは警察官と接触した後にそのまま走り去ったという事で、双方の言い分が食い違っています。
署の発表などでは、沖縄市宮里1丁目付近の路上で27日午前1時ごろ、「バイクが暴走行為をしている」と通報があり、複数の警察官が警戒のため駆けつけた。1時15分ごろ、近くを走っていたバイクに警察官(29)が停止を求めたが、バイクは警察官と接触後に走り去った。
この報道の内容からすると、警察側は、あくまでも職務中に偶発的に接触事故が発生し、その結果少年が怪我をしたという経緯だったと発表しているようです。
沖縄警察署を襲撃した若者らの動機① 真実を明らかにしたかった
沖縄警察署を襲撃した若者達の動機としては、事件の真実を明らかにしたかったというのが最初にあったようです。
沖縄警察署襲撃の原因となった少年が警察官に警棒で殴られて失明するほどの大怪我を負ったとするトラブルが発生した時、現場に駆けつけた少年の知人らが、警察官が救急隊員に「事故だ」と話しているのを聞き、「警察は真実を隠蔽しようとしている」と考え、それを防ぐためにSNSに(少年側から見た)真実を書き込んだという流れがあったようです。
この経緯については、警察官に暴行を受けて失明したと主張する少年の知人の保護者が週刊文春で証言しています。
警察が駆け付けた救急隊員に『事故だ』と話しているのを聞いた子どもたちが事件性を訴え、『警察の隠ぺいだ』という内容をSNSに書き込みました。それが一晩で拡散されたんです。子どもたちは最初の報道が『接触事故』として扱われたのにも違和感を覚えているようです」(少年の知人の保護者)
引用:《沖縄警察署破壊》生卵にロケット花火、壁には「しね」のラクガキも…暴徒と化した500人の少年たちが警察署を包囲 理由は「暴行“隠ぺい”疑惑」と「眼球破裂動画」
双方の言い分が食い違っており真相は未だよく分からないのですが、現場に居合わせた少年の友人らは、警察による暴行の結果少年は失明したのが真実だと強く訴えています。
事件の発端となった少年が失明する怪我を負った際、少年の友人らが現場に駆けつけていて、その時に状況を記録するために現場を撮影しようとしたところ、警察官とトラブルになり、スマホを取り上げられて地面に叩きつけられたり、殴られたりしたという証言が、この少年友人の保護者から出ています。
その様子を収めた動画も残っていると言っているので、事実としてそうした出来事があった可能性もあるようです。(ただし、その時の動画は現在のところ確認できていない)
救急車が駆けつけた際に仲間たちが動画を撮影すると、警官が『撮るな』と撮影を妨げ、スマホを地面に叩き付けたそうです。その時に警官から殴られた子もいて、その様子を収めた動画も残っている。
引用:《沖縄警察署破壊》生卵にロケット花火、壁には「しね」のラクガキも…暴徒と化した500人の少年たちが警察署を包囲 理由は「暴行“隠ぺい”疑惑」と「眼球破裂動画」
こうした情報がSNSに拡散され、その内容を信じた若者らが、警察は隠蔽をせずに真実を明らかにしろという抗議の意味で警察署を襲撃したというのが第一の動機となっていたと見られます。
沖縄警察署を襲撃した若者らの動機② 野次馬が大多数との見方も
沖縄県警察襲撃には300人から500人もの若者が集まったとされていますが、その大多数は事件と関係のない野次馬だったとの見る意見もあるようです。
これについては、元不良少年で、現在は青少年不良文化評論家として活躍されている岩橋健一郎さんが下のように分析されていました。
いわゆる“暴徒化”した一部の若者に対して、岩橋氏はあくまで推測としたうえで「野次馬のごとく『なんかやってる』と集まった連中が悪ノリの延長上で、それが結果として暴徒化につながったと思う」と私見を述べると「メインの(訴えたい)人間たちはおそらくいたとしても十数名。そういった人間たちは結局、話をつけに行こう。穏便に丸く済ませようといった趣で警察に出向いていると思う」とする見解を示した。
引用:沖縄の警察署襲撃、“ヤンキー界重鎮”の評論家が集まった若者を分析「共通の敵は警察」も暴徒化は「野次馬の悪ノリ」と指摘
そのため、沖縄襲撃事件に集まった大半の若者らの動機は、ただ単に騒ぎに便乗して暴れたかっただけという見方があります。
ただ、沖縄の一部の若者(一部の不良少年)の間には警察を敵視する風潮があると言われており、それが今回の暴動に繋がったという意味で、本当の動機は警察への怒りと見る事もできそうです。
沖縄県内の不良少年らの傾向について「暴走族や不良少年というのは、意識を対警察に向けている連中が多い。じつは沖縄の暴走族の連中らは中学校時代に対立抗争はすでに終えている。中学校を卒業してというときには、もうみんなが仲間。そこで敵は誰だとなると、やはり警察になる」と説明する。
引用:沖縄の警察署襲撃、“ヤンキー界重鎮”の評論家が集まった若者を分析「共通の敵は警察」も暴徒化は「野次馬の悪ノリ」と指摘
沖縄警察署襲撃事件の真相は?若者側と警察側の主張
出典:https://livedoor.blogimg.jp/
沖縄警察署襲撃事件の真相については、双方の認識が食い違っていてよくわかっていません。
真相を考察するために、当時の状況について報道などからわかっている内容をまとめていきます。
失明した少年と友人達側の証言による当時の状況
まず、沖縄警察署の襲撃事件の発端となった、少年が失明した事件が発生した当時、現場にいたという少年の仲間達は週刊文春やFRIDAYの取材に応じており、当時の状況を証言しています。
少年の友人らの証言によれば、当日(1月27日)の夜中、少年を含む4〜5人が沖縄市内のコンビニ前でたむろしていたところ、目の前の道路で暴走族風の人たちが警察官に追いかけられているのを見た、警察に見つかれば自分たちも補導されると思い解散した。
バラバラに別れて逃げていたところ、少年が事故にあったと連絡があって駆けつけたところ、既に少年は右目から血を流して倒れており、すでに救急車が駆けつけている状況だったという事です。
「沖縄市内のコンビニ前で4~5人でたむろしていたら、目の前の大通りで暴走族風の人たちが警察に追いかけられているのが目に入った。深夜だったから『警察に見つかったら補導される』と思って、解散したんですよ。バラバラにわかれて逃げている途中、友人の一人から『Aが事故った』という連絡が入りました。 Aのもとに駆け付けると、すでに救急車が来ていて彼は右目から血を流していた。
この時、失明した少年は自ら携帯電話を使って119番通報をしていますが、通報時には「事故を起こして怪我をした」とだけ説明しています。その後、駆けつけた救急隊員に直接「単独事故ではなく警棒で殴られた」と説明しています。
その後、バイクに乗っていた高校生(17)が消防に「事故を起こしてけがをした」と通報
少年を搬送した沖縄消防署警防課は「けがをした少年から通報があった。少年は救急隊員に『単独事故ではなく警棒で殴られた』と話した」と説明。
引用:沖縄の警察署襲撃、“ヤンキー界重鎮”の評論家が集まった若者を分析「共通の敵は警察」も暴徒化は「野次馬の悪ノリ」と指摘
最初の通報の時に少年が警察官に警棒で殴られた事を説明しなかった理由については、警察に殴られたと言っても信じてもらえないと思い、早く救急に来てもらいたかったので、自損事故を起こしたとだけ伝えたのだと、少年から事情を聞いたという叔父が説明しています。
「少年は当初、自損事故として119番通報していた。なぜ、警察官に棒のようなもので殴られたと言わなかったのか」と問うと、叔父は少年の証言を元に「警察に殴られたと通報しても、救急隊員に信じてもらえなかったり、まさか警察官がそんなことを?と思われるだろうから、まずは救急にいち早く来て欲しかったので、事実の説明をせずに自損事故でケガしたので来てくださいと通報した形です」と代弁した。
また、少年と仲間達がバラバラに逃げた理由としては、これはただ単に解散してそれぞれに帰宅するためだったようです。しかし、失明した少年はその途中で友人の荷物を間違えて持ってきてしまった事に気がつき、返すために引き返したところで、待ち構えていた警察官と遭遇し何らかのトラブルが発生。何らかの理由で失明するほどの怪我を負ったという流れだったという事です。
こうしてバイクでコンビニから家路についた高校生のAさん(17)だが、仲間の荷物を持ってきてしまったことに気づき、その荷物を返すため引き返した。そこに、一人の警察官が待ち構えていたーー。
失明した少年と接触した警察官の説明
一方、沖縄県警察は、少年と何らかの接触をした警察官の説明を発表。
この警察官は、少年の乗るバイクを確認し、両手を広げて制止を求めたが、そのままバイクが突っ込んできため、警棒を持っている手が弾かれた。警棒がどこにあたったのかはわからないと説明しているとの事です。
現在は沖縄県警本部の捜査一課があらためて捜査をしている状況だ。一課の次席は「警察官は『バイクを吹かす音がしたので、確認に行ったらバイクが来たため、両手を広げて停止を求めた。ところがバイクが突っ込んできたので、警棒を持っている手が弾かれた。相手のどこに当たったのかはわからない』と話している」と語った。
ただ、警棒は本来、正当防衛などの理由がなければ使えない事になっているため、警棒を手に持っている状況そもそもおかしいのではないかという意見も上がっています。
その他にも疑問点が多数
真相を考察するのに重要な情報として、少年は失明した右目の周辺にはくっきりとアザが残り激しく出血していましたが、その他には目立った怪我や衣服の破れはなかったというものがあります。
搬送時、少年は後に失明したとわかる右目の出血こそ激しかったが、その他の目立った怪我や衣服の破れはなかったという。
引用:《沖縄警察署破壊事件》「失明した事実はまだ本人に伝えられていない」 “暴徒化原因”の被害少年叔父が語った「逃亡の理由」
この情報について、警察が説明するように少年が単独事故を起こしたのであれば、失明するほどの大事故であったはずで、それならば右目以外の場所も怪我をしたり、衣服などがひどい状態になったりしていないのはおかしいのではないかとの見方が出ています。
また、少年のバイクとヘルメットは事故直後に何故か警察によって回収され戻ってきていないとの事です。
バイクの損傷状況を確認したかったのですが、バイクとヘルメットはなぜか事故直後に警察が回収してしまったようで、戻ってきていません。
引用:《沖縄警察署破壊事件》「失明した事実はまだ本人に伝えられていない」 “暴徒化原因”の被害少年叔父が語った「逃亡の理由」
この情報も、ヘルメットやバイクに警察官が警棒を使って少年を暴行した痕跡が残っていたために証拠隠滅で回収したのではとの憶測にも繋がっているようです。
その他、失明した少年の母親が取材に応じ、警察側の発表が二転三転して不信感を持っている事などを話されています。
警察は当初、たんなる単独事故だと発表していました。その次は、警察官と接触はしたけど警棒は持っていなかったと発表するなど、二転三転しているんです。
警察の警棒から接触した少年のDNAが検出
その後の2022年4月、警察の警棒から接触した少年のDNAが検出されたことが明らかになっています。
捜査関係者によると、警察官は警棒を伸ばした状態で持っていた。
県警は20日、高校生の母親と面会。母親によると、警棒から高校生のDNAが特定されたと報告を受け、「接触した警察官は申し訳なく思っている」と伝えられたという。母親は警察に「新学期までに捜査の進捗(しんちょく)状況を知りたかったのに、伝えられるのがどうしてこんなに遅いのか」と訴えたが、警察は「上に伝える」とだけ答えたという。
これまでの県警の調べによると、高校生は「警察官に警棒で殴られた」と話している。一方、警察官は「向かってきたバイクを止めようと、警棒を持つ腕を伸ばしたら当たった」と説明しており、食い違いが生じている。現場には接触の様子を捉えた防犯カメラがなく、目撃者がいないことから捜査は長期化している。
しかし、警察官が警棒で意図的に殴ったのか偶然当たったのかは明らかになっていません。
沖縄警察署襲撃事件の原因となった失明した少年に関するデマ情報が拡散
沖縄警察署襲撃事件の原因となった失明した少年に関するデマ情報がネット上で拡散されています。
デマの内容は、「少年は暴走族に所属していた」、「ノーヘルでバイクで暴走していた」、「バイクは盗難者で無免許運転だった」といったものでした。
これらは全て沖縄タイムスによるファクトチェックによりデマ情報である事が確認されています。
沖縄市宮里の路上で巡回中の男性警察官(29)と接触し、右眼球破裂で失明した高校生(17)に、短文投稿サイト「ツイッター」などで誹謗(ひぼう)中傷が続いている。本紙が県警や少年側への取材を基にファクトチェックすると「暴走族の高校生」「ノーヘル」「盗難車」「無免許」はいずれも「誤り」だった。
こうしたデマ情報の他にも、そもそも少年が深夜徘徊をしていたのが悪い、警察官から逃げた事にそもそも問題があるので自業自得である、ひいては沖縄警察署襲撃事件が起きたのもこの少年と友人らの責任であるといった、少年側を批判するような意見もネット上には目立つようです。
ただ、この件で優先的に問題にされるべきなのは警察官が警棒を使って意図的に少年を殴ったのか否かという点と、SNSに拡散された真偽が確定していない情報が原因で数百人もの若者が暴徒化して警察署を襲撃し、抗議をするのではなく直接的な破壊行為を行なったという点です。
少年の問題行動についてはこの件の真相が解明された上で改めて議論されるべきで、事件全体と関連づけて批判される事は危険ではないかと感じます。
沖縄警察署を若者が襲撃した事件のその後と現在の状況
出典:https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/
沖縄警察署を若者が襲撃した事件のその後と現在の状況についてですが、この事件の捜査については、現在は所轄である沖縄警察署ではなく、沖縄県警本部の捜査一課が担当しているという事です。
沖縄警察署を襲撃した若者らのその後や現在については特に情報は出ておらず、逮捕者が出たという報道は今のところ出ていません。
失明してしまった少年に関しては、現在は通い始め、以前と同じ生活を送っているようです。
医者から、視力は失われて戻らないと言われた。右眼球内はほとんど摘出したため、義眼を入れることも考えている。警官は職務質問をするためにバイクを止めた、と聞いたが「どんな職務質問だよ」と思う。
すでに退院し、休んでいた高校にも通い始めた。以前の生活が戻りつつあるが、どうしても人目が気になり右目を見られないよう過ごしている。
「SNSの自分についての投稿は見ないようにしている」とうつむく。事件のことは意識して考えないようになった。飼っている愛犬のダックスフントが大好きで、将来はトリマーやドッグトレーナーなどの仕事がしたいと、専門学校への進学も考えている。
引用:【沖縄警棒事件】「バキッ」と頭に衝撃、失明した高校生 SNSに「暴走」とデマ 進学・就職「将来が不安で胸が押しつぶされそう」
その他、事件の原因となった失明した少年と接触した警察官については、その後の報道で沖縄県警察の所属ではなく、宮崎県警から出向していた警察官(29)だった事が判明しています。
関係者によると、接触事案の当事者である男性警察官は宮崎県警から出向しており、沖縄署に配属されていたという。
1月27日未明に沖縄市宮里の路上でバイクを運転していた男子高校生(17)と巡回中だった巡査の男性警察官(29)=年齢はいずれも当時=が接触
この警察官について、警棒から少年のDNAが検出されたことから、今後は立件される可能性があるとのことです。
まとめ
今回は、2022年1月27日夜から28日の未明にかけて発生した沖縄警察署襲撃事件についてまとめてみました。
沖縄警察署襲撃事件は、当時17歳の高校生の少年が、警察官に暴走族と間違われて警棒で殴られて右目を失明したとする情報がSNSで拡散され、それを見た若者300名〜500名ほどが沖縄警察署に集まり、暴徒化して投石などをして、警察署の窓ガラスや駐車中の車両などを破壊した事件です。
沖縄警察署を襲撃した若者らの動機については、警察が事件の真実を隠蔽しようとしていると考えた事に対しての抗議や怒りなどだったようです。
ただ、事件の原因となった少年が失明した経緯については、少年側と警察側の意見が食い違っていましたが、警察の警棒から失明した少年のDNAが検出されたことが明らかになっています。
その他、ネット上では様々な情報が錯綜しており、失明した少年を誹謗中傷するデマ情報なども飛び交っています。
その後や現在の状況は、未だ不明な点が多い状態が続いています。