「茨城県境町一家4人殺傷事件」の容疑者として無職の岡庭由征という男が逮捕され注目されています。
この記事では岡庭由征の生い立ちや実家や自宅、親や兄弟などの家族、高校などの学歴、多数の前科や事件後の改名や顔の整形疑惑、動機や現在、死刑の可能性などについてまとめました。
この記事の目次
- 岡庭由征が「茨城県境町一家4人殺傷事件」の容疑者として逮捕
- 岡庭由征の生い立ち① 生年は1994年で出生名は「吾義土(あぎと)」
- 岡庭由征の生い立ち② 小学校から中学校時代
- 岡庭由征の生い立ち③ 小・中学校時代の同級生からの性格面に関する証言
- 岡庭由征の生い立ち④ 少年時代に猫を虐待し何匹も殺していた事が判明
- 岡庭由征の生い立ち⑤ 子供時代からアダルト系や猟奇系のサイトを閲覧
- 岡庭由征の実家は裕福な大地主で自宅は同じ敷地内に建つ離れ
- 岡庭由征の家族① 父親は元測量士
- 岡庭由征の家族② 母親は三郷市内で600年の歴史を持つ神社の家系
- 岡庭由征の家族③ 兄弟は3歳下の弟が1人
- 岡庭由征の家族④ 父方の祖父は地元の名士
- 岡庭由征の家族⑤ 父方の祖母は子供時代の岡庭由征を甘やかしていた
- 岡庭由征の学歴① 中退した高校は千葉商科大学附属高等学校商業科
- 岡庭由征の学歴② 中退後に編入学した通信制高校
- 岡庭由征の前科① 少女2人に対する殺人未遂事件
- 岡庭由征の前科② 30件を超える放火事件や猫虐待死事件でも起訴
- 岡庭由征の前科③ 爆弾や毒ガスを作ろうした容疑で逮捕起訴
- 岡庭由征の前科④ 警察手帳の記章を偽造した容疑で逮捕起訴
- 岡庭由征は殺人未遂事件後「岡庭吾義土(あぎと)」から現在の名前に改名
- 岡庭由征の犯行動機
- 岡庭由征が事件後に顔を整形したとの噂も
- 岡庭由征の現在
- 岡庭由征が死刑になる可能性は?
- まとめ
岡庭由征が「茨城県境町一家4人殺傷事件」の容疑者として逮捕
2019年9月に発生し、犯人が見つからないまま迷宮入りも噂されていた「茨城県境町一家4人殺傷事件」の容疑者として、岡庭由征という埼玉県三郷市に住む26歳無職の男が逮捕されました。
この岡庭由征の殺人未遂事件などの過去の複数の前科が判明した事や、その猟奇的な生い立ちなどが明らかになってきた事などが世間を震撼させています。
今回はこの岡庭由征について見ていきます。
岡庭由征が犯人と疑われる「茨城県境町一家4人殺傷事件」の概要
出典:https://news.tv-asahi.co.jp/
まず最初に、岡庭由征が犯人だと疑われている「茨城県境町一家4人殺傷事件」の概要を簡単にですが振り返っておきます。
2019年9月23日の午前0時過ぎに、茨城県境町の一軒家に家族で住んでいた主婦の小林美和さん(当時50歳)から「助けて」と110番通報が入りました。
その後、小林さん一家宅に駆けつけた警察官により、自宅の寝室で一家の主人の小林光則さん(当時48歳)と、その妻で、直前に110番通報をした小林美和さんが死亡しているのが発見されました。
2人とも上半身を10ヶ所以上滅多刺しにされており、小林光則さんは胸から肺にまで達した深い傷が、小林美和さんは頸部の傷がそれぞれ致命傷でした。小林美和さんの手には電話の子機が握られており、犯人に襲撃されている最中に通報したと見られています。
また、この家には事件発生当時3人の子供もいましたが、1階の自室で寝ていた長女は無事、両親と同じ2階にいた中学生の長男は手足を斬られる重傷 当時小学生だった次女は腕に催涙スプレーをかけられる軽傷を負っています。
長男と次女の証言によれば、犯人は1人で帽子とマスクなどで顔を隠した男だったとの事。犯人は美和さんの通報で駆けつけたパトカーのサイレンの音を聞いて逃走したという事でした。
事件現場となった小林さん一家の自宅は、周囲を沼と釣り堀と畑に囲まれ、雑木林も繁っていて周囲からは見えない離れ小島のような一軒家で、ぱっと見周囲からは家があるようには見えない立地でした。
加えて、夫妻が滅多刺しにされていた事から警察は怨恨による顔見知りの犯行を疑いましたが、小林さん一家に恨みを抱いているような怪しい人物や目立ったトラブルなどは見つからず捜査は難航していました。
また、近隣住人によれば、事件発生の少し前に小林さんの自宅に通じる小道にロープが張られていたとの事。さらに、マスクをつけた不審人物が小林さんの自宅前をうろついていたとの目撃証言も浮上しており、犯人が事前に小林さん一家の自宅を下見に訪れていた可能性なども指摘されていました。
その後、警察の捜査により、過去に前科のある人物の洗い出し捜査が行われ、事件から1年半が経過した2021年5月7日、GPS情報や犯行に使われた道具の購入履歴などから浮上した岡庭由征が茨城県警によって容疑者として逮捕され事件は急展開を迎えています。
岡庭由征の生い立ち① 生年は1994年で出生名は「吾義土(あぎと)」
岡庭由征は1993年に見合い結婚した両親のもとに1994年12月に生まれています。
岡庭由征の出生名は「岡庭吾義土(あぎと)」で、神社の家系を持つという母親の親族の神主が画数が「41画」で縁起がいいという理由から命名したという事です。
ただ、この「吾義土(あぎと)」という名前が、岡庭由征の小学生当時にちょうど放送されていた「仮面ライダーアギト」とかぶることなどから、上級生にいじめられるきっかけになるなどして、小学生時代の岡庭由征は、テストの答案用紙の名前欄に「名前は誰でしょう」と書くなど、自分の名前を名乗ることを嫌うようになったようです。
岡庭由征の現在の名前への改名については後述します。
岡庭由征の生い立ち② 小学校から中学校時代
小学校に入学した岡庭由征は絵を描くことにハマり、カマキリとザリガニが戦っている絵を描いて、埼玉県と校内のコンクールで入賞したこともあったそうです。
また、小4の頃にはニシキヘビ科のボールパイソンという大蛇を父親にねだって購入させています。
小学校時代はごく普通の少年だったとの声が多く、テレビゲームなどをして遊ぶ事が多く、女子とも普通に遊ぶタイプだったという事です。
ただ、中学に上がった頃から様子がおかしくなったようで、ある同級生は「彼は1年生の頃はソフトテニス部だったが、6月から7月くらいには部活に来なくなり、その頃からセミなどの昆虫やカエル、スズメなど生き物を殺して解体する事にハマりはじめた」と話しています。
岡庭由征の生い立ち③ 小・中学校時代の同級生からの性格面に関する証言
小・中学時代のある同級生からは「パソコンクラブに所属していて、ヤフオクで遊戯王カードを競り落として自慢するような小学生にしてはませた子供だった」、「中学はソフトテニス部に属していて、大人しい性格で凶暴なイメージはない」といった証言が出ています。
その一方で、小学校時代の同級生だったある女性からは「同じクラスにいた補聴器をつけた男子が、アギトくん(岡庭由征の改名前の名前)達からいじめを受けていた。後ろから飛び膝蹴りをするなどいじめがエスカレートして、その男子は不登校になってしまった。アギトくんは弱いものいじめをする子だなというイメージがある」と証言しています。
岡庭由征の生い立ち④ 少年時代に猫を虐待し何匹も殺していた事が判明
岡庭由征は2011年に少女2人に対する殺人未遂事件を起こしているのですが(この事件は後述)、その被害者親族らが起こした民事裁判の中で、岡庭由征の残虐な生い立ちが明かされています。
裁判記録によれば、岡庭由征は幼少期から昆虫やカエル、鳥などを殺して遊んでおり、小学生に上がる頃からは猫に対して空気銃を撃つ、石を投げるなどの虐待行為をするようになり、小学校高学年になった2009年頃から金槌で殴って5匹の猫を殺したという事です。
さらに、2010年10月上旬頃には小動物用の捕獲器具を使って猫を捕獲し、そのケージの外から猫の喉を杭などで複数回刺して衰弱させ、そのままケージごと生き埋めにして殺害した事実なども明かされています。
また、高校2年生だった2011年11月1日には、当時通っていた私立高校に切断した猫の頭部とナイフ2本を持っていき、それが原因で高校を自主退学しています。
なお、この高校の自主退学から約2週間後に岡庭由征は少女2人に対する殺人未遂事件を起こしています。
岡庭由征の生い立ち⑤ 子供時代からアダルト系や猟奇系のサイトを閲覧
岡庭由征は小学5年生の頃に父親からデスクトップタイプのパソコンを与えられています。
このパソコンには未成年向けの閲覧制限の措置などは取られておらず、岡庭由征は当時からアダルト系や猟奇系のサイトなどを好んで閲覧していたという事で、女性が殺害されたり暴行を受けたりする動画などに性的興奮を覚えるようになったようです。
また、岡庭由征は中学3年生の頃には将来何になりたいか父親に聞かれた際、当時ネット上で話題になっていた「ネオニート」と答えるなどしたそうです。
そして、岡庭由征は、中学3年の終わりか高校1年のはじめ頃に、ネットのオンラインショップでナイフが販売しているのに興味を持っています。父親が「なんで欲しいの?」と尋ねると岡庭由征は「かっこいいからコレクションしたい」と答えたという事です。
驚くべきことに、ここで父親はなんの疑問も抱かずに息子にナイフの購入を許し、自身の名義を貸してクレジットカードの使用も許可しています。
これをきっかけに岡庭由征はナイフを大量に収集するようになり、事件を起こした時には合計で71本もの刃物類を所有するに至りました。
岡庭由征の実家は裕福な大地主で自宅は同じ敷地内に建つ離れ
岡庭由征の実家についてもこれまでに判明している内容を見ていきます。
報道によれば、岡庭由征の実家の住所は「埼玉県三郷市鷹野4丁目」で、この場所の主である父方の祖父は近隣でも有名な大地主で地元の名士とも呼ばれているようです。
この実家の家屋が建つ敷地は800平米もあり、その敷地内に祖父母の住む母屋と、岡庭由征が両親と住む実家の家屋が隣接して建てられているという事です。
岡庭由征の実家の部屋は2階にあり、両親は寝室に行くさいにこの岡庭由征の部屋を通らなくてはならない構造になっているという事ですが、少年時代の岡庭由征がアダルトサイトや猟奇系のサイトを閲覧し、ナイフなどの危険物を収集している事について、両親は全く注意せず放任していた事なども、一部メディアで報じられています。
岡庭由征の家族① 父親は元測量士
出典:https://advansteadily2310.com/
岡庭由征の家族についてわかっている内容をまとめていきます。
岡庭由征の父親は土地家屋調査士事務所や、製本会社などでの勤務を経て、1999年に国家資格である土地家屋調査士の資格を取得して測量士として働きはじめ、その後自宅で測量事務所を自営していました。
家庭は裕福だったということですが、父親は岡庭由征が2011年に少女2人に対する殺人未遂事件を起こした後に糖尿病を患って足の指を切断して働けなくなり、その後は祖父からの援助を受けて生活しているようです。
なお、この父親は、当時未成年だった岡庭由征がナイフを購入する際に自分の名義を貸し、オンラインでの買い物ではクレジットカードを無制限に利用させていた事などが判明しており、世間では今回の事件への責任を問う声も上がっています。
ただ、事件を起こすきっかけの一つに彼の父親の存在があったことは間違いなかった。岡庭は刃物マニアだった。裕福な父親はクレジットカードなどで彼が好き放題購入できるようにしていたのです
引用:「茨城一家殺傷事件」26歳男が逮捕 元捜査員が振り返る10年前の「猫虐待と通り魔事件」
2011年に岡庭由征が少女2人に対する殺人未遂で逮捕された時には、父親はその責任を問われる形で県青少年育成条例違反容疑で書類送検されています。
逮捕後、自宅からはサバイバルナイフなど71本が見つかり、うち16本は18歳未満の所持が禁じられているものであった。埼玉県警は翌年1月、父親を県青少年育成条例違反容疑で書類送検した。
こうした流れがあったにもかかわらずその後、岡庭由征が自分の欲望を満たすためだけに2人の人間を殺害した事を考えれば、この父親の責任が問われるのも無理からぬ事かも知れません。
岡庭由征の家族② 母親は三郷市内で600年の歴史を持つ神社の家系
岡庭由征の母親は、埼玉県三郷市で約600年もの歴史を持つ由緒ある神社の家系の出身だという事です。
岡庭由征の母親の実家の神社は、ネット情で八幡神社と噂されていますが真偽は不明です。
また、関係者の証言によれば、この母親は当時はかなりの教育ママだった一方で、子供時代の岡庭由征をかなり甘やかしており、岡庭由征が他の子供をいじめて泣かせる事があってもほとんど叱る事がなかったという情報も出ています。
2021年2月に岡庭由征が警察手帳を偽造販売した容疑で逮捕された時に、この母親は週刊誌の取材を受けて以下のように話していました。
「(息子のことで)家から出たくないんです。周りの目にさらされ、まだ生きていたのかって顔をされるから。(通り魔事件から)もう9年、ほとんど外出していませんので、変わり者と思われています」
「身体の調子もあんまりよくなく、すごく精神的に不安定になっちゃうんです」
岡庭由征が凶悪な犯罪行為を繰り返していることについては、この両親の責任も大きいのではという声がネット上で高まっています。
岡庭由征の家族③ 兄弟は3歳下の弟が1人
岡庭由征は2人兄弟の長男だと報じられています。弟は岡庭由征が生まれた3年後に生まれたと報じられているため、3歳ほど年下のようです。
この弟は現在は実家を出ており一人暮らしをしているようですが、それ以外の情報はほとんど出ていません。兄弟である岡庭由征が凶悪犯罪を繰り返しているため、実家とは縁を切って生活している事も考えられそうです。
弟が1人いて、2人兄弟です。弟は家を出て1人暮らしをしているみたいです。
岡庭由征の家族④ 父方の祖父は地元の名士
岡庭由征の祖父は、近隣の住人から「地元の名士」とも呼ばれている大地主で、アパートを10棟くらい保有していてかなりの不動産収入を得ているようです。
実家と同じ敷地内の母屋に住む祖父は、岡庭由征について「中学1年の頃から顔も見ていない。本人(岡庭由征)が悪さをしたので叱ったら、謝りもしないで石を投げてガラスを割ったんだ。それ以降は全然会っていない」と話しています。
「茨城県境町一家4人殺傷事件」の約10年前に、岡庭由征が少女2人に対する殺人未遂事件を起こした時には、この祖父が裏の1000平米ほどの土地を売って被害者への賠償金何千万円かを工面したという事です。
この祖父ですが、関係者の証言によれば、「人に土地を貸していて毎月上がりがある」などと周囲に自慢するようなところがある人物だという事です。
岡庭由征の家族⑤ 父方の祖母は子供時代の岡庭由征を甘やかしていた
岡庭由征の父方の祖母は、子供時代の岡庭由征をかなり甘やかしており、なんでもいう事を聞いてあげていたとの情報も、2011年の殺人未遂事件での裁判記録などから明らかにされています
。
岡庭由征も甘やかしてくれる祖母に懐いていたという事で、子供時代には学校にいる時間以外のほとんどの時間を実家の離れではなく隣接する母屋で祖母と一緒に過ごしていたという事です。
岡庭由征の祖父と祖母については、近隣の住人からの以下のような証言も出ていました。
近くに住む80代の女性は、祖父母について「祖父は穏やかで、祖母は明るくて元気な人だった」と話したが、数年前から「姿を見ていない」とした。
岡庭由征の学歴① 中退した高校は千葉商科大学附属高等学校商業科
岡庭由征は高校2年の時にジャムの容器に入れた猫の生首を持ってきて騒動になり、ナイフ2本を所持している事などもわかり自主退学に追い込まれたことはすでに触れましたが、岡庭由征がこの時中退した高校は「千葉商科大学附属高等学校」の商業科だった事が2021年5月に発売の週刊文春の記事から判明しています。
岡庭由征の通っていた千葉商科大学附属高校商業科の最新の偏差値は「43」となっています。
岡庭由征の学歴② 中退後に編入学した通信制高校
岡庭由征は千葉商科大学附属高校を自主退学後に通信制高校に編入学していますが、その通信制高校は現在のところ特定されていません。
インターネット上では候補として「興学社高等学院」、「学校法人KTC学園 KTCおおぞら高等学院 柏キャンパス/通信制高校サポート校」、「勇志国際高校千葉学習センター」、「トライ式高等学院 柏キャンパス(通信制高校・サポート校)」などの高校の名前が上がっています。
岡庭由征は通信制高校に編入して間も無い2011年12月に少女2人に対する殺人未遂事件で逮捕されているため、この通信制高校には実質ほとんど通っていないと思われるため、特定する事は難しそうです。
岡庭由征の前科① 少女2人に対する殺人未遂事件
出典:https://zuboramamaroom.com/
岡庭由征にはこれまでに複数の前科がある事がわかっています。逮捕された時系列順に岡庭由征の前科を見ていきます。
岡庭由征は、2011年11月18日の17時40分頃、埼玉県三郷市で下校途中だった当時14歳だった中学3年生の女子に背後から自転車で近づき、顎の辺りを包丁でいきなり刺して重傷を負わせて逃走。この少女は頸動脈を半分断裂して失血性ショックに陥り、あと30分措置が遅れていた死亡していたという危険な状態でした。
さらにそれから約2週間後の同年12月1日、岡庭由征は今度は千葉県松戸市で、当時8歳の小学2年生女児の脇腹を操小刀で刺して重傷を負わせました。
そして12月5日に少女2人に対する殺人未遂の容疑で逮捕されています。
岡庭由征は「歩いていた人を殺そうと思っていた」と供述し、犯行の動機は殺人によって性的な快楽を得るためだった事がわかりました。
当時、岡庭由征は16歳だった事から少年法に護られて刑事罰は受けず保護処分となり、医療少年院への送致という措置で終わっています。
岡庭由征は医療少年院を出た後、一時、埼玉県立精神医療センターに入院し、2017年6月からはメンタルクリニックを受診しながら、埼玉県北部の地元の社会福祉法人が運営する、精神疾患者向けのグループホームに入居しています。
しかし、岡庭由征がこのグループホームに身を寄せていたのは1年に満たず、2018年中には埼玉県三郷市の実家へと戻っています。
岡庭由征の前科② 30件を超える放火事件や猫虐待死事件でも起訴
岡庭由征は2011年の少女2人に対する殺人未遂容疑で逮捕起訴された際に、埼玉県三郷市内でバイクや自動車に対する30件を超える放火の疑いや、猫を虐待して殺したという動物愛保護法違反などでも起訴されています。
殺人未遂罪のほか、三郷市内で自動車やバイクに放火したという非現住建造物等放火罪、2010~11年にかけて千枚通しを用いて猫2匹を殺したという動物愛護法違反など計13の罪に問われ、公判は2013年2月からさいたま地裁で行われていた。
岡庭由征は、これだけ残虐かつ反社会的な犯罪行為を繰り返していたにもかかわらず、当時未成年だったという事だけで保護処分となり、結果として事件から数年で世に放たれる事となって、今回の「茨城県境町一家4人殺傷事件」を起こしました。
当時の司法関係者の責任も追及する声も多く上がっています。
岡庭由征の前科③ 爆弾や毒ガスを作ろうした容疑で逮捕起訴
出典:https://advansteadily2310.com/
2020年11月、岡庭由征は、爆発物や毒ガスを作ろうとした容疑で埼玉県警の強制捜査を受け、その結果自宅自室から硫化水素や爆発物の材料となる硫黄約45kgが貯蔵され、猛毒のリシンを含むトウゴマやそれを抽出する薬品などが見つかり、三郷市迷惑防止条例違反で逮捕されています。
その後、消防法違反の罪でさいたま地検が起訴しています。
なお、この時、岡庭由征の自宅からパソコンやスマートフォンなどが押収されており、これが「茨城県境町一家4人殺傷事件」での殺人容疑での逮捕につながったようです。
岡庭由征の前科④ 警察手帳の記章を偽造した容疑で逮捕起訴
さらに、2021年2月15日には、岡庭由征は警察手帳の記章を偽造したとして、公記号偽造の容疑で茨城県警に逮捕され、同年3月に水戸地検が起訴しています。
上記2件の逮捕は、「茨城県境町一家4人殺傷事件」との関連を取り調べるための別件逮捕だったと見られています。
これらの逮捕時に押収した岡庭由征のスマートフォンやパソコンを警察が解析した結果、事件前に岡庭由征が小林さん一家の自宅周辺をストリートビューで調べた履歴や、自ら撮影したと見られる小林さん一家自宅周辺の動画などが発見されています。
さらに、犯行時に使われたと見られる催涙スプレー(熊除けの強力なタイプだった)や、毒物や薬品に関する書籍、ナイフなどの購入履歴なども見つかり、これらを証拠として警察は「茨城県境町一家4人殺傷事件」の容疑者としての逮捕に踏み切ったという流れのようです。
岡庭由征は殺人未遂事件後「岡庭吾義土(あぎと)」から現在の名前に改名
ここまででも触れていますが、岡庭由征は2011年に少女2人に対する殺人未遂事件で逮捕され、保護観察処分を受けた後、いずれかのタイミングで元の名前「岡庭吾義土」から現在の「岡庭由征」に改名しています。
2011年の事件では岡庭由征は未成年だったため改名前の「岡庭吾義土」という名前は世間にはほとんど知られておらず、改名するのにやむを得ない事情があったとは思えません。
にもかかわらず、何故か改名しているという事から、岡庭由征の実家の祖父が、過去の事件を炙り出される事を警戒し、金にものを言わせて改名させたのではないかと疑う声がネットで上がっています。
岡庭由征の犯行動機
岡庭由征が、なんの面識もない小林光則さんと美和さん夫妻を殺害した犯行動機にも注目が集まっています。
現在、警察による取り調べが続いている模様ですが、岡庭由征は容疑を否認しているという事で、その動機も未だ不明となっています。
ただ、岡庭由征は2020年11月に爆発物や毒ガスを作ろうとしていた容疑で逮捕された際の取り調べで動機について「人を殺したくて仕方なかった」と話していたという事です。
捜査関係者によりますと、岡庭容疑者は去年11月に別の事件で逮捕された際の取り調べの中で「人を殺したくて仕方なかった」などと話していたことが新たにわかりました。
このことから、岡庭由征が容疑の通り「茨城県境町一家4人殺傷事件」の犯人だとすれば、その動機もまた、ただ単に自身の異常な性的欲望を満たすためだけに人を殺したかったなどといった狂気的な動機だった可能性が高そうです。
岡庭由征が事件後に顔を整形したとの噂も
岡庭由征が2020年11月に逮捕された時のニュース映像での顔と、2021年2月に逮捕された時のニュース映像での顔があまりにも違っているため、事件後に岡庭由征が顔を整形しているという疑惑もネットで浮上しています。
画像を並べてみると、確かに顔立ちがかなり変わっているように見えます。マスクをしている事や少し痩せて見える事を考慮に入れたとしても、目元だけ見てもかなり変化しているように見えます。
出典:https://twitter.com/shiroshiba_yuki/status/1391340579934584834
その後、2021年5月に送検された時の写真が公開されましたが、どちらかと言うと、2020年11月の写真に近い印象となっています。
2021年2月の時が黒マスクで撮られた奇跡の映像なだけで、整形はしていない可能性もありそうです。
岡庭由征の現在
2021年5月の現在、警察による岡庭由征の取り調べが続いています。
2021年5月11日の家宅捜索では、岡庭由征の自宅から新たに猛毒ガスのサリン生成に関する本や、猛毒を持つ植物トリカブトなどが発見されたと発表されています。
現在も、岡庭由征が容疑を認めたという報道は出ていません。
また、現在の最新の警察発表によれば、岡庭由征は自宅から事件現場までの約30キロの距離をスポーツタイプの自転車で移動して犯行に及んだ可能性が高いとの見解が出されています。
岡庭由征が死刑になる可能性は?
岡庭由征が再び社会に出てくる危機感から、死刑を望む声も多く出ているようです。
ただ、過去の判例などから見て、無期懲役が下される可能性はあっても死刑判決が下される可能性はかなり低そうです。
また、おそらく岡庭由征は今後起訴されたとして精神鑑定を受ける流れになると思われ、その結果如何によっては、死刑どころか無期懲役判決も回避される可能性も考えられます。
まとめ
今回は2019年に発生した「茨城県境町一家4人殺傷事件」の容疑者として逮捕された岡庭由征についてまとめてみました。
岡庭由征は埼玉県三郷市の大地主の家に生まれますが、子供時代から動物を殺すなどの異常行動を繰り返していた生い立ちがありました。また、実家の親や祖父母など家族の教育姿勢もこの岡庭由征の異常な人格形成につながったとの見方も出てきています。
岡庭由征は中学卒業後に千葉商科大学附属高校に進学していますが、高校2年の時に学校に切断した猫の頭部を持ち込んで騒ぎになり、刃物2本を所持していたことなども判明し、それをきっかけに高校を自主退学に追い込まれています。
そして、この退学からわずか2週間後の2011年11月と12月に当時中学生と小学生の少女2人を突然刃物で刺して重傷を負わせる殺人未遂事件を起こして逮捕されますが、当時未成年だった事から少年法に護られる形で刑事罰を受けず保護処分となっています。
このように凶悪な前科がありながら、社会に解き放たれた岡庭由征はその後も凶悪犯罪を繰り返しており、2020年11月には毒ガスや爆発物を作ろうとした容疑で、2021年2月には警察手帳を偽造して販売した容疑でそれぞれ逮捕起訴されていました。
また、岡庭由征が殺人未遂事件後に元の「岡庭吾義土」という名前から現在の「岡庭由征」に改名している事が判明し、また、最近も顔を整形した疑惑浮上しており、家族が過去の犯罪歴を掘り返される事を恐れて別人に仕立て上げようとしていたのではと疑いもネット上で上がっているようです。
現在も警察による岡庭由征の取り調べが続いており、動機の解明などにも注目が集まっています。