投資歴70年という大ベテラン投資家で資産16億円の藤本茂さんが話題になっています。
この記事では投資家でデイトレーダーである藤本茂さんの経歴、結婚、自宅、資産額、詳細な投資手法や投資対象としている銘柄などについてまとめました。
この記事の目次
藤本茂(デイトレーダー)のプロフィール
投資家・藤本茂のプロフィール
生年 :1936年(1927年生まれは誤情報)
出身地:兵庫県加古川市(東京都出身は誤情報)
藤本茂さんは1936年に東京都で生まれた現役の個人投資家で、国内最高齢のデイトレーダーの1人として知られています。
藤本茂さんは戦後の時代10代の頃に株式投資を始め、現在までに投資のみで莫大な資産を築いた伝説的投資家として多くの個人投資家からの尊敬を集める存在で一部では「日本のバフェット」と異名でも呼ばれています。
藤本茂(デイトレーダー)は投資家歴約70年のベテラン
藤本茂さんは2023年の現在投資家歴69年になる大ベテラン投資家です。
藤本茂さんは18歳の時に株式投資を始め、2002年からパソコンを駆使したデイトレードを始められたそうです。
私が生まれたのは1936年、二・二六事件の起こった年で、今年で84歳になりました。株式投資は18歳で始めてもう66年。2002年からネット取引でデイトレードを始め、いまでは取引時間中は日経CNBCの株式の市況放送をつけっぱなしにしながら3枚のモニターで1200銘柄を常時チェックし、1日に130銘柄ほどの売買注文を出しています。
藤本茂(デイトレーダー)の経歴
藤本茂さんの経歴についてもみていきます。
藤本茂さんは、1936年に兵庫県加古川市で4人兄弟の末っ子として生まれました。実家は稲作農家で決して裕福な家庭ではありませんでした。3歳の時には太平洋戦争が勃発し9歳の時に日本が敗戦。日本全体が貧しい時代の中で成長されています。
藤本茂さんは元々動物が好きだったそうで、高校卒業後に姉の旦那さんの紹介でペットショップで働くようになり、そのお店の常連客の中に証券会社の社員がおり、その方に教わって株式取引をはじめ、その面白さを知ったそうです。
その後、ペットショップを退職して雀荘の経営を始め、神戸市内に3店舗を経営し10数人の従業を抱える規模にまで成長させています。
雀荘経営は順調でしたが、1984年に転換社債(一定の条件で株式に転換できるオプションのついた社債)と出会ってその面白さにのめり込み、1986年に雀荘を売却して専業投資家となっています。
その後のバブル崩壊で資産を4分1に減らしながらも1990年や2000年、2008年の波乱相場を乗り切って再び資産を増やしました。
神戸在住である藤本茂さんは、阪神大震災の時には自宅が倒壊し、からくも逃げ出したもののそれまでに蓄積したデータを失い投資家としての危機に陥っています。藤本茂さんはそうした危機を幾度も乗り切り、投資家として資産を増やされてきました。
藤本茂さんはデイトレーダーになったのは2002年の事で、それまではパソコンにはほとんど触った事がなかったそうですが、1から勉強して現在では3枚のモニタを駆使してデイトレードを行っています。
なお、一部ネット上で、藤本茂さんの経歴について、1927年生まれ、東京出身、元ダンプカー運転手、元大手証券会社勤務、プログラミング言語「Ruby」の開発者などといったどこから出てきたのかよくわからない誤情報が多数拡散されていますがいずれも誤情報です。
藤本茂(デイトレーダー)の結婚
藤本茂さんは結婚されています。
藤本茂さんが結婚された時期は不明ですが、阪神淡路大震災のあった1995年には既に結婚されていたようです。
阪神大震災では多くの建物で1階部分が倒壊したが、藤本さんもマンションの1階に居住しており、自宅は全壊。玄関がつぶれてしまったため、妻とともに裸足でなんとか窓からはい出した。
引用:他人を恨んだこともある…資産16億87歳現役トレーダー、第二次世界大戦、貧乏、バブル、震災を乗り越えた男がたどり着いた境地
また、藤本茂さんは2016年に脳梗塞を発症していますが、この時には妻が早くに異変に気がつき救急車を呼んだ事で九死に一生を得たそうです。藤本茂さんは若干歩きにくくなる後遺症は残ったものの、現在も身体は元気で投資家として現役で活動されています。
2016年には、脳梗塞を発症。藤本さんの妻は、「外出から帰ってきて、寝たと思ったら『ゴォーー』とすごい音を立て始めた。これはおかしいと思ってすぐに救急車を呼んだのよ」と振り返る。
引用:他人を恨んだこともある…資産16億87歳現役トレーダー、第二次世界大戦、貧乏、バブル、震災を乗り越えた男がたどり着いた境地
ただ、2017年には筋梗塞を発症して再び入院されており、血管が狭くならないようにするステントを身体に入れているそうです。現在も血圧が高いため、健康に留意しながら投資家としての生活を続けられているとの事でした。
藤本茂(デイトレーダー)の自宅
藤本茂さんは神戸市の出身ですが、現在も自宅は神戸市内のようです。
2023年4月配信のウェブメディア(みんかぶマガジン)の記事では、藤本茂さんは神戸市灘区のマンションでトレードを行っている事が明かされています。
神戸市東灘区のマンションの一室で、3台のパソコンモニターを駆使して軽快に取引を行う藤本茂さん。
この神戸市灘区のマンションが藤本茂さんの自宅なのか、あるいは仕事場として使用しているだけなのかは不明ながら、藤本茂さんは2016年に脳梗塞を発症して以来歩行が若干困難との事なので、移動をしなくて済む自宅でデイトレードを行っている可能性が高いのではないかと考えられます。
投資情報に重点を置くテレビ東京系のニュース番組「ニュースモーニングサテライト」が藤本茂さんを特集した際にも、マンションの一室でトレードをする藤本茂さんの様子が紹介されていました。
こちらでも、藤本茂さんは自宅のリビングルームの一区画をトレードスペースとして使用しているような感じだったので、やはり神戸市灘区内のマンションが自宅ではないかと思われます。
藤本茂(デイトレーダー)の資産額は16億円
藤本茂さんの2023年現在の最新の総資産額は16億円だという事です。
87歳のデイトレーダー、藤本茂氏。実に70年弱にもわたり投資を続け、その資産を16億円まで伸ばしてきた藤本氏
引用:他人を恨んだこともある…資産16億87歳現役トレーダー、第二次世界大戦、貧乏、バブル、震災を乗り越えた男がたどり着いた境地
個人投資家の資産額としてはかなり多い方ではないかと思います。
莫大な資産を持つ藤本茂さんですが、贅沢な暮らしにはあまり興味がないそうで、デイトレードが好きだから投資を続けているだけなのだそうです。
そのため、藤本茂さんの保有する資産はほとんどが金融資産であり、不動産や貴金属などの実物資産はほとんど保有されていない模様です。
藤本茂(デイトレーダー)の手法
出典:https://livedoor.sp.blogimg.jp/
約70年の投資家歴とデイトレードで得た16億円もの資産を持つ藤本茂さんの投資手法に関心がある方も多いようです。
メディア取材などで藤本茂さん本人が明かされたところによると、藤本茂さんの投資手法の基本は将来成長が見込まれるグロース株を投資対象としたもので、テクニカル面では逆張りを好んでいるようです。
逆張りとは、下がってきた株の底値を見極めて買い、上がりすぎた株の天井を見極めて空売りするというもので、タイミングを見誤ると損失が拡大しやすいため流れに乗る順張りと比べると相対的にリスクが高く経験とセンスが必要な上級者向けの手法だと言えます。
藤本茂さんはテクニカル指標では、全体のトレンドを見つつ、移動平均線やトレンドラインなどから分析したサポートラインや抵抗線、オシレーター系ではRSIなどを重要視し、ファンダメンタルでは特にRSI企業の財務諸表や業績、業界全体の流れを見て取引する銘柄を決められているようです。
この点ではデイトレーダーとしては王道のトレード手法だと言えます。
また、藤本茂さんはデイトレードで得た利益を再びデイトレード資金として再投資する手法で資金を雪だるま式に増やしたとも語っておられました。デイトレードで得た資金のみを短期投資資金として回す事で、損失を恐れる事なくメンタルの面でも優位性を得られるという事を言われているのだと思われます。
また、藤本茂さんはこうした短期トレードの逆張りと並行して、長期投資も行い、長期目線の投資では配当益も狙っていく手法で、利益を上げていて将来性もある企業を投資先とし、特に株主還元を積極的に行う企業を保有銘柄に選ばれているという事です。
藤本茂(デイトレーダー)の取引銘柄
藤本茂さんは特定の銘柄に固執する事はないようです。
藤本茂さんは自身が詳しい分野(自動車、半導体、商社など)から100銘柄ほどをピックアップしてデイトレードをされているそうです。藤本茂さんはグロース株を好む事も明かされているため、おそらく新興市場の銘柄も投資対象にされていると思われます。
売買の対象とする銘柄は常時100銘柄ほど。好きな業界として挙げるのは、自動車や半導体、商社といった分野だ。
藤本茂さんは周りからおすすめの銘柄について聞かれるという事ですが、その時の市況によって好きな銘柄は変わるため聞かれても答える事は難しいと話されています。
好きな銘柄については「特に決まっていない」と話す。「よく周りにも『何がいいですか』とか聞かれるけどね、答えようがないんよ。好きな株は日によって変わる。(株価が)上がる銘柄は好きやし、落ちる銘柄は嫌い。それだけのこっちゃ」。
特定の銘柄に執着してしまうと、損切りが遅れて大きな損失を被ったり、別の銘柄にチャンスがあっても資金を移せずに機会損失してしまうケースが出てくるため、デイトレーダーとして成功するためには特定の銘柄に執着しない事も大切です。その点でも、藤本茂さんは徹底されているようです。
藤本茂さんは一部長期で保有されている銘柄もあるようですが、こちらの銘柄についても具体的には明かされていません。その投資手法から推測しておそらく安い時期に購入して含み益が乗った持った状態で長期保有されているのではないかと思われます。(藤本茂さんの手法から見て含み損状態で保有し続けるとは考えづらい)
まとめ
今回は、投資家歴約70年という大ベテランのデイトレーダーとして話題になっている藤本茂さんんについてまとめてみました。
藤本茂さんの経歴は、太平洋戦争勃発の数年前に兵庫県神戸市で生まれ、高校卒業後に勤めていたペットショップの常連客の中に大手証券会社の社員がいたのがきっかけで18歳の時に株式投資を始められています。その後は、雀荘を経営して成功を収めますが、株式投資の面白さから雀荘を売却してその資金を元手に専業の投資家となりました。
藤本茂さんはバブル崩壊や阪神大震災、リーマンショックなどの経済危機を乗り越え、現在では資産を16億円超まで増やされています。
藤本茂さんは阪神大震災前までには結婚されており、現在も妻と暮らされています。自宅については兵庫県神戸市灘区のマンションのようです。
藤本茂さんの投資手法は、グロース株を狙った逆張りの手法をメインとし、一部は配当益も含めた長期投資も手がけられています。藤本茂さんは特定の銘柄へのこだわりはなく、その都度値動きのある銘柄を売買されているようです。