ドラマ「地面師たち」のモデルの「積水ハウス地面師詐欺事件」の首謀者と見られる土井淑雄が注目されています。
この記事では土井淑雄の生い立ちや経歴、実家の親など家族、結婚歴や嫁、積水ハウス地面師詐欺事件での逮捕や判決、現在の様子などについてまとめました。
この記事の目次
土井淑雄は積水ハウス地面師詐欺事件の主犯格の1人として逮捕の男
土井淑雄(どい・よしお)は、2017年6月に発覚した「積水ハウス地面師詐欺事件」で、約55億5000万円を積水ハウスから騙し取った地面師グループの主犯格の1人とされ、2018年11月21日に逮捕された当時63歳の男です。
土井淑雄は積水ハウス地面師詐欺事件の犯行グループの中では金融面を担当し、積水ハウスが振り出した預金小切手を現金化しそれをメンバーに振り分ける役割を担っていたとされています。
現在、この土井淑雄らの地面師グループが引き起こした「積水ハウス地面師詐欺事件」をモデルにした小説「地面師たち」を原作としたNetflixドラマ「地面師たち」が大ヒットしており、モデルとなった事件の主犯格の1人である土井淑雄にも関心が集まっているようです。
ただ、土井淑雄ら地面師詐欺グループの主犯格らは、警察ですらそのはっきりとした正体を掴みあぐねているような、自らの正体を巧妙に隠蔽している者達であり、詳しい事は現在の時点でもあまり明らかにされていません。
ここでは、土井淑雄について現在までに明らかにされている情報をピックアップしてまとめていきます。
土井淑雄の生い立ちや経歴① 京都出身で仏ソルボンヌ大学出身などと自称
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積水ハウス地面師詐欺事件の主犯格とされる土井淑雄の生い立ちや経歴ははっきりした事はほとんど何もわかっていないようです。
「週刊新潮」(2018年11月1日号)に掲載された積水ハウス地面師詐欺事件を取り上げた記事では、捜査関係者からの情報だとして、土井淑雄が自身の生い立ちや経歴について語ったとする内容が紹介されています。
土井容疑者は自分の来し方をこんな風に粉飾することもあったという。
「京都出身で小学校は京大附属だと言っていたような……。でも、そんなのないよね。高校に行かなくなり東京にやってきて青山学院に通ったとか。そこからフランスに留学したとか、日商岩井の重役に気に入られて、その子会社の役員やっていたとも。
また、「週刊新潮」(2018年12月6日号)に掲載された積水ハウス地面師詐欺事件を取り上げた記事では、土井淑雄の顔見知りの証言として以下の内容が掲載されています。
土井が口にしていた自らの履歴も、偽りに塗り固められたものだった。顔見知りの経営者はこう明かす。
「本人曰く、ソルボンヌ大学を卒業後に商社勤めを始め、高級住宅街のパリ16区にあるカフェでお茶を飲むのが日課だった、と。どう考えても嘘八百です。大卒すら怪しいのではないか」
これらを総合すると、土井淑雄は自身の生い立ちや経歴について、京都府の出身で京都大学の附属小学校(実際には存在しない)を出ており、高校に通わなくなって東京へ出て青山学院に通うようになり、フランス・パリの名門であるソルボンヌ大学に留学し、卒業後に商社の日商岩井の子会社の役員として働くようになって、パリのカフェが行きつけだったなどと自身の生い立ちや経歴について語っていたようです。
上の証言をした知人は「どう考えても嘘八百。大卒すら怪しい」と付け加えているのでおり、土井淑雄の語る生い立ちや経歴を信用していなかったようです。
このように、土井淑雄は自身の生い立ちや経歴については、周囲には何1つ本当の事は話さず、自分が何者なのかをわからなくしていたと見られています。詐欺師なので自分の情報を知られないようにするために適当な事を話していたのでしょう。
土井淑雄の生い立ちや経歴② 暴力団関係者と関わり振り込め詐欺に関与か
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「週刊新潮」(2018年12月6日号)では、顔見知りの経営者の証言として土井淑雄の経歴に関する情報が書かれています。
それによれば、土井淑雄は、若い頃に群馬県のアパレル会社に勤務したのがカタギの仕事の最後で、以降は地上げやホテル買収など暴力団関係者が絡んだビジネスに関与したとされます。土井淑雄本人は、五代目山口組の若頭を務めた大物・宅見勝と一緒に仕事をしていたと語っていたという事ですが、この知人はこれは信じていなかったようです。
若い頃は群馬でアパレル系の会社で働いていたというが、カタギの仕事はそれっきりだったようで、
「北海道の地上げやホテル買収に関わって、まもなく東京に出てきたと聞いている。でも、生い立ちも出身校も本当のところは誰も知らない。山口組の宅見勝若頭と一緒に仕事をしたと語っていたようだけど、そんな大物との繋がりがあるはずもない」
ただ、「週刊新潮」(2018年11月1日号)では、土井淑雄の知人の証言として、土井淑雄が「日本を代表する暴力団傘下の企業舎弟のところへ出入りしていた」との情報が明かされています。
土井淑雄自身は暴力団に所属はしていなかったものの、暴力団が背後にいる企業に関与していたのは事実である可能性が高いと見られているようです。
土井淑雄は振り込め詐欺にも関与していたともこの知人は証言しています。
日本を代表する暴力団傘下の企業舎弟のところへ出入りしていました。その企業舎弟の右腕といった感じです。事件屋とかマスコミ関係者とかと幅広い交流をしていた。よく喋る人で、関西弁だったかな。本人曰く“組に顔は利くけど、番号は背負ってない”、つまり組員ではないと。土井は株のことも相当詳しく、色々と金を貸し、『何か』をさせている。恐らく儲かりそうなものがあれば首を突っ込んでいくスタンスで、振り込め詐欺にも関与していたはず。
また、2018年10月29日に放送されたニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に、積水ハウス地面師詐欺事件を追っているジャーナリストの須田慎一郎さんがゲスト出演した際、土井淑雄の経歴について、過去に上場企業に入り込んでの株転がしなどの地面師詐欺以外の詐欺行為も働いていたと解説しています。
「土井淑雄」という人物が大きなキーパーソンです。彼は詐欺師業界では超有名人です。単純な地面師だけでなく、過去は上場企業に入り込み、株を転がして利益を上げたり、そういう詐欺行為もやっていた男です。
複数人からの証言や情報が出ているため、土井淑雄が積水ハウス地面師詐欺事件の前から色々な詐欺や犯罪に関わった経歴を持つのは間違いないと思われます。
土井淑雄の実家や親などの家族
土井淑雄の実家がどこなのかや、親や兄弟などの家族はいるのかなどの情報は現在の時点では何1つ明かされていません。
唯一、「週刊新潮」(2018年11月1日号)に掲載の土井淑雄の知人の証言では、土井淑雄は関西弁で話していたという情報が明かされています。
この事から、土井淑雄の実家は関西地方ではないかと推測できますが、はっきりした事は何もわかりません。
土井淑雄本人は京都府の出身だと話していた事があるようですが、詐欺師が自分についての真実をそう簡単に周囲に語るとは思えず、逆に京都に実家がある可能性は低いのではないかとも考えられます。
土井淑雄の結婚…16年頃に離婚しており積水ハウス事件後に愛人と再婚の噂
生い立ちや経歴、実家や家族については信頼できる情報は1つもない土井淑雄ですが、結婚については確定的な情報が出ています。
「週刊新潮」(2018年11月1日号)で、土井淑雄の元妻が取材を受けています。元妻本人が取材を受けているので土井淑雄が過去に結婚していたのは間違いないでしょう。
その内容によると、土井淑雄が結婚した時期は不明ながら元妻とは長らく別居しており、2016年頃に離婚が成立しているようです。ただ、この元妻も土井淑雄の生い立ちや経歴など過去についてほとんど何も知らないようです。
長らく別居しつつもなかなか離婚できず、16年頃に離婚が成立した前妻は、
「私の前の奥さんのことって知ってますか? あの、むしろ私が彼の過去について知りたいくらいです。あの、この事件に関わっているんですか、土井が? それなりに利益を得たってことですか?」
と逆質問。
また、土井淑雄は40代の愛人がいる事がわかっており、「FRIDAYデジタル」に掲載された土井淑雄の知人の証言によれば、積水ハウス地面師詐欺事件などの詐欺で騙取した数億円の金をこの愛人の実家がある福島県内に隠しているとの噂があるとの事です。
土井容疑者には40代の愛人がいますが、その彼女の実家がある福島に数億円もの大金を隠しているのではないかと噂されています。
さらに、「東スポWEB」では、土井淑雄は積水ハウス地面師詐欺事件の後にこの愛人と結婚したとの情報が出ています。この愛人については元銀座のホステスであるとの情報も明らかにされています。
土井容疑者には海外逃亡説も流れていたが、捕まったのは国内。最近、愛人だった銀座の元ホステスと結婚していたという。
土井淑雄の積水ハウス地面師詐欺事件での逮捕
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土井淑雄らが仕組んだ「積水ハウス地面師詐欺事件」は、東京都品川区西五反田にあった老舗旅館「海喜館(うみきかん)」が建つ約600坪の土地の地主になりすまして、積水ハウスに売却を持ちかけて約55億5000万円を騙し取った事件です。
土井淑雄はこの事件の首謀者とも言われており、55億円のうち半分以上の30億円が土井淑雄に渡ったとの情報も出ています。
「大阪、伊東、八王子など、各地を転々としながら、捜査の手を逃れていたようです。詐取した55億円のうち、30億円が土井容疑者に渡ったとみられています。しかし逃亡中はその資金に手を付けることはなく、かつてカネを貸した相手を探し、借金回収をしながら各地を転々としていたようです」
事件後、土井淑雄は国内を転々として逃亡を続けていましたが、2018年11月21日に警視庁捜査2課によって逮捕されました。土井淑雄は最近結婚したと言われている港区六本木の愛人のマンションを訪れたところを待ち伏せしていた捜査員によって逮捕されたという事です。
土井淑雄の積水ハウス地面師詐欺事件での判決
土井淑雄は偽造有印私文書行使罪や詐欺罪などで起訴され裁判を受けました。
土井淑雄は裁判では「地面師詐欺とは知らなかった」などと無罪を主張しましたが、裁判所はそれを退け、土井淑雄の指示の下で詐取金の移動や分配などが行われたと認定し、2020年5月29日に懲役11年の判決を言い渡しました。
他人の土地の所有者になりすました「地面師」グループが積水ハウスから売却代金約55億円をだまし取ったとされる事件で、詐欺罪などに問われた土井淑雄被告(64)に、東京地裁は29日、懲役11年(求刑懲役15年)の判決を言い渡した。
土井淑雄がこの判決を不服として控訴したとの情報は出ておらず、この判決が確定した可能性が高いようです。
土井淑雄の現在
土井淑雄は2020年5月に懲役11年の実刑判決を受けており、現在は刑務所に服役しているはずです。
ただ、土井淑雄の現在については情報が出ておらず、どこの刑務所にいるのかや刑務所での様子などはわかりません。
土井淑雄は現在も存命であれば、年齢は「70歳」になっているはずです。
まとめ
今回は、2017年6月に発覚した「積水ハウス地面師詐欺事件」の地面師グループの主犯格だとされ逮捕され実刑判決を受けた土井淑雄についてまとめてみました。
土井淑雄の生い立ちや経歴については確定的な情報はほとんど何もありませんが、本人は京都府の出身を自称しており、実在しない京都大学附属の小学校を卒業後、青山学院で学び、それからフランスのソルボンヌ大学に留学して、卒業後に商社の日商岩井の子会社の役員として働いたとの経歴を騙っていたようです。
また、土井淑雄の経歴については山口組系の企業舎弟と関係し、株転がしや地上げ、不動産買収、振り込め詐欺などに関わったとの情報も出ていますが、こちらもはっきりとした事はわかっていません。
土井淑雄の実家や親などの家族についても同様に何1つ情報がなく、その生い立ちは謎に包まれています。
ただ、土井淑雄は過去に結婚歴があり、別居の末に2016年頃に離婚した事がわかっており、これは元妻の存在が確認されているため事実だと見られています。その後、土井淑雄は銀座の元クラブホステスの愛人と結婚したとの情報が出ていますが、これは真偽不明です。
土井淑雄は積水ハウス地面師詐欺事件発覚後は逃亡していましたが、2018年11月21日に逮捕され、詐欺罪などで起訴されて懲役11年の実刑判決が言い渡されています。
現在の土井淑雄の様子は情報がなく不明ですが、どこかの刑務所に服役していると思われます。