カラオケパブ経営者の稲田真優子さんを殺害したとして殺人容疑で逮捕された宮本浩志が注目されています。
この記事では宮本浩志の稲田真優子さんに対するストーカー行為、経歴や勤務先の会社、西宮の自宅や家族、結婚した嫁と2人の子供や犯行の動機、現在についてまとめました。
この記事の目次
宮本浩志は大阪天満のパブ経営者・稲田真優子さん殺人事件の犯人
宮本浩志は、2021年6月14日に、大阪市北区天神橋4のJR天満駅の近くのカラオケパブ「ごまちゃん」の店内で、経営者だった当時25歳の稲田真優子さんが殺害された殺人事件の犯人として逮捕された事件当時56歳の会社員の男です。
宮本浩志は、この殺人事件を起こすかなり前から、被害者の稲田真優子さんに悪質なストーカー行為を働いていた事が明らかになり、その極悪非道な犯行に注目が集まっています。
今回はこの宮本浩志について現在までにわかっている情報をまとめていきます。
宮本浩志の起こした稲田真優子さん殺人事件の概要
最初に宮本浩志の起こした稲田真優子さん殺人事件について改めて振り返っておきます。
2021年6月14日、大阪市北区のJR天満駅近くの雑居ビル内で経営されていたカラオケパブ「ごまちゃん」の店内から、同店を経営する稲田真優子さん(当時25歳)が、胸や首を十数回刺された状態で血だらけで死亡している状態で発見されました。死亡推定時刻は11日の21時から22時の間、死因は首などを刺された事による失血死と発表されています。
稲田真優子さんは6月11日から、知人や従業員と連絡が取れなくなっており、心配した知人女性が14日の朝に「ごまちゃん」を訪れて、ビル管理人に事情を話して店内を確認した事で事件が発覚しました。
そして6月18日、大阪府警は殺人の容疑で「ごまちゃん」の常連客だった宮本浩志(当時56歳)を逮捕。その後の取り調べから、宮本浩志が11日に「ごまちゃん」を退店したと見せかけてビル内に潜み、他の従業員が帰って稲田真優子さんが1人になるのを待って犯行に及んだと見られています。
稲田真優子さんとの連絡が途絶えた11日の夜から、遺体が発見される14日の朝まで、「ごまちゃん」は施錠された状態で、宮本浩志が店の鍵を探して施錠して事件発覚を遅らせようとした疑いが持たれています。
さらに、店内の天井部に設置されていた防犯カメラが何者かによって取り外された形跡があり、そのカメラから映像を記憶する媒体も取り外されていた事が捜査関係者からの情報として公開されました。宮本浩志が証拠隠滅を図ったものと見られています。
稲田真優子さん(25)が殺害された事件で、店内の様子を映す防犯カメラが取り外され、映像の記録媒体がなくなっていたことが捜査関係者への取材で判明した。
宮本浩志は被害者の稲田真優子さんに悪質なストーカー行為を働いていた
宮本浩志は、この事件を起こす以前から何年にもわたって稲田真優子さんに対する悪質なストーカー行為を働いていたことが明らかになっています。
稲田真優子さんはカラオケパブのママとしての独立が夢だったそうで、「ごまちゃん」を2021年1月にオープンさせたばかりでした。
それ以前は20歳くらいの頃から、JR天満駅近くの別のカラオケバー「A」というお店で働いていたそうなのですが、宮本浩志は事件から4年前頃にその「A」に客として訪れ、稲田真優子さんを気に入って追いかけるようになったようです。
宮本浩志は稲田真優子さんが出勤している日だけ必ず「A」に来店するようになり、しつこく誘ってきたようで、一度は「もう来店しないで欲しい」と伝えた事もあったようです。
前のカラオケパブで働いていた時に宮本容疑者にしつこくされて、『もう来ないでください』と強く通告したことがあったようですが、それでもお店へ来るので困ると話していました。頑張り屋の彼女から仕事のグチを聞くのは初めてだったので、かなり参っているのだろうと思いました。
しかし、宮本浩志は来店拒否を無視してストーカー行為を続け、稲田真優子さんが独立してカラオケパブ「ごまちゃん」をオープンさせると、ほぼ毎日来て月に30万円も使っていたのだそうです。
宮本浩志のストーカー行為はエスカレートし、稲田真優子さんが店を閉めて出てくるのを外で待ち伏せしたり、跡をつけて自宅を突き止めようとしたりと悪質化しています。
稲田真優子さんは他の常連客に「しつこくつきまとわれている」と相談していたとの証言も出ています。
また、宮本浩志は他の客と稲田真優子さんが親しく話していると突然激高することがあったようで、ある日には、稲田真優子さんが他の客と30分ほど話していたところ「何しとんのや!」と突然立ち上がってブチ切れ、他の客が止めに入るとつかみ合いの喧嘩になったのだそうです。
宮本浩志はTwitterでも稲田真優子さんに付きまといをしていた
宮本浩志はtwitterで「たけのこ」というアカウントを使い、稲田真優子さんがツイートをするたびにすかさずコメントをつけていた事も確認されています。
リフレッシュ完了😁
— たけのこ (@jOQn7O1V0QkCpDc) June 11, 2021
今日からがんばれ~✊‼️
今日も運動するのかな?
— たけのこ (@jOQn7O1V0QkCpDc) June 7, 2021
ますますキレイになるんだね~✴
でも、まゆ太郎さんがいなくていいのかな~😅
— たけのこ (@jOQn7O1V0QkCpDc) June 5, 2021
看板がいないなんて?
稲田真優子さんの全てのツイートに対してすかさずコメントをつけている宮本浩志でしたが、ほぼ全てスルーされています。
宮本浩志の経歴は国立大学卒業後に住友電工に就職
宮本浩志は1965年6月2日生まれという事が特定されており、兵庫県の西宮市で育ち、徳島大学工学部を卒業後は大阪に本社を置くメーカー「住友電工」に就職したようです。
逮捕時は住友電工の関連会社である「機器メンテナンス会社」に出向中だったといい、エンジニアとして真面目に勤務していたとの証言もあります。
逮捕時には会社員と報じられていた宮本浩志ですが、当然ながら後に「無職」と報じられるようになっています。
宮本浩志の自宅は兵庫県西宮市高須町
宮本浩志の自宅住所は、産経新聞などの報道から「兵庫県西宮市高須町」である事が判明しています。
大阪府警曽根崎署捜査本部は18日、殺人容疑で、店の常連客だった兵庫県西宮市高須町の会社員、宮本浩志(ひろし)容疑者(56)を逮捕した。
宮本浩志の自宅はこの兵庫県西宮市高須に所在する、武庫川団地だと言われています。根拠となっているのは匿名のTwitterからのリーク情報のようです。現在は元のツイートは確認できませんがネット上にスクショ画像が残されています。
武庫川団地は団地マニアの間でもよく知られている超マンモス団地で、歴史のある物件ですが、最近は老朽化などにより家賃が安く抑えられていて、必然的に治安が悪化していると言われています。
宮本浩志は、稲田真優子さんに入れ込むあまり、カラオケパブ「ごまちゃん」に通い詰め、1ヶ月に30万円も費やしていたという事なので、こうした家賃の安い物件に住んで生活費を節約していたとのではと噂されています。
宮本浩志は結婚していて嫁がおり子供も娘が2人
極悪非道な上に、経緯から見てもかなり気持ちの悪いストーカー殺人事件を起こした宮本浩志ですが、驚くべき事に結婚していて嫁がおり、子供も2人いるという事です。
宮本容疑者は兵庫県西宮市のマンションに妻と2人の子供と住んでいた。それでも終電近くまで稲田さんの店にいることもあった。
「奥様は時々、顔を合わせることがあったが、宮本容疑者はよく知らない。ごく普通のサラリーマン家庭に見えた。昨日から捜索で警察が来ていたようです。宮本さんが逮捕されたとニュースで知って本当に驚いた」(近所の人)
上の報道で証言している近所の人によれば、ごく普通のサラリーマン家庭に見えたという事で、少なくとも外から見る限りは異常な人物には見えなかったようですね。
ただ、別の大手メディアの記事では、自宅周辺で宮本浩志のことを知る人はあまりいないとの情報も出ており、宮本浩志は稲田真優子さんに入れあげるあまり家族を蔑ろにして自宅にはほとんど帰っていなかった可能性も考えられそうです。
さらに、産経新聞の記事によると宮本浩志の子供は2人とも娘だと言うことです。
宮本容疑者は、西宮市内の集合住宅で妻と2人の娘と暮らしており
宮本浩志の嫁や子供(娘)2人の年齢や職業、学校、顔画像などは判明していませんが、子供の年齢については、宮本浩志の年齢などからみても20歳前後ではないかと推測されています。
週刊文春の記事では、事件のあったパブ「ごまちゃん」の常連客からの証言として、宮本浩志が店で夜遅くまで飲みながら「明日は子供の卒業式だから」と話していたとの内容が書かれています。
また、この常連客によれば、宮本浩志はいつも店にいて、夜遅くまでおり、終電近くまで飲んでいる事も多かったようです。
彼はいつ行ってもお店にいて、本当に毎日いるようなイメージ。カウンターに1人で座ってかなり夜遅くまで飲んでいたので、家族の話を聞いた時は驚きました。『明日は子供の卒業式だから』という話をしていました。子供の卒業式の前日に遅くまで飲んでて大丈夫なのか、とは思いましたが……。
この「子供の卒業式」が、中学の卒業式なのか、高校の卒業式なのか、大学の卒業式なのかなどの具体的な情報はないため子供の年齢は不明ですが、その大切な卒業式の前日に、自らが年甲斐もなく恋心を抱いていた稲田真優子さん(当時25歳)の店で夜遅くまで酒を飲んでいる事などからみても、宮本浩志が家族や子供を大切にしていなかった事は明らかです。
つまり、宮本浩志は自分の娘と近い年齢である稲田真優子さんに一方的な恋心を抱いて入れあげて、家族を蔑ろにして月30万円も費やした挙句、殺人犯になって、家族の今後の人生も無茶苦茶にしたという事になります。インターネット上では嫁や子供への同情の声も多くあがっているようです。
宮本浩志の稲田真優子さん殺人事件の動機は?
宮本浩志は逮捕後の警察の取り調べでも稲田真優子さんを殺害した容疑を否認し続けていました。したがって本人の口から犯行動機は明らかにされていません。
これまでに明らかになっている情報から見て、宮本浩志は明らかに稲田真優子さんに一方的な恋心を抱いていたと思われます。
シンプルに考えれば、宮本浩志は独占したいのに思うようにならない稲田真優子さんを、殺してでも自分だけのものにしたいというのが動機だったように思えます。
宮本浩志の現在~懲役20年の判決が下る
出典:https://sankei-sankei-prod.cdn.arcpublishing.com/
初公判で「死刑をお願いします」と発言
2021年6月18日に殺人の容疑で逮捕された宮本浩志ですが、逮捕後に押収された革靴や洋服についていた血痕からは稲田真優子さんと一致するDNAの型が検出されており、7月9日に殺人罪で大阪地裁に起訴されています。
その後、事件の初公判が2022年9月16日に大阪地方裁判所で開かれました。
宮本浩志は起訴内容の認否については黙秘したものの、「裁判員の方にお願いします、判決は死刑をお願いします。」と述べるなど公判は異様な幕開けとなりました。
公判では稲田真優子さんの交際相手の供述調書が読み上げられ、宮本浩志から稲田真優子さんへのLINEメッセージが尋常でない数であったこと、宮本浩志が毎朝のように気象情報をLINEで送ってきていたため、稲田さんと交際相手の間で“ウェザー”と隠語で呼ばれていたことなどが明らかとなりました。
出典:https://bunshun.jp/
宮本浩志から電話がかかってくることもあり、稲田真優子さんは“ウェザー”と電話することに対し交際相手に「喋るの嫌。気持ち悪い。」などとこぼしていたようです。
また、稲田真優子さんの交際相手は、宮本浩志がプレゼントを渡すと言って稲田さんを店外に呼び出そうとしたり、稲田さんと同じ電車に乗ってお店に行こうとしたりすることが度々あったと証言しています。
最終意見陳述で50分にわたり一方的に主張を展開
2022年10月12日の論告求刑で、検察は「無期懲役」を求刑。一方弁護側は「犯人であることに間違いないとまでは立証できていないので無罪にしなければならない」と主張しました。
すると、それまで黙秘を続けていた宮本浩志が饒舌に語り始めたと言います。
宮本浩志は稲田真優子さんに大量のLINEメッセージを送っていたことを認め、半年に一度くらい「今のペースで送っていいか」と稲田さんに確認し「いいですよ」という返事をもらっていたこと、気象情報を送り続けていたのは稲田さんから「助かります」と言われたためであったことなどを明かしています。
また、幼い頃から苦労しながらも努力を続け自分のお店まで持つようになった稲田真優子さんを、尊敬するとともに応援したいという気持ちからお店に通っていたと述べています。
「被害者が大学の学費を親に頼らず、自分で工面するなど、苦労しながらも自立していたことを知って“尊敬の念を持つようになった”と陳述。かと思えば、被害者が念願の自分の店を持つに至ったことについて“夢を実現させていく実行力を見て、彼女を本気で応援しようと思った”と回想した。店に足繁く通ったのも、少しでもお金を落としてあげたかったからだと語り、まるで“推し活”のように話していたのが印象的でした」(全国紙社会部デスク)
さらに、宮本浩志は捜査や検察に対する批判を述べ、改めて「迷惑をかけないで済むので、判決は死刑を宣告してほしい」と語るなどして、50分にもわたり一方的な主張を繰り広げたといいます。
「また、こんなことを言うと『反省していない』と言われますが、第三者的に見ると、(事件当日、被告が着ていた着衣の右ポケットの裏側に付着した)血痕の件も、上着のポケットの裏側……なぜあそこだけにしかついていないのか。なぜポケットの周辺には血痕がついていないのか。どうやったらあそこ(裏側)につくのか。その理由が分からないというのであれば、それは証拠として意味があるのか。逆に誰かがつけたのではないか。そんな証拠がひとつでもあると、他の証拠の信用性がなくなるのではないか」
引用:《大阪カラオケパブ刺殺事件》「確かに私は毎日、それなりの量のLINEを送っていました」宮本浩志被告(57)が法廷で繰り広げた50分間にわたる“独演会”の全内容
懲役20年の実刑判決が下される
出典:https://news.yahoo.co.jp/
大阪地裁は2022年10月20日、「犯人であると認められる」として宮本浩志に懲役20年の判決を言い渡しました。
大寄裁判長は事件当日のビルの防犯カメラ映像に宮本被告の不審な動きが記録されていたほか、被告の服や靴に稲田さんの血液が付着していたと指摘。「第三者の関与が否定できない」とする弁護側の無罪主張を退け、被告が殺害に関与したと認定した。
動機については「好意が被害者に受け入れられなかったことが関係しているとみられる」と述べた。
宮本浩志の言動から反省は見られないものの、殺人罪のほかに問われた罪がなく、また、前科がない点などが考慮され、求刑の無期懲役ではなく有期刑の判決が下ったとのことです。
判決の言い渡し後、裁判長は宮本浩志に対し、「あなたには難しいかもしれないが、遺族の感情をもっと考えてください」と説諭したとのことですが、宮本浩志の心にこの言葉が少しでも響いていることを願わずにはいられません。
まとめ
今回は、2021年6月14日に発覚したカラオケパブ経営者・稲田真優子さん殺人事件の犯人として逮捕された宮本浩志についてまとめてみました。
宮本浩志は稲田真優子さんのお店の常連客で、一方的な恋心を抱いて悪質なストーカー行為を繰り返した挙句に殺害するという凶行に至ったと見られています。
経歴としては、徳島大学を卒業後に住友電工に就職しており、逮捕時は出向先でエンジニアとして働いていたようです。また、結婚しており、兵庫県西宮の集合住宅で嫁と子供2人(娘)の四人家族で住んでいた事などが判明しています。
裁判では反省の色は見せないものの、死刑を望むなど矛盾した態度を見せていた宮本浩志ですが、2022年10月に懲役20年の判決が下っています。稲田真優子さんや遺族のためにも、宮本浩志には自分の過ちを認め真摯に罪を償ってもらいたいものです。