2022年1月15日の大学入学共通テスト1日目に起きた「共通テスト問題流出事件」が注目されています。
この記事では共通テスト問題流出事件の概要、犯人の女子大生の名前や通っていた大学、事件後の逮捕の有無、不正を働いた動機などについてまとめました。
この記事の目次
共通テスト問題流出事件の概要
「共通テスト問題流出事件」は、2022年1月15日の午前、大学入学共通テストの第1日目の地理歴史・公民の試験中に、受験生によって「世界史B」の問題の画像がインターネットを通じて外部に流出した事件です。
流出させた犯人は当時19歳の受験生で、試験中に上着の袖に隠したスマートフォンで問題用紙を撮影し、外部の協力者(システムエンジニアの当時28歳男性)を経由して試験問題の静止画像をインターネット通話アプリ「スカイプ」の機能を使って、家庭教師紹介サイトで知り合った事情を知らない東京大学の男子学生2人に送信し、回答を受け取りました。
事件発覚後、犯人は偽計業務妨害容疑で警視庁に書類送検されています。
今回はこの「共通テスト問題流出事件」や犯人について、これまでに判明している内容をまとめていきます。
共通テスト問題流出事件の経緯
これまでの報道で判明している「共通テスト問題流出事件」の経緯を見ていきます。
2022年1月15日午前中に実施された大学入学共通テスト初日に、犯人の当時19歳の受験生(その後の報道で大阪府の女子大生と判明)がスマートフォンで撮影した世界史Bの試験問題画像を流出させ、それを受けった事情を知らない2人の東京大学の男子学生が解答を返信していた事が判明しました。
これは、問題の解答を返信した大学生が疑いを持ち、「カンニングに加担してしまったかも知れない」と家庭教師紹介サイトに連絡。同サイトから連絡を受けた大学入試センターが警視庁に相談した事から判明し、同年1月26日に最初の報道が出ました。
今月15日に実施された大学入学共通テストの世界史Bの問題が、試験時間中に流出していた疑いがあることがわかった。問題を写した画像を受け取った複数の大学生が、送信者へSNSで解答を送り返しており、大学入試センターは不正行為が行われた可能性があるとみて警視庁に相談している。
「共通テスト問題流出事件」が最初に報じられた翌日の1月27日、香川県警察丸亀警察署に、犯人と名乗り、当時19歳の女子大生が出頭しました。
大学入学共通テスト(15、16日)の試験中に「世界史B」の問題が外部に流出したとされる件で、流出に関与したとみられる人物が27日、香川県警に出頭した。19歳の少女で「自分がやった」との趣旨の説明をしているという。
犯人の女子大生は、1月26日に自身の不正行為が報道されたのを受けて、怖くなったのか母親に電話をして自分が犯人だと打ち明け、母親と祖母に付き添われて出頭したという事です。
26日に疑惑が報道された後、電話で泣きながら母親に関与を打ち明けたという。27日午前、実家のある高知県に近い香川県の丸亀署に母親と祖母に付き添われて出頭。
その後の取り調べで、犯人の女子大生は、上着の袖に隠したスマートフォンを使って問題を動画撮影してその場で外部の協力者の当時28歳の男性に送信し、その協力者が動画を静止画に編集した上で犯人のスカイプアカウントを使って2名の東京大学生に問題を送信。大学生から解答を受け取り、再び女子大生のスマートフォンに送り返すという手口で不正行為を行なった事がわかっています。
女子大学生は「上着の袖に隠したスマートフォンで問題を撮影し、その場で送信した」と説明
女子学生がスマートフォンで撮影した動画を男性が外部から編集して静止画にし、女子学生のスカイプのアカウントから東大生に送ったとみられる。
犯人の女子大生は、2名の東京大学生に合計で画像30枚で26問を送信し、うち25問の正答を受け取っていました。
なお、当然ですが、犯人の女子大生は2022年2月9日付で大学入学共通テストの全教科成績無効で失格処分になっています。
大学入学共通テストで起きた不正を受け、大学入試センターは10日、関与を認めた女子大学生(19)の不正を認定し、9日付で失格にしたと発表した。
その翌日の2月10日は、犯人の女子大生と共犯の男性が、偽計業務妨害の疑いで書類送検されています。
共通テスト問題流出事件の犯人の女子大生の大学は?
「共有テスト問題流出事件」の犯人は、19歳の女子大生という事がわかっています。
通っている大学については「大阪府内の大学」とのみ報道されていて特定されていません。
女子学生は今年、大阪府内の大学に通いながら共通テストを受験した。
犯人の女子大生の大学についての情報はこれ以外にはありません。大阪府内には多数の大学があり、現時点で犯人の女子大生の大学を特定する事は難しそうです。
「共有テスト問題流出事件」の発覚当時は、犯人は留年した高校生か浪人生だと見られていましたが、実際には大阪府内の大学に通いながら、別の大学に入学し直そうとしていたようです。
ただ、今回の事件を起こした影響で、現在通っている大阪府内の大学でもなんらかの処分が下される可能性が高いと思われます。場合によっては退学処分などもあり得るかも知れません。
共通テスト問題流出事件の犯人の女子大生は逮捕されず書類送検のみ
出典:https://encrypted-tbn0.gstatic.com/
「共通テスト問題流出事件」の犯人の女子大生は、偽計業務妨害の容疑で書類送検のみで逮捕はされていません。
また、共犯の当時28歳のシステムエンジニアの男性も同様の容疑で書類送検されましたが、逮捕はされていません。
報道によると、警視庁は犯人の女子大生に「保護観察相当」、共犯の男性に対してには「相当処分」の意見をつけたという事なので、女子大生がこの事件でなんらかの刑罰を受ける可能性はほぼなくなりました。
警視庁は2人を書類送検する際、女子学生に「保護観察相当」、男性については検察に起訴の判断を委ねる「相当処分」の意見を付けた。
共通テスト問題流出事件の犯人の女子大生の名前は現在のところ不明
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「共通テスト問題流出事件」の犯人の女子大生の名前も現在のところ特定されていません。
この犯人の女子大生は、不正を働くために家庭教師紹介サイトに「〇〇天音」と名乗り、大学受験を控えた高校2年生だと偽って登録していました。
東大生に送ったメッセージでは「はじめまして!現在高校2年の天音といいます。」「体験授業をさせていただきたいと考えています」などと、自分を紹介していた。
この「〇〇天音」という名前は偽名だった事が判明したと報じられていますが、本当の名前は明らかにされていません。
出頭した女性の年齢は19歳だが、メッセージでは高校2年生と名乗っていた。さらに天音という名前も偽名と判明。
なお、この犯人の女子大生のものと思われるTwitterのアカウントが、この事件の当事者となった東大生のアカウントを通じて特定されています。
犯人の女子大生は自身のSNSのプロフィール画像には小嶋陽菜さんの画像を使用しており、本人の顔画像は判明していません。
共通テスト問題流出事件の共犯の28歳男の名前も不明
「共通テスト問題流出事件」の共犯者として書類送検された当時28歳のシステムエンジニアの男は横浜市在住という事がわかっていますが、名前や詳しい素性、顔画像などは特定されておらず不明です。
報道によると、犯人の女子大生はマッチングサイトでこの共犯の男性と知り合い、12万円の報酬で今回の事件への協力を依頼したようです。
女子学生は友達を探すマッチングサイトで男性と知り合い、「12万円を払うので手伝ってほしい」と依頼していた。
また、犯人の女子大生は昨年の大学入学共通テストでも同じ手口で不正行為をした事も供述しており、この共犯の男性が昨年も女子大生に協力していた事も判明しています。
2人は昨年の大学入学共通テストでも同様の手法で不正をしたが、女子学生は「昨年はうまくいかなかった」という趣旨の話をしているという。
共通テスト問題流出事件の犯人の女子大生の動機は女子アナになりたかった
「共通テスト問題流出事件」の犯人の女子大生が不正行為をした動機ですが、女子大生は警察の取り調べに対して「アナウンサーになりたかったので、東京の有名大学に入りたかった」などと話しているという事です。
東京都内の有名私立大が第1志望だったといい、「アナウンサーを目指していて、東京の有名大学にどうしても入りたかった」などと話しているという。
「共通テスト問題流出事件」の犯人の女子大生の動機は「女子アナになりたかったから」だったようです。
この動機に対しては、ネット上で「しょーもなさすぎる」、「動機が不純」などと呆れる声が多く上がっています。
動機がくそしょーもないwww
— どくりんご (@dokkudokuringo) February 19, 2022
アナウンサー目指して東京の有名大学へ→試験で不正
騒ぎになって出頭→身バレ防いで遠くの警察署へ
全般的に思考回路やばくないか
https://t.co/gixE8C2CMp
地方の大学を出てアナウンサーになった人は山のようにいる。そもそもなぜアナウンサーになりたいのかな?。人にちやほやされたいから?。高収入を得たいから?。それは動機が不純です!
— 我日本人 (@warenipponjin) February 19, 2022
共通テスト流出事件の女子大学生「アナウンサー目指し東京の有名大学に入りたかった」 https://t.co/7hmdoeOTe7
なお、犯人の女子大生の第1志望は都内の有名私立大学だったという事ですが、どの大学だったのかは不明です。
ネット上では、女子アナの出身者が多い都内の私立大学として「慶應義塾大学」、「上智大学」、「早稲田大学」、「青山学院大学」などの名前が上がっています。
まとめ
今回は、2022年1月15日の大学入学共通テストで、受験生がカンニンングのためにネットを利用して外部に試験問題を流出させた「共通テスト問題流出事件」についてまとめてみました。
犯人は当時19歳の大阪府内の大学に通う女子大生で、隠し持ったスマートフォンで問題を動画撮影し、その映像を外部の協力者(横浜市の28歳男性)に送信し、この男性が静止画に編集した上で、家庭教師紹介サイトに登録している現役の東京大学生2名に送信して解答してもらうという手口で犯行に及びました。
事件が最初に報じ得られた翌日の同年1月27日、犯人の女子大生は警察に出頭し、その後、偽計業務妨害の容疑で書類送検されています。逮捕はされておらず、今後は保護観察処分になると見られています。
犯人の女子大生の名前や通っていた大阪府内の大学などは現在のところ特定されていません。
また、不正を働いた動機について、犯人の女子大生は「女子アナを目指していて、東京の有名大学にどうしても入りたかった」などと供述しているようです。