「ツール・ド・フランス2021の初日に大規模クラッシュ事故が発生し、原因が観客の掲げたプラカードだった事から大炎上が起きています。
この記事ではツール・ド・フランス2021のクラッシュ事故の概要やその後、犯人女性の特定やプラカードの内容、現在の様子についてまとめました。
この記事の目次
- ツール・ド・フランス2021で発生したクラッシュ事故の概要
- ツール・ド・フランス2021クラッシュ事故のその後① 4名が棄権し負傷も多数
- ツール・ド・フランス2021クラッシュ事故のその後② 大会主催者側は犯人女性を訴えると表明
- ツール・ド・フランス2021クラッシュ事故のその後③ 犯人のプラカードの女性は逃走後逮捕
- ツール・ド・フランス2021クラッシュ事故で犯人が掲げていたプラカードの意味は「がんばれ、おじいちゃん・おばあちゃん」
- ツール・ド・フランス2021クラッシュ事故の犯人のプラカード女性の特定は?
- ツール・ド・フランス2021クラッシュ事故の現在① 犯人女性は検察庁に起訴され裁判へ
- ツール・ド・フランス2021クラッシュ事故の現在② 被害を受けた選手側からの損害賠償も注目
- まとめ
ツール・ド・フランス2021で発生したクラッシュ事故の概要
2021年6月26日(日本時間27日)に開幕した世界最大の自転車レース「ツール・ド・フランス( Tour de France)」で、初日から大規模なクラッシュ事故が発生しました。
クラッシュ事故が発生したのはゴールまで約45kmの地点で、沿道からコースにはみ出すようにして観客の女性が掲げていたプラカードに先頭付近を走行していたドイツのトニー・マルティン選手が接触して転倒、後続の選手がそれに巻き込まれる形で次々と転倒して大規模クラッシュ事故へと拡大しました。
このクラッシュ事故の影響で、コースは倒れた自転車や投げ出された選手達で塞がれ、後続車が渋滞状態となって現場は大混乱に陥りレースが数分間中断する事態となりました。
このツール・ド・フランス史上最悪の事故とまでいわれる、クラッシュ事故時の映像はネット上に拡散され、原因を作ったプラカードを掲げていた女性への批判が殺到し、世界規模の炎上騒動に発展しています。
ツールドフランスが地獄になってる… pic.twitter.com/9nGFLn8Bf5
— MR.マラ菊 (@second_1853) June 26, 2021
ツール・ド・フランス2021クラッシュ事故発生時のYouTube動画
クラッシュ事故時の動画を見るとわかりますが、犯人のプラカードを掲げた女性は向かってくる選手集団の方には一切気を配らず、完全にカメラの方にだけ目を向けて笑顔でプラカードをコース上にはみ出させてアピールするようにしています。
この犯人の女性の様子が、あまりにもたちが悪すぎるとして炎上騒動に拍車をかけています。
ツール・ド・フランス2021クラッシュ事故のその後① 4名が棄権し負傷も多数
このツール・ド・フランス2021のクラッシュ事故のその後についても見ていきます。
まず、この事故の影響により、参加した全184選手中、選手3名が怪我などによって第1ステージ途中でリタイアし、1名が第2ステージから棄権しています。
また、主催者発表によれば、第2ステージに進出した選手のうち、少なくとも20名がこのクラッシュ事故に巻き込まれて何かしらの怪我を負っています。この他にもチームドクターの治療を受けた選手が多数いると見られており、レース全体の展開にも大きな影響を及ぼす事が予想されました。
なお、最初に犯人の女性の掲げたプラカードに最初に接触して転倒したドイツのトニー・マルティン選手は、第2ステージ以降も引き続き参加したものの、7月7日(現地時間)に、沿道の溝に落ちる形で今大会2度目のクラッシュ事故を起こし棄権となっています。この2度目のクラッシュ事故にも、最初のプラカードによるクラッシュ事故での怪我が影響した可能性も考えられます。
ツール・ド・フランス2021クラッシュ事故のその後② 大会主催者側は犯人女性を訴えると表明
出典:https://img.particlenews.com/
大規模なクラッシュ事故により、大会全体に多大な損失を被らせたとして、ツール・ド・フランスの主催者側は、この犯人の女性に対して法的措置をとる事を表明しています。
同大会運営のピエール=イヴ・トゥー副ディレクターは、メディアの取材に対して「今後、こうしたごく1部の愚かな人のために、皆の大会が台無しにされないため、この女性を訴える事に決めた」と説明されていました。
ツール・ド・フランス2021クラッシュ事故のその後③ 犯人のプラカードの女性は逃走後逮捕
このクラッシュ事故発生直後、原因を作ったプラカードを掲げた犯人女性は、選手の救助に動くこともなく現場から逃亡して行方を眩ませていました。
地元の警察は刑事事件として捜査を開始してこの犯人女性の行方を追い、公式Facebookなどで、女性の身元や居場所特定につながる情報を募っていました。このFacebookには、消息に関連する情報はほとんど書き込まれずに、世界中から批判などが書き込まれて大炎上の様相となりました。
その後、現地時間の6月30日に、この犯人の女性がフランスブルターニュの警察署に自ら出頭し逮捕されています。犯人の女性は事故発生時に一緒にいたというパートナーとともに事情聴取を受けた事も報じられています。
地元の検察庁からの発表によると、この犯人の女性は過去に逮捕歴や前科などはなく、自分自身の行動がこの大規模なクラッシュ事故を起こしてしまった事に対しての「恐怖と恥を表明した」という事でした。
ツール・ド・フランスは、マフィアの賭け事にも利用されていると言われており、その事からこの犯人女性がこのまま逃亡を続けたとしても、マフィアの報復によって殺害されるのでは?と心配する声も上がっていたため、今回逮捕されたのはむしろ「保護」だという見方も出ているようです。
なお、ツール・ド・フランスの主催者側はこの女性に損害賠償などを求める訴えを起こす事を表明していましたが、この逮捕後に、事態の沈静化を目的にその訴えを取り下げた事が発表されています。
ツール・ド・フランス2021クラッシュ事故で犯人が掲げていたプラカードの意味は「がんばれ、おじいちゃん・おばあちゃん」
ツール・ド・フランス2021の大規模クラッシュ事故を引き起こした犯人の女性が笑顔で掲げていたプラカードに書かれていた意味にも注目が集まっています。
犯人の女性が掲げていたプラカードにはフランス語とドイツ語の混じった文章で「Allez Opi-Omi!」と書かれていました。
このプラカードの文章の意味は、日本語にそのまま訳すと「がんばれ、おじいちゃん・おばあちゃん」といった意味になります。(Allezには色々な意味があるが、この場合「がんばれ」と訳すのが妥当だと思われる)
この女性は逮捕後にこのプラカードを掲げた理由について、「祖父母がツール・ド・フランスの大ファンだったので、テレビ放送を通じて愛情のこもったメッセージを送りたかった」と供述しているという事です。また、フランス語とドイツ語を混ぜ合わせた文章を書いた理由は祖母がドイツ系だからだという事でした。
ちなみに、この女性が祖父母に向けてプラカードを掲げた理由には、新型コロナウイルスで会えないからとかそういった理由ではなく、単純に自分のメッセージをツール・ド・フランスのファンである祖父母にその大会の中継映像を利用して伝えたいだけだった模様で、いまだその身勝手な行動に対しての批判は収まっていません。
ただ、ツール・ド・フランスの主催者側がこの女性の逮捕後に法的措置の取下げを発表したのには、警察による取り調べで、この女性の行動が純粋に家族への愛情によるもので、悪意がなかった事が判明した事も関係していると見られています。
こうした事情が明らかにされたことで犯人女性に対する同情の声も多少出たものの、世界最大規模(賞金2億円規模)のスポーツ大会に多大な影響を及ぼした責任を追及する声は、現在も世界中から上がっているようです。
ツール・ド・フランス2021クラッシュ事故の犯人のプラカード女性の特定は?
ツール・ド・フランス2021の大規模クラッシュ事故の原因を作った犯人の女性は逮捕された事で身元が特定され、事故当時30歳のフランス人女性である事が公表されています。
ただ、この犯人女性に過剰な批判が殺到し被害が及ぶことへの懸念などからか、本名や顔写真などは非公開とされています。
逃走していた女性は30歳のフランス人で、6月30日に北西部ランデルノーの当局に逮捕されたと伝えられた。一部報道では、名前は公表されていないが、自首したという。
ネット上でも現在のところこの犯人女性の身元特定には至っていないようです。
ツール・ド・フランス2021クラッシュ事故の現在① 犯人女性は検察庁に起訴され裁判へ
犯人のフランス人女性は既に釈放されているという事ですが、現地の検察庁はこの女性が「特定の注意や安全の義務を明らかに故意に違反する事により他者を危険に晒す行為を犯した」として、起訴しています。
この起訴を受けて、犯人女性は2021年10月14日に裁判を受ける事が決定しています。
検察庁によれば、この女性が裁判で有罪になった場合、2年以下の禁錮と3万5千ドル(約390万円)相当の罰金が課される可能性があるという事でした。
地元検察によると、女は有罪となった場合、2年以下の禁錮と罰金3万5000ドル(約390万円)相当を科される可能性がある。
また、別の複数のメディアからは、この女性には今後、1500ユーロ(約20万円)の罰金や懲役1年などが課される可能性があるとの報道や、前科がないことから実刑は免れる可能性もあるといった報道が出ています。
1,500ユーロ(約20万円)の罰金が課されるという報道もある。
一部報道では、1年の懲役と多額の罰金が科せられるとされるが、前科がないことを考えると実刑は免れる可能性があるようだ。
この女性への法的な刑罰については色々な情報が錯綜していて、正確な情報は裁判の結果を待つしかないようです。
ツール・ド・フランス2021クラッシュ事故の現在② 被害を受けた選手側からの損害賠償も注目
出典:https://s2.reutersmedia.net/
また、今回のクラッシュ事故で、ツール・ド・フランスからの棄権を余儀なくされたり、怪我を負ってレースに影響が出たりした多数の選手らからこの犯人女性が損害賠償を求められた場合、その金額は莫大なものになるとの見方も出ており、そちらの動向も注目されています。
今後の展開が注目されています。
まとめ
今回は、世界最大の自転車レース大会「ツール・ド・フランス」の2021年大会初日の2021年6月26日に発生した大規模なクラッシュ事故についてまとめてみました。
このツール・ド・フランス史上最悪ともいわれるクラッシュ事故は、沿道からコース上にはみ出すようにして観客女性が掲げていたプラカードに、選手が接触して転倒したのをきっかけに発生しました。このクラッシュ事故の影響により4人の選手が棄権を余儀なくされ、少なくとも20名以上の選手が何らかの怪我を負いました。
その後、このクラッシュ事故時の映像はインターネット上で拡散され、犯人女性への批判が高まり世界規模の大炎上騒動に発展しています。
犯人の女性は事故発生後にその場から逃亡していましたが、数日後の6月30日に自ら警察署に出頭して逮捕されました。
この犯人の女性が掲げていたプラカードには「がんばれ、おじいちゃん・おばあちゃん(Allez Opi-Omi!)」と書かれていましたが、女性は逮捕後に警察の取り調べに「ツール・ド・フランスの第ファンの祖父母に愛情のこもったメッセージを送りたかった」と説明したという事です。
この女性の身元は逮捕によって特定されていますが、公表されている情報は30歳のフランス人女性という事だけで、名前や顔写真などは公開されず個人情報の特定はされていません。ネット上には現在も怒りの収まらない人々がおり、この犯人女性の特定作業が続いているようです。
現在、この犯人女性は釈放されていますが、地元の検察庁から起訴されており、2021年10月14日に出廷して裁判を受ける事が決定しています。
今後の展開にも注目が集まります。