2024年に千葉県市原市のホテルで従業員が殺害され現金が奪われた強盗殺人事件で江川敦という男が逮捕されました。
この記事では江川敦の生い立ちや経歴、家族や結婚、勤務先の会社、市原市のホテルで強盗殺人事件を起こした動機や裁判で判決が出た現在の状況などについてまとめました。
この記事の目次
江川敦は千葉県市原市ホテル強盗殺人事件で逮捕された男

江川敦(事件当時47歳)は、2024年10月31日の23時50分から11月1日午前7時25分までの間に千葉県市原市中高根のラブホテルで従業員の佐伯仁美さん(事件当時56歳)が首や腹部を刃物で刺された上、首を紐状のもので絞められるなどして殺害され、フロントから現金およそ1万2000円が盗まれた強盗殺人事件で、同年11月13日に強盗殺人容疑で逮捕された男です。
千葉県市原市中高根のホテルで手首を縛られた従業員佐伯仁美さん(56)の遺体が見つかった事件で、市原署捜査本部は13日、強盗殺人の疑いで、同市光風台2丁目、会社員江川敦容疑者(47)を逮捕した。
逮捕容疑は10月31日午後11時50分ごろから11月1日午前7時25分ごろまでの間に、ホテル内で佐伯さんを殺害し、数万円を奪って逃げた疑い。
江川敦の生い立ち

千葉県市原市のホテルで起きた強盗殺人事件で容疑者として逮捕された江川敦ですが、生い立ちに関する情報はほとんど報じられていません。
ただ、江川敦の家族(一緒に暮らしていたという父親)が取材に応じており、江川敦は子供の頃から現在に至るまでずっと小心な性格で人と諍いを起こすような人間ではなかったという趣旨の内容を証言しています。
江川敦容疑者の父親:
46年見ていましたけども、人といさかいとか、人をだましとかそういう(のはない)ただ気持ちが小心で。父親によると「小心」で「人といさかいはない」人物だったという江川容疑者。
一方、ネット上での江川敦の生い立ちに関連するようなタレコミ情報などは確認できません。
江川敦の詳しい生い立ちはわかっていませんが、逮捕の報道で現在の住所は「千葉県市原市光風台2丁目」と報じられており、ここで家族と同居(父親と二人暮らし)していたという事なので、この千葉県市原市光風台2丁目の自宅が江川敦の実家で、同地域の出身である可能性が最も高いとみられています。
また、江川敦の年齢は2024年11月の事件当時で47歳と報じられているため、生年は1977年か1976年のはずです。
江川敦の経歴…10年以上配管溶接工の職人として勤務か

江川敦の経歴については、フジテレビのニュース番組「イット!」にて、江川敦の知人が証言しています。
この知人によると、江川敦は今回の事件の10年以上前(2014年以前)から配管工の仕事をしていたという事です。
江川敦は長く配管工の職人をしていた経歴があり、現場監督など責任のある立場も任されていたという事です。
江川容疑者は、10年以上前から配管工の仕事をしていて、現場監督も務めていたと話す。 江川容疑者の知人: 建設の配管工、配管業。ちょっと不器用なとこがあったけど、真面目だったよ。 昔は職人やっていたんだけど、今は最近の情報だと監督業をやっていたっていう話。なんか立派に監督で指示するようになっていたから、ええって思って。
引用:「なんでエガちゃんがホテルで働いていたか分からない」“ホテル強盗殺人”で逮捕の男(47)…死亡の56歳女性には複数の切り傷 千葉・市原市
一方フジテレビの情報番組「めざまし8」では、江川敦の家族(父親)が証言しており、それによると江川敦は昼は溶接の仕事をしていたが、夜の時間にアルバイトとして今回の事件のあったホテルで働いていたという事です。
父親によると、昼は溶接の仕事などをしていたという江川容疑者。事件のあったホテルで、夜にアルバイトとして働き出したことも、最近知ったといいます。
知人と家族の証言を総合すると、江川敦は昼間は配管溶接工として働きながら夜間にラブホテルで清掃などのアルバイトをしていたという事だと思われます。
江川敦が事件のあった市原市のホテルでアルバイトをしていた期間は不明ですが、父親は「事件のあったホテルで夜にアルバイトとして働き出した事を最近知った」と証言していたという事なので期間はそれほど長くなかった可能性が高いと思われます。
また、2024年11月15日に配信された毎日新聞の記事では江川敦が事件のあった当時もこのホテルの従業員だったと報じられています。しかし、この事件の前から出勤しておらず、この事件での逮捕により解雇されたという事です。
江川敦容疑者(47)=同市光風台2=が、事件があった時もホテルのアルバイト従業員だったことが15日、県警への取材で判明した。
県警によると、ホテルでは店長のほか、佐伯さんと江川容疑者を含むアルバイト従業員13人が在籍。一方で江川容疑者は事件前から出勤しておらず、逮捕により、解雇されたという。
江川敦の家族…2人で暮らしていたという父親がメディア取材に応じている

江川敦の家族については、ここまででも書いているように一緒に暮らしていたという父親がテレビ局の取材に応じています。
江川敦とこの父親は2人で暮らしていたという事で、他の家族とは別々に暮らしていたようです。
千葉県市原市のホテルで起きた強盗殺人事件で、14日に送検された江川敦容疑者(47)。
江川容疑者とふたりで暮らす父親が、「めざまし8」の取材に対し、今の胸の内を明かしました。
江川敦容疑者の父親:きのう、朝から警察の方がお見えになって、本当、敦が…気の弱い敦がまさかと思って。
江川敦の家族については父親以外は情報がなく、詳しい家族構成は不明です。
また、江川敦が父親と2人で暮らすようになった経緯もわかっていません。
江川敦の結婚
江川敦が結婚していた、または過去に結婚歴があるなどの情報は現在の時点では出ていません。
江川敦は事件当時は父親と2人で暮らしていたという事なので結婚をしていた可能性は低いと思われます。
江川敦の勤務先の会社

江川敦は逮捕時の報道で職業は「会社員」とされていました。
江川敦の勤務先はわかっていませんが、すでに書いているように家族や知人の証言から職種は「配管溶接工の職人」、「配管の建築現場監督」だった事がわかっています。
Xに江川敦の勤務先が配管工事会社の松尾組だとする投稿がありましたが、真偽不明の情報です。
江川敦の勤務先で事件現場の市原市のホテルは「HOTEL KAHO’市原店」

江川敦が起こした強盗殺人事件の現場となったホテルですが、事件を報じたメディアが公開した映像から千葉県市原市中高根1339-2に所在する「HOTEL KAHO’(ホテル カホウ)市原店」である事が特定されています。
江川敦が市原市ホテル強盗殺人事件を起こした動機

出典:https://news.tv-asahi.co.jp/
江川敦が千葉県市原市のホテルで元同僚である佐伯仁美さんを殺害し、ホテルのフロントから現金およそ1万2000円を奪う強盗殺人事件を起こした動機も注目されています。
2024年12月3日に配信された日テレのヘッドラインニュースで、江川敦が警察の調べに「ホテルには(事件被害者の)佐伯さんに会いに行った」、「(事件被害者の佐伯仁美さんに)恋愛感情があった」などと供述している事が明らかにされています。
この事から江川敦の犯行動機は、佐伯仁美さんとの恋愛関係のもつれであった事が考えられます。
江川容疑者と佐伯さんはこのホテルの同僚だったことがわかっていますが、その後の捜査関係者への取材で、江川容疑者が「ホテルには佐伯さんに会いに行った」という趣旨の話をしていることが新たにわかりました。また、「恋愛感情があった」という趣旨の話もしているということです。一方で、佐伯さんは手首を縛られ首や腹部を刃物で刺されていて、強い殺意による犯行とみられることから、警察は動機について慎重に調べています。
千葉県警は、江川敦が被害者の佐伯仁美さんに一方的に恋愛感情を募らせた事で何らかのトラブルがあり、それが犯行動機と関係しているのではないかとみているという事でした。
県警は、江川容疑者が一方的に恋愛感情を募らせ、2人の間に何らかのトラブルがあったとみている。
また、被害者の佐伯仁美さんが事件前に江川敦に付きまとわれていると知人に相談していたという事で、これが動機と関係しているのではないかとの見方も出ていました。
佐伯さんが事件前に江川容疑者から「付きまとわれている」などと知人らに相談していたこともわかりましたが、警察への相談は無かったということです。
一方で、江川敦がホテルのフロントからおよそ1万2000円の現金を奪っている事から、動機は金銭を奪う事だった可能性も浮上しました。
しかし、江川敦は犯行時にホテル客室の精算機を壊したようですが、中の現金がそのまま残されていて、殺害された佐伯仁美さんの財布の現金やキャッシュカードも盗まれずにそのまま残されていたという事です。
これまでの調べで、ホテルの客室にある精算機が壊されていたが、現金が残されていたことが分かっている。
さらに、佐伯さんの財布なども残されたまま。現金やキャッシュカードも盗まれることなく、現場に残っていた。
引用:「なんでエガちゃんがホテルで働いていたか分からない」“ホテル強盗殺人”で逮捕の男(47)…死亡の56歳女性には複数の切り傷 千葉・市原市
江川敦の犯行動機が金銭を得る事だったのなら、精算機の現金や佐伯仁美さんの財布の現金も持ち去っていたと考えられるため、主な動機は佐伯仁美さんとのトラブルにあったものと思われます。
江川敦の現在①精神鑑定の結果「境界知能」と診断される

江川敦は、千葉県市原市のホテルでの強盗殺人事件で逮捕送検されましたが、千葉地検は2024年11月29日に江川敦の刑事責任能力を調べるための3ヶ月間の鑑定留置を開始しました。
千葉地検は11月29日、市原市のホテルで現金を奪い従業員の女性を殺害したとして強盗殺人容疑で逮捕された同ホテルの元アルバイト従業員、江川敦容疑者(47)=同市=の鑑定留置を始めた。地検は同27日に千葉地裁に鑑定留置を請求していた。鑑定留置期間は約3カ月で、刑事責任能力の有無を調べる。
精神鑑定の結果、江川敦は生まれつき知能が低い「境界知能」と診断されたという事ですが、千葉地検は刑事責任を問えると判断し、2025年3月に江川敦を殺人と窃盗などの罪で起訴しています。
江川敦の現在②裁判で懲役19年の実刑判決

出典:https://newsdig.tbs.co.jp/
2025年10月21日に江川敦の初公判が千葉地裁で開かれ、江川敦は「間違いありません」と起訴内容を認めました。
検察側は冒頭陳述で、江川敦が事件当日も、一方的に好意を寄せていた被害者の佐伯仁美さんに連絡先を尋ねたがはぐらかされ、上司に報告されるかもしれないと思い犯行に及んだと指摘しています。
検察側は冒頭陳述で「被害者に好意を寄せて食事に誘うなどしていた」「被害者が店長に告げ口すると思い首を絞めた」などと指摘しました。
検察側は「身勝手で自己中心的な犯行」として江川敦に懲役22年を求刑しました。
一方の弁護側は、江川敦が精神鑑定で境界知能と診断されている事を挙げ想像力が乏しく計画性のある行動が苦手であると主張。また、収入が減り金銭的にも精神的にも追い込まれていたとも主張し、懲役14年を求めました。
江川敦には、2025年10月30日に「強固な殺意に基づく非常に危険で残酷な犯行」だとして懲役19年の実刑判決が言い渡されました。
判決では、境界知能による特性は動機形成に影響したにとどまるとし「犯行はもっぱら被告自身の意思によるもの」と結論付けられました。
千葉地裁はきょうの判決で「持ってきたビニール紐で被害者の首を絞めつけ動かなくなった後も結束バンドで縛り、台所の包丁が曲がるほどの強い力で突き刺すなどして死亡させた」と指摘しました。
その上で「計画性はないが強固な殺意に基づく危険で残酷な犯行」などとして、懲役19年の実刑判決を言い渡しました。
引用:江川敦被告(48)に懲役19年の実刑判決…市原市のホテルで女性従業員を殺害し現金を盗んだ罪「強固な殺意に基づく危険で残酷な犯行」千葉地裁
まとめ
今回は、千葉県市原市のラブホテルで2024年10月31日から11月1日の間に従業員の佐伯仁美さんが殺害されフロントにあった現金およそ1万2000円の現金が奪われた強盗殺人事件で逮捕された江川敦についてまとめてみました。
江川敦の生い立ちについては、家族の証言で子供時代から小心な性格だった事がわかっています。
江川敦の経歴については、知人や家族の証言により10年以上配管溶接工の職人として働き、現場監督も任されていた事などがわかっています。また、事件現場となったホテルで掛け持ちでアルバイト勤務もしていたという事です。
江川敦の勤務先の会社は不明ですが、Xに勤務先が配管工事会社の松尾組だとする真偽不明のタレコミ情報が投稿されていました。
江川敦が事件を起こした市原市内のホテルですが、メディアが公開した映像などから「HOTEL KAHO’ 市原店」である事が特定されています。
江川敦が自身の元勤務先だった市原市のホテルで強盗殺人事件を起こした動機ですが、被害者の佐伯仁美さんに対して一方的な恋愛感情を持っていたものの思いが届かなかった事にあるようです。
江川敦は3ヶ月間の鑑定留置を経て「境界知能」と診断されたとの事ですが、刑事責任能力があったと判断され2025年3月に起訴されています。
江川敦は2025年10月21日の初公判で起訴内容を認め、同月30日に懲役19年の実刑判決を言い渡されました。


















