みちのく記念病院で入院患者が別の患者を歯ブラシで突き刺して殺害するという衝撃的な殺人事件が発生しました。
この記事ではみちのく記念病院殺人事件の概要や犯人の名前(佐々木人志)、院長兼理事長はなぜ隠蔽したのか、以前からあったやばい評判やその後と現在などについてまとめました。
この記事の目次
みちのく記念病院殺人事件は入院患者が別の患者を歯ブラシで刺殺した事件

2023年3月、青森県八戸市に位置するみちのく記念病院で、入院患者が同室の患者を殺害するという衝撃的な事件が発生しました。
この事件は、単なる患者間のトラブルに留まらず、病院ぐるみによる組織的な隠蔽工作が明らかになったことで、医療界全体に大きな衝撃を与えました。
ここでは、「みちのく記念病院殺人事件」の詳しい経緯、隠蔽の理由、関係者のその後、そしてみちのく記念病院の「やばい」などと言われる評判や、院長や理事長、事件後の現在について、現在までに明らかにされている情報に基づいて詳しくまとめていきます。
みちのく記念病院殺人事件の概要

みちのく記念病院殺人事件が起きたのは、2023年3月12日の深夜でした。
みちのく記念病院の精神科病棟に入院していた佐々木人志被告(事件当時57歳)が、同室で就寝中だった高橋生悦さん(事件当時73歳)に対し、常軌を逸した暴行を加えました。
犯人の佐々木人志被告は、高橋生悦さんの首を両手で圧迫した上、所持していた歯ブラシの柄で顔面を何度も突き刺し、殺害しました。
司法解剖の結果、高橋生悦さんの直接の死因は、暴行による頭蓋内損傷および失血であることが判明しています。
みちのく記念病院殺人事件の犯人・佐々木人志の人物像と動機と裁判判決

ここまででも書いているように、「みちのく記念病院殺人事件」の犯人は、同病院の入院患者だった佐々木人志被告です。
犯人・佐々木人志の人物像
みちのく記念病院殺人事件の犯人・佐々木人志被告は住居不定・無職で、アルコール依存症の治療のため、みちのく記念病院に入院していました。
入院中は他の患者とのトラブルが絶えず、たびたび身体拘束を受けていたと報じられており、事件の前日にも何らかのトラブルを起こしていたとされます。
犯人・佐々木人志の身勝手な犯行動機
その後、裁判で明らかにされた佐々木人志被告の動機は、極めて身勝手なものでした。検察側の指摘によれば、佐々木人志被告は入院生活に嫌気がさしており、「警察に逮捕されれば病院暮らしから脱出できる」と考えて犯行に及んだとされています。
法廷では、この「殺人を犯してでも退院したい」という極端な発想には、佐々木人志被告自身の人格障害が影響している可能性が弁護側から指摘されました。一方、幻覚や幻聴といった症状は認められず、被告が正常な判断能力の下で強固な殺意を持って犯行に及んだと検察は主張しました。
犯人・佐々木人志の裁判と判決

2024年6月13日に青森地方裁判所で開かれた裁判員裁判の初公判で、佐々木人志被告は起訴内容を全面的に認めました。裁判の最大の争点は、佐々木人志被告の刑事責任能力の有無でした。
弁護側は精神鑑定の結果を基に主張を展開しましたが、検察側は「生命軽視も甚だしい」として懲役18年を求刑しました。
最終的に、2024年7月、裁判所は佐々木人志被告の刑事責任能力を認め、懲役17年の実刑判決を言い渡しました。
この判決により、佐々木人志被告の個人的な犯行としての1つの区切りがつけられましたが、事件の背景にある精神科医療の課題や、病院側の隠蔽というもう1つの重大な問題が、その後大きくクローズアップされることとなりました。
みちのく記念病院殺人事件の犯人の「名前」が検索されている理由

インターネット上では、みちのく記念病院で発生した殺人事件の犯人の「名前」が盛んに検索されていた形跡があります。
現在、みちのく記念病院殺人事件の犯人の名前は「佐々木人志」である事が公開されています。しかし、事件が報じられた当初は犯人の名前は伏せられていました。
そのために、歯ブラシで滅多刺しにして殺害するという残忍かつ異常な事件を引き起こした犯人の名前がなぜ公開されないのかとしてネット上で多く検索されていたようです。
みちのく記念病院はなぜ隠蔽…評判を守りたかったという身勝手な動機

みちのく記念病院殺人事件は、同病院に入院していた佐々木人志被告が、同室の入院患者の顔を歯ブラシで何度も刺して殺害するという残忍な内容でも社会を震え上がらせましたが、その手口だけでなく、病院ぐるみで行われた悪質な隠蔽工作が発覚した事でも社会に大きな衝撃を与えました。
人の命を預かるはずの病院が、殺人という重大犯罪をなぜ隠蔽するに至ったのでしょうか。その背景には、病院の評判と利益を最優先する経営陣の歪んだ倫理観と、閉鎖的な組織体質がありました。
みちのく記念病院はなぜ隠蔽したのか…「病院の評判を守りたい」という動機
隠蔽を主導した元院長であり、運営母体である医療法人「杏林会」の理事長でもあった石山隆被告は、法廷で、なぜ隠蔽したのかの動機について「病院を守りたい、悪い評判は作りたくないと思った」と供述しています。
殺人事件が公になれば、病院の評判は失墜し、患者が減少し、経営に深刻な打撃を与える。この経済的な損失を恐れるあまり、石山隆被告らは事件そのものを「なかったこと」にしようと画策したのです。
この身勝手な動機は、医療機関としての本来の使命や、人の命の尊厳よりも、組織の利益を優先する経営陣の姿勢を浮き彫りにしました。地域医療において「最後の砦」と呼ばれることもあった同病院ですが、その内側では深刻な倫理観の欠如がまかり通っていたという事になります。
みちのく記念病院の隠蔽工作の悪質極まりない手口
隠蔽は、石山隆被告とその弟で被害者の主治医だった石山哲被告が中心となり、極めて計画的かつ悪質に行われました。
最大の隠蔽工作は、死因の偽装でした。被害者は歯ブラシで顔面を滅多刺しにされ、頭蓋内損傷などで死亡したにもかかわらず、病院は死因を「肺炎」とする虚偽の死亡診断書を作成したのです。
検察側の冒頭陳述によれば、兄の石山隆被告が弟の石山哲被告に「白血球が高いから肺炎でいけるんじゃないか」などと唆(そそのか)し、偽の診断書作成を指示したとされています。
さらに、みちのく記念病院側は、被害者の遺族に対し「転んで容態が急変した」などと、事実とは全く異なる説明をしていました。遺族は、被害者の顔が包帯でぐるぐる巻きにされ、血が滲んでいる異様な状態に疑問を抱きながらも、死亡診断書には「肺炎」と書かれていることに首をかしげていたといいます。
そして、隠蔽工作の悪質さをさらに際立たせたのが、当時、認知症の疑いで入院していた80代の男性医師の名義を不正に利用した点でした。石山隆被告の指示により、看護師がこの男性医師の手に自分の手を重ねて、無理やり署名させていたことも法廷で明らかになっています。
これは、責任の所在を曖昧にし、万が一発覚した際のリスクを分散させるための卑劣な手段でした。
その他にも、事件後に石山容疑者らが加害者の男性患者を病院の閉鎖病棟に医療保護入院させ、事件の発覚を遅らせようとした可能性も指摘されています。
なぜ隠蔽がまかり通ったのか…病院の構造的問題も浮上
このような前代未聞の隠蔽がまかり通った背景には、みちのく記念病院が抱える構造的な問題がありました。
1つは同族経営によるガバナンス不全です。同病院は理事長の石山隆被告とその弟が運営の中心を担う同族経営でした。このような閉鎖的な環境は、内部からの意見や告発を困難にし、経営陣の独善的な判断を許す土壌となった可能性があります。
また、元職員の証言などから、みちのく記念病院では以前から不適切な医療行為が常態化していた疑いが浮上しています。押収された死亡診断書のうち、7割以上が「肺炎」とされていたとの報道もあり、今回の事件以前から死亡診断書の不正な作成が繰り返されていた可能性が指摘されています。
そして、今回の事件で最も問題視されているのが、同病院の劣悪な医療環境です。患者を懲罰的に拘束するなど、違法な身体拘束が常態化していたことなどが裁判で明らかになっています。こうした劣悪な環境が、患者の精神状態を追い込み、事件の遠因になったとの見方もあります。
みちのく記念病院の評判…事件以前からも「やばい」という声があった

出典:https://image.gallery.play.jp/
入院患者が別の入院患者を歯ブラシで突き刺して殺害するという衝撃的な事件が起こり、さらには理事長と院長が共謀して事件を隠蔽しようとするなどして評判が地に落ちているみちのく記念病院ですが、実はこの事件以前からインターネット上では「やばい」などの口コミが見られたようです。
多くは職員や元職員と思われる人物からの口コミで、医師の感情的な言動や、疑問の多い経営・医療体制について言及されており、働く環境が良いとは言えないとの意見が見られます。例えば、ある看護師の口コミサイトでは、総合評価が5段階中2.0と低く、特に職員の雰囲気は1.5と厳しい評価が付けられています。
ただ、今回の事件を受け、病院を運営する医療法人「杏林会」は、運営改善のために「コンプライアンス委員会」を発足させています。
一方で、患者からは好意的な評判も一部見られました。
例えば、地元に根ざしたアットホームな雰囲気で、ベテラン看護師が多く、経験に基づいた迅速な対応を受けられるという評価があります。また、併設の介護医療院への評判として、スタッフが明るく、入居者にも積極的に話しかけるなど、対応が良いという口コミが寄せられています。
みちのく記念病院殺人事件のその後① 前理事長兼院長らの逮捕と有罪判決

みちのく記念病院殺人事件の真相は、、匿名の内部通報によって警察の知るところとなりました。
捜査の結果、2025年2月、みちのく記念病院を運営する運医療法人杏林会の当時の理事長兼院長だった石山隆と、弟で被害者の主治医だった哲両容疑者が犯人隠避の容疑で青森県警に逮捕されました。
その後、理事長兼院長だった石山隆と弟で被害者主治医の哲の両容疑者は起訴され、兄の隆被告に対しては懲役1年6ヶ月執行猶予3年の有罪判決が言い渡され、その後確定しています。
なお、現在のみちのく記念病院の理事長兼院長は石山菜穂さんという方が就任されています。この方は前理事長兼院長の弟(逮捕された主治医とは別の弟の模様)の妻だという事です。
みちのく記念病院殺人事件のその後② 「やばい」実態が次々と噴出
みちのく記念病院は、地域では「最後の砦」とも呼ばれ、他の病院で受け入れが困難な重症の患者も受け入れてきたという側面もありました。すでに触れていますが、その一方で、以前からその劣悪な医療環境や閉鎖的な体質を指摘する「やばい」といった声も少なくありませんでした。
元職員からは、「6人部屋に8人の患者を詰め込む」、「身体拘束が常態化している」といった証言も出ています。 過去には、入院費の滞納を理由に死亡診断書の交付を一時的に拒否し、県から厳重注意処分を受けたこともありました。
こうした悪い評判が今回の事件後に注目されており、そうした病院の構造的な問題を浮き彫りにしています。
みちのく記念病院の現在の状況

殺人事件と前理事長兼院長ら経営陣の逮捕を受け、みちのく記念病院を運営する医療法人「杏林会」は、現在、信頼回復に向けた取り組みを迫られています。
2026年2月には、運営改善を目的とした「コンプライアンス委員会」を発足させました。初会合で、新たに理事長に就任した石山菜穂氏は、「医療界全体の信用を損なうようなことを起こしたことを心から申し訳なく思う」と謝罪しました。
病院側は、診療実態のなかった非常勤医師らを解雇し、常勤医師を増員するなど、体制の立て直しを進めていると説明しています。
しかし、失われた信頼を回復する道のりは決して平坦ではありません。事件は、精神科医療が抱える閉鎖性や、行政による監督体制の甘さといった、より根深い問題を社会に突きつけました。
みちのく記念病院は、現在も診療を続けていますが、この事件が地域医療に与えた影響は計り知れず、今後の動向が厳しく注視されています。
まとめ
今回は、みちのく記念病院で発生した殺人事件についてまとめてみました。
みちのく記念病院で発生したこの衝撃的な事件は、単に1人の犯人・佐々木人志が歯ブラシを凶器として起こした殺人事件という側面だけでは語れません。より深刻なのは、人の命を預かるべき病院の院長兼理事長が、病院の評判を守るという身勝手な理由だけで「なぜ隠蔽したのか」という組織ぐるみの倫理崩壊にあります。
事件のその後、病院は運営体制の刷新を図り、信頼回復への道を歩み始めていますが、失われた信頼を取り戻す道のりは決して平坦ではありません。この事件は、みちのく記念病院という1つの医療機関の問題に留まらず、精神科医療が抱える閉鎖性や、監督行政のあり方にも重い課題を突きつけました。

















