Netflixオリジナルシリーズ『全裸監督』が2019年8月8日から配信開始しましたが、モデルとなった伝説のセクシー女優・黒木香さんが再注目されています。
この記事では、黒木香さんの経歴や村西とおるさんとの関係、転落事故の真相など現在までの情報について詳しくまとめましたのでご紹介します。
この記事の目次
黒木香のプロフィールと生い立ち
黒木香、社会現象を巻き起こしたセクシー女優
黒木香(くろき かおる)
生年月日: 1965年1月21日
出身地: 鹿児島県
血液型: A型
身長: 161 cm
体重: 非公開
ジャンル: アダルトビデオ
AV出演: 1986年
黒木香さんといえば「私(わたくし)思いますに……でございます」というお嬢様言葉に淫猥な言葉を絡める強烈なキャラクターで、1980年代後半頃にテレビでも注目を集めました。
元々はセクシー女優であり、黒木香さんは”16歳以降ワキ毛を剃っていない”という性格同様に強烈なビジュアルで衝撃を与え、それまでのAVの常識を覆す演技で社会現象を巻き起こした”伝説のセクシー女優”でした。
黒木香、造船会社の社長令嬢として育つ
黒木香は造船会社の社長令嬢だった
黒木香さんの父親は造船会社を経営している社長で、お茶の間で見せていたキャラクターを裏付けるように社長令嬢として何不自由なく育ったと言われています。
黒木香さんは鹿児島県鹿屋市の出身で、女子学院中学校・高等学校を卒業した後に、横浜国立大学へ入学して教育学部美術学科でイタリアの宗教芸術を専攻していました。
黒木香さんはAV出演が決まり、撮影現場に向かう車の中でもイタリアの原書を読んでいたと監督の村西とおるさんが語っています。
黒木香の経歴~留学費用のためにセクシー女優になっていた
黒木香、イタリア留学費用を稼ぐためAV業界へ
親に頼らず留学費用をAV出演で稼いだ黒木香
黒木香さんはお嬢様として育てられ、両親から厳しく抑圧されていたのかは不明ですが、村西とおるさんが初対面で感じた印象は”とても自立した女性”で、美術を学ぶためのイタリア留学費用を親に頼らず自身で稼ぐためにAV出演を希望してきました。
1本の契約金は100万円だったようで、黒木香さんは後に愛人となる村西とおるさんとの撮影により1986年10月2日にアダルトビデオ『SMぽいの好き』をリリースしました。
黒木香、『SMぽいの好き』で大ブレーク
デビュー作『SMぽいの好き』
黒木香さんの初めてのAV出演作『SMぽいの好き』は予想をはるかに上回る大ヒットとなり、黒木香さんの名前は一躍AV業界に轟きました。
当時のAVはほとんどが女性が受身の作品しか無く、『SMぽいの好き』のような黒木香さんが村西とおるさんに対して獣のように求める姿は衝撃的であり、AV業界のみならず世間の女性の性に対する認識を大きく変えました。
また、当時は現役女子大生がAV出演をするというのは一般的ではなかったため、黒木香さんが横浜国立大学在学生と銘打って出演したことで、その後ゴールデンタイムのバラエティ番組にも出演するような注目を集めました。
中には討論番組『朝まで生テレビ(テレビ朝日系)』にもパネリストとして出演したことがあり、留学費用を稼ぐためにAV出演した黒木香さんは一躍全国区で有名人となりました。
そのため、過密スケジュールから大学への通学が困難となり、長期欠席を続けていた結果横浜国立大学を除籍となりました。
黒木香のデビュー作『SMぽいの好き』撮影秘話
勉強熱心な黒木香は撮影前に研究
黒木香さんの初めてのAV作品『SMぽいの好き』は那須塩原のペンションで撮影が行われましたが、現地への車での移動中にどんな勉強をしておいたら良いか村西とおるさんにアドバイスを求めてきたようで、以下のように返したことを語っています。
私はこう答えました。「勉強よりも、自分のリアルなセックスを見せればそれでいいんだ。強いて言えば、ただ『アンアン』と言っててもしょうがないから、猥褻な言葉、あばずれのような声を発しなさい」。すると、「何を参考にすればよろしいですか?」と聞くから、「たとえば川上宗薫さん、宇能鴻一郎さん、富島健夫さんのような官能小説家の官能文学を読んで、そのセリフをピックアップすればどうですか」とアドバイスをしたんです。
黒木香さんはAV業界に残らずに、『SMぽいの好き』のギャラ100万円でイタリア留学をしていれば、その道でも大成できるような熱心さがあったようです。
しかし、村西とおるさんにセクシー女優としての素質を開花させられたことで、芸能界で一華咲かせることができ、業界に伝説として残りました。
黒木香のデビュー作『SMぽいの好き』はボツにする予定だった
村西とおるさんが黒木香さんをモデルに撮りたいと思っていた作品は、大自然に囲まれた那須塩原で”草原を駆ける少女”のような清々しい映像でした。
しかし、実際に撮り始めると黒木香さんが思いのほか熱情溢れる演技で求めてきたため、村西とおるさんの狙いからは外れて必然的にテンションの高い作品に仕上がってしまいました。
村西とおるさんは御蔵入りにすることも考えながら肩を落として編集していたそうですが、いつも立ち寄って編集中の映像を見ていくファンである警察官がベタ褒めしたことで世に出すことを決めたと語っています。
週に1度ぐらいのペースで巡回してきて、私の映像を観ていくモノ好きな刑事がいたんですよ。私が編集しながら落ち込んでいたら、「今回は今まで観たAVの中で一番面白いね」と言うから、ちょっとこれは出してみようかなと。いわば警視庁の彼の一言がなければボツだったかもしれないですね。
黒木香が伝説のセクシー女優となった理由
村西とおるが語る黒木香の”伝説”
黒木香さんが『SMぽいの好き』で見せた体当たりの演技が、当時の社会で生きる女性が抱えていた性の抑圧を解放するきっかけとなり、運動家ができなかったことを1本のAVで変えてしまったということが”伝説”と言われる所以のようです。
『SMぽいの好き』は、何者にも束縛されない女性の性というものを抉った初めての作品なんです。作られたキャラクターではなく、素の女性のセックスというものをお見せした。 その結果、「現代を生きる女性は、これほどまでに奥深くてパワフルなのか」と多くの人が刮目した訳です。女性が男の上にまたがって、腰を狂ったように振り乱して、なおかつ普段は言ってはいけないことを口にしてしまってもいいんだと。特に女性たちから支持をされたんです。
黒木香、「ワキ毛の女王」としてバラエティ番組でも大人気
ワキ毛の女王として小学生からも大人気
黒木香さんといえば、16歳の頃から剃ったことがないという「ワキ毛」がトレードマークでした。
バラエティ番組にも多数出演していたことから、黒木香さんの名前は小学生にまで浸透。ワキ毛をみせながら「黒木香でございます」というモノマネが当時大流行しました。
黒木香(ワキ毛の女王)『全裸監督』のヒロイン本人映像 https://t.co/W5kP3IZU2l @YouTubeより
— T.K.R (@onipuro) November 11, 2019
黒木さん今見てもキレイな人だ
黒木香は村西とおるの愛人だった~破局後に芸能界から完全引退
黒木香、村西とおる経営の高級焼き肉店の女将に
村西とおる(むらにし とおる)
本名:草野博美(くさのひろみ)
生年月日:1948年9月9日
出身地:福島県いわき市
家族構成:妻(乃木真梨子)、長男
村西とおるさんは「ビニ本の帝王」「アダルトビデオの帝王」と呼ばれるような、アダルト業界においてパイオニア的存在でしたが、後者の呼ばれ方は黒木香さんが出演した『SMぽいの好き』がきっかけでした。
監督をしながら男優として作品に出演しており、共演するうちに黒木香さんと愛人関係となりました。
黒木香さんは、村西とおるさんが経営していたダイヤモンド映像の系列会社・ビックマンの取締役も務め、村西とおるさんが渋谷に出店した高級焼肉店「香貴苑」の女将も務めていました。
黒木香、村西とおるとの破局と芸能界引退
破局後に芸能界を引退
黒木香さんは1993年頃に村西とおるさんと破局したと言われていますが、同年に芸能界引退の発表もないまま表舞台から姿を消しました。
その後も黒木香さんの引退理由が明かされることはありませんでしたが、時期からみて村西とおるさんとの破局がひとつの原因になっていたと見られています。
黒木香、村西とおるとの破局はギャラ未払い?
ギャラ未払いで破局?
村西とおるさんは実業家としても活躍。一時期は年商100億円企業にまで成長しましたが、1992年に倒産し50億の借金を抱えることになりました。
黒木香を愛人にして、ギャラ未払いで自殺未遂に追い込んだともいわれていますが、訴訟を起こした記録はありませんでした。
しかし、村西とおるさんと黒木香さんの間に金銭を含むトラブルがあったことは間違いないようです。
そもそも黒木香を自殺未遂に追い込む原因を作った奴が、どうこう言えるタマかよと。ギャラ未払いなんざ強要の最たるところだろうよ。
— Bazil (@bazilbuildgamo) June 14, 2016
黒木香の転落事故原因~村西とおるとの破局を苦にした自殺未遂説も
黒木香が自殺未遂?
1994年に黒木香さんが東京都中野区のホテルの2階から飛び降り自殺を図り病院に運ばれたと報道されて注目を集めました。
黒木香さんが村西とおるさんと破局して間もない頃だったことから、マスコミはこぞって破局を悲観したか、あるいは金銭トラブルのもつれからの自殺だと騒ぎたてました。
しかし、黒木香さんは当時お酒に酔っていて足を踏み外して2階から転落しただけで、マスコミは「酔っ払って転落した」では記事ならないから自殺未遂だと騒いだものの、黒木香さんは2階から飛び降りて死ねると思うほど馬鹿ではないと、村西とおるさんは自殺未遂説を切って捨てました。
中野 ホテルワールド会館
— 熊谷杯人☆あにまるらんど・さが (@kumagaihaito) April 24, 2016
元ホテルで今は雑居ビル
かつて、黒木香が転落し大怪我を負った事件があった pic.twitter.com/5O8EUTPdNL
このAV男優は黒木香さんの転落事故をどうしても自殺未遂にしたいようだが実際は村西とおるさんが仰るように酔って落ちたとみるのが自然。ホテルの2階から飛び降りて死のうとは普通思わないだろ pic.twitter.com/izA3mR6YOb
— MANAKO40 (@nekoroll) August 21, 2019
黒木香嬢は宿泊先のホテルから誤って転落しました。人の不幸は飯のタネのマスコミは「自殺未遂」と喧伝し、今日においても悲劇の主人公に仕立て上げています。写真誌「FLASH」の「黒木香嬢は警察の事情聴取を受け自殺未遂を否定した」との当時の記事を、彼女の名誉のためにこの機会に明示しておきます
— 村西とおる (@Muranishi_Toru) August 27, 2019
黒木香の現在~黒木香・村西とおるを題材にした『全裸監督』が公開
黒木香・村西とおるを題材にした『全裸監督』が公開
山田孝之が村西とおる、森田望智が佐原恵美(黒木香)を熱演した
2019年8月8日からNetflixのオリジナルシリーズとして世界190ヶ国にて『全裸監督』が公開されました。
この作品は、アメリカの司法当局から370年の懲役刑を求刑されたり、50億円の借金を抱えた「アダルトビデオの帝王」こと村西とおるさんと、「伝説のセクシー女優」と呼ばれる黒木香さんを題材とした史実に基づくフィクション作品です。
YouTubeにて予告編動画が公開されていますが、『全裸監督』が黒木香さん本人に了解を得ないまま公開されるなど、肖像権侵害の問題などが囁かれる中でも大好評を博しているようです。
黒木香、2004年にプライバシー侵害で出版社を提訴
黒木香が大手出版社複数を訴えて勝訴
黒木香さんが芸能界を引退した後に、出版社の講談社、光文社、小学館、徳間書店、双葉社とDVD販売会社のオブテイン・フューチャー社らが、雑誌での消息記事やアダルトビデオの再販を行ったとして、黒木香さんはプライバシーおよび肖像権侵害によりこれらの会社に損害賠償を求める民事訴訟を起こしました。
黒木香さんは週刊誌『アサヒ芸能』の発刊元である徳間書店や、『女性セブン』および『週刊ポスト』の発刊元の小学館などに対して勝訴しています。
94年に引退した黒木香さんが、週刊ポスト・女性セブンで近況を報じられ、プライバシーを侵害されたなどとして、発行元の小学館などに計2,200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が2007年4月13日に東京地裁であった。判決では、「引退したタレントの私生活を興味本位に暴露するものに過ぎず、正当な目的があると言うことはできない」などとして、小学館側に計170万円の支払いを命じた。
上述のように現在の黒木香さんの消息を追うことは一切できませんが、幸せに暮らしていることを願うばかりです。
ツイッターの検索欄に入れると一番上に「黒木香 現在」😕
— 柳 (@yanagi07s) August 20, 2019
本人の承諾がないからギャラも発生しないんでしょ。引退後も搾取されるなんて酷すぎる。
製作陣はあえて役名を変えなかったんだろうな。黒木さんの過去の活躍による功績を横取りして、注目を集めることができるから。 pic.twitter.com/g30UWw90RM
黒木香についてまとめると…
・黒木香は『SMぽいの好き』で一躍時の人となり、「ワキ毛の女王」として小学生からも人気のタレントだった
・黒木香は1994年にホテルの2階客室から転落、マスコミは村西とおるとの破局や金銭トラブルを苦にした飛び降り自殺と騒ぎ立てた
・黒木香は愛人関係だった村西とおると破局後に芸能界を引退、現在まで活動や所在は不明になっている
勉強熱心だった黒木香さんは、芸能界を引退してその後現在までに他の道で成功しているかもしれませんね。