2014年に起こった「柏市連続通り魔殺傷事件」の犯人である竹井聖寿ですが、奇抜な言動やニコニコ動画などで活動していた経歴などが注目を集めることになりました。
この記事では、竹井聖寿の生い立ちや両親など家族、そして事件のその後・現在についてまとめてみました。
この記事の目次
竹井聖寿が起こした「柏市連続通り魔殺傷事件」とは
竹井聖寿、深夜に次々と4人の男性をナイフで襲撃
竹井聖寿は2014年3月3日に、千葉県柏市にて「柏市連続通り魔殺傷事件」を起こしています。
事件が起こったのは同日の深夜のことだったようで、ナイフを持って市道をふらついていた竹井聖寿により4人の男性が襲撃を受け、そのうちの１人が命を落とすといった惨劇となりました。
竹井容疑者は3日午後11時40分ごろ、約10分の間に会社員の池間博也さんら、通りかかった男性4人を次々に襲った疑いがある。池間さんは首や背中などを刺され死亡。1人が指にけがをしたほか、2人がナイフで脅されて車や財布を奪われた。
本来ならばそのまま現行犯逮捕されてもおかしくはなかった竹井聖寿でしたが、運転中に路上に倒れている池間博也さんを発見して介抱しようと駆け寄った男性（４人目の被害者）から車を奪い、逃走に成功しています。
竹井聖寿、目撃者を装いマスコミの取材を受けていた
「柏市連続通り魔殺傷事件」後の竹井聖寿に関しては、池間博也さん殺害現場から1.5キロほど離れたコンビニまで移動して車を乗り捨てた後、ラブホテルで一夜を過ごしています。
事件後の竹井聖寿がラブホテルに宿泊した理由については、自宅マンションが殺害現場のすぐそばだったため、通報を受けて駆け付けた警察官と鉢合わせすることを避けたかったのかもしれませんね。
ちなみに、事件の凶器や返り血を浴びた衣服などは、宿泊したラブホテルの枕カバーの中に入れて自宅に持ち帰ったそうです。
その後の竹井聖寿は、事件の目撃者を装ってマスコミのインタビューに答えるなどしていたものの、盗難車を放置したコンビニの防犯カメラの映像から犯人であることを突き止められ、2014年3月5日に逮捕されてしまいました。
この際、男が車外に出て徒歩で立ち去った様子が防犯カメラの映像で確認された。防犯カメラの映像によるとコンビニ駐車場には3月4日の午前0時頃に車で現れ、数分間とどまった後、立ち去ったという。
引用：柏市連続通り魔殺傷事件
警察が家宅捜索をした結果、自宅マンション内から乾燥大麻（0.19ｇ）が見つかるなどしたため、竹井聖寿は大麻取締法違反でも起訴されることになりました。
竹井聖寿、逮捕時に「ヤフーチャット万歳！」と叫び話題に
逮捕時に、自宅前に集まっている報道陣に向けて「ヤフーチャット万歳！」と叫ぶなど奇行が目立った竹井聖寿でしたが、ただの変人ではなく統合失調症を患い通院していたようですね。
報道陣の前で「ヤフーチャット万歳！」と叫んだ理由については、事件後にヤフーチャットで知人たちに「柏市で通り魔事件を起こしたのは俺」と語っていたため、逮捕されたのが自分だとアピールする目的でもあったのかもしれませんね。
竹井聖寿、犯行動機はチャット仲間からの冷遇
被害者となった池間博也さんとは同じマンションに住んでいた竹井聖寿ですが、池間さんとの間にこれといったトラブルは存在しませんでした。
竹井聖寿が「柏市連続通り魔殺傷事件」を起こした理由については、チャット内での人間関係が影響していたと言われております。
事件当時無職でインターネットに依存していた竹井聖寿は、チャット仲間たちに「ハイジャックをしてスカイツリーに突っ込みたい」と語ったところドン引きされてしまい、仲間内でも浮いた存在となっていました。
そのため、仲間たちからの関心を取り戻したいといった焦りが、大事件を起こせば周囲を見返すことが出来るといった発想に繋がってしまい、凶行に及んでしまったようですね。
だが、「ネット仲間にハイジャックの話をすることで注目を集めようとしたのに、かえってチャット仲間から浮いた存在に」なってしまったことから、仲間から冷遇されることを恐れて犯行に及んだ、というのである。
竹井聖寿の生い立ちと経歴～少年院に2度も送致されていた
名前：竹井聖寿（たけい せいじゅ）
年齢：24歳（2014年3月時）
出身地：千葉県
竹井聖寿、耳の障害が原因でいじめに遭っていた
竹井聖寿に関しては、「柏市連続通り魔殺傷事件」以前は「ニコニコ動画」などでライブ配信をしており、「除悪」というハンドルネームを使用していたようですね。
ネット上では破天荒キャラを演じていた竹井聖寿は、「酒鬼薔薇聖斗を尊敬していたため、爆弾を作ったり、うさぎをナイフで殺すような少年時代だった」と自称していました。
しかしながら、実際の竹井聖寿は本人が仄めかすようなサイコパス系少年とは真逆な存在だったようで、片耳に聴覚障害があったために学校でいじめられていた上、家族からもDVを受けるような状況でした。
上記のような経験のせいか、周囲を威嚇するためにスタンガンなどを持ち歩く武器マニアとなった竹井聖寿でしたが、クラスメイトからはかえって気持ち悪がられてしまい、友達も出来ずに孤立した日々が続いていたようですね。
竹井聖寿にとって、陰鬱な現実の中で唯一の居場所となったのがインターネットの世界だったそうで、小学6年の頃にはそちらの世界にどっぷりとつかり込んでいたと言われております。
ちなみに中学には通っていた竹井聖寿ですが、クラスに馴染めない日々は相変わらずだったため、2004年頃から不登校状態になってしまったとか。
竹井聖寿、少年院に2度も送致されていた過去
竹井聖寿は、「ニコニコ動画」に登録していたプロフィールでは、少年院に2度送致された経験があることを自称していました。
竹井容疑者は、この公開プロフィールで過去の犯罪歴も告白していた。14歳時には、ヤフーチャットがきっかけで友人とトラブルになり、殺人未遂で少年院入りしたこと。その後18歳で再び少年院に入り20才で仮退院をしたとしている。
しかしながら、竹井聖寿はネット上で経歴を吹かす悪癖があったため、こちらの記述には多分に嘘が含まれていたようですね。
実際の竹井聖寿は、本当に少年院に送致された過去はあったものの、罪状はネット上での脅迫事件などでした。
また、2009年頃に少年院で同室だった人物の証言によると、普段の竹井聖寿は大人しくイジメられっ子タイプだったとか。
とはいえ、当時既に統合失調症を患っていたのか、理由もなく突然ブチ切れて暴れる悪癖も持っていた竹井聖寿は、周囲からは「レッドマン」とのあだ名がついていました。
「足を踏まれてからかわれてもおとなしくしているのに、何かの拍子でいきなりキレると所構わず大暴れする。寮父室という学校の職員室みたいな部屋に呼び出された際に、机の上にあったセロハンテープやら備品やらを全部弾き飛ばして怒鳴り散らしていたこともありました。食器を洗う当番の時にも、急に食器をひっくり返したり……。そういうことが度々あったので、竹井は単独室という独房の常連だった」
竹井聖寿、少年院出所後はニートだった
竹井聖寿に関しては、中学を卒業後は定時制高校に進学していたようですが、前述のように少年院への入所歴があるため、恐らくは中退したのではないかと思われます。
少年院を退所して以降の竹井聖寿については、働くこともなく実家でニート状態だったものの、周囲の騒音に敏感に反応してはご近所トラブルを起こしていたようですね。
そのことが原因で父親との言い争いもあった竹井聖寿は、このまま同居していると両親を殺しかねないと考えるようになり、2013年2月頃から（事件当時住んでいた）マンションで1人暮らしを始めています。ちなみに、マンションを借りる際に必要な敷金・礼金などは兄に支援して貰ったとか。
竹井聖寿が精神科のクリニックに通院するようになったのもこの頃からだったそうで、統合失調症との診断結果を受けて、投薬治療やカウンセリングなどを受けていました。
しかしながら、処方して貰った薬との相性が良くなかったのか、通院後も竹井聖寿のトラブルメーカーぶりは相変わらずだったようで、マンション住民と騒音やゴミ出しトラブルを起こしていた他、バイク屋でも奇行の末に出禁状態となっていました。
「うちにスクーターを買いにきたんですが、これまでも買うって言っては、突然キャンセルしたりとトラブルが続いたんで、“もうお客さんには売れません”って伝えたんです。そしたら大きな奇声を発して暴れ回って、とにかくヤバい人ですよ…」（近所のバイク店）
竹井聖寿は入れ墨男～チャット仲間からの借金で刺青をいれていた
竹井聖寿に関しては、1人暮らしを開始して以降は生活保護受給者になっていたとの情報も存在します。
そのため、経済的には苦しかったと思われる竹井聖寿ですが、本人はその辺は無頓着だったのか、チャット仲間から借りたお金で刺青を入れたり風俗に行くなど、金遣いはかなり荒かったようですね。
。事件の半月ほど前にはネットのチャット仲間であり親しい間柄の『ロクモンセン六問銭』にウソの儲け話を持ちかけ65万を受け取りました。しかし、この金を被告は刺青代などに次々と使い、2月末には生活保護費11万を受け取ったものの、事件当時には所持金が1万数千円になっていました
竹井聖寿の実家と家族～両親は不動産業を営んでいた
竹井聖寿は「ニコニコ動画」のプロフィールで、「父親が不動産業を営む一級建築士であり、祖父の代から地主の家系のセレブニート」を自称していました。
事件後のマスコミの取材によると、竹井聖寿の実家が千葉県内で不動産業を営んでいるのは本当だったようですが、2013年頃から経営が悪化しており、竹井聖寿への仕送りを捻出することも難しい状況になっていたようですね。
ちなみに、竹井聖寿には兄や姉もいたものの、事件とは無関係なためマスコミの取材の手も及んでいない状況でしたので、詳しい情報などは不明となっています。
竹井聖寿のその後と現在～2016年10月に無期懲役が確定
竹井聖寿、公判中の奇行に被害者遺族が激怒
逮捕後の竹井聖寿については、警察の取り調べに対して支離滅裂な供述を繰り返した他、公判中に歌手の尾崎豊さんの歌を唄いだしたり笑い始めたりするなど、相変わらず奇行が目立っていました。
開廷前に「裁判長に申し上げる」といった発言を繰り返し、弁護士の制止も無視。以後も意味不明な発言をしたり、突然「ハハハ」と笑い始めたりしたため、竹井被告は法廷から一時出された。
そんな竹井聖寿の言動に対しては、事件被害者となった池間博也さんの遺族も憤慨しており、死刑を望む意向が強い状況でした。
この日は、ナイフで刺殺された会社員、池間博也さん＝当時（３１）＝の両親が「弟や妹の面倒を見る優しい子だった」などとつづった手紙を検察側が朗読した。父親は「痛々しい。かわいそうだ」、母親は「死刑でも足りない」と悲痛な胸の内を明かした。
一方で、公判中の竹井聖寿の言動は厭世観から来る意図的なものだったようで、裁判官の心証を悪化させて死刑が求刑されることを望んでいたようですね。
竹井聖寿、2016年10月に無期懲役が確定
竹井聖寿は、2015年6月になると千葉地裁より無期懲役の判決が下っていますが、本人的にはあくまで死刑を望んでいたため裁判官などに毒づいていました。
公判でも「死刑にしろ」「（有期刑で）出てきたらまた殺してやる」など口走って、弁護士にたしなめられたりしていた。反省の色などまったくない。
しかしながら、本人の想いとは裏腹に裁判は粛々と進み、2016年10月になると最高裁にて上告が棄却されて竹井聖寿の無期懲役が確定し、服役中となっています。
「柏市連続通り魔殺傷事件」竹井聖寿についてまとめると…
・竹井聖寿は片耳に障害があり幼少期はいじめを受けており、少年院に2度送致された経験がある
・竹井聖寿はチャット仲間からお金を借りて刺青を入れている
・竹井聖寿の父親は不動産業を営んでおり、祖父の代から地主の家系のセレブニートを自称していた
・竹井聖寿は2016年10月に無期懲役が確定し、現在は服役中である
生い立ち面には同情すべき点もある竹井聖寿ですが、自分本位な理由で1人の人間の命を奪ってしまった以上はどんな言い訳も無意味となります。
事件被害者となった池間博也さんのご冥福を祈りつつ、この記事のまとめを終了させて頂きます。
