ロリータ系のAV女優として人気だった桃井望さんは、2002年に不可解な死を遂げています。
この記事では桃井望さんの経歴や死亡事件の概要や死因、無理心中とされたが真相は殺人と疑われている事、犯人の噂やその後の動きなどについてまとめました。
この記事の目次
桃井望のプロフィール
桃井望のプロフィール
本名 :渡邉芳美(渡辺芳美)
生年月日:1978年9月23日(公表プロフでは1980年生)
没年月日:2002年10月12日(享年24歳)
出身地 :長野県伊那市(公表プロフでは東京都)
身長 :148cm
血液型 :A型
サイズ :B86cm(Eカップ65)・W56cm・H85cm
桃井望さんは2001年にデビューし、その約1年半後の2002年10月12日に「アベック焼死事件」で謎の怪死を遂げたAV女優です。
AV女優としては、低身長のロリータ系の企画単体女優として活躍し、「のんたん」の愛称で人気を集めました。活動期間は1年半と短かったものの、その間に200本以上のAV作品に出演しています。
2002年5月からは、身長150cm以下のミニマムAV女優4人のアイドルユニット「MINX」に参加しCDもリリースしています。
女優を志望しており、劇団「ストレス発散計画」に参加して本名の「渡邉芳美」で舞台に出演していました。
桃井望の経歴① AV女優になるまで
桃井望さんのAV女優になるまでの経歴についてみていきます。
桃井望さんはAV女優としてのプロフィールでは東京都出身となっていますが、実際には長野県伊那市の出身です。兄弟は6歳上の兄と、生後間も無く亡くなった姉がいました。
小学生の頃にミニバスケットボールのチームに入り、中学、高校時代もバスケットボール部に所属して活動し県大会優勝の実績も残しています。出身高校は公立の「長野県赤穂高等学校」の普通科でした。
高校卒業後、桃井望さんは都内の短大に進学し、食物栄養学を専攻、短大卒業後はさらに上級の資格を取得するために都内の専門学校へ進学しています。
ちょうどその頃、スーパーのレジのアルバイトを通じて知り合った25歳くらいの男性との子供を妊娠していますが、桃井望さんは悩んだ末に中絶。
その後は、同じ専門学校で出会った男性と交際し、半同棲していますが、うまくいかずに別れています。
専門学校卒業後は病院の食事を作る仕事につきますが、1年ほど務めた後退職しています。その頃には同郷の伊那市出身の男性と交際するなどしますが破局し、それをきっかけに生活が乱れ、ナンパされた男性について行ったりと奔放な日々を送ったようです。
2000年頃、JR新宿駅東口アルタ前でスカウトされてAV女優になり、AV事務所社長と同棲をはじめ、2001年2月にAV初収録、4月にデビューしています。
桃井望の経歴② AV女優デビュー後
続けて、桃井望さんのAVデビュー後の経歴についてもみていきます。
桃井望さんは、2001年4月に「青い性欲 桃井望」という作品でデビューし、すぐに人気女優となり、その後は約1年半の活動期間で200本以上のAVに出演しています。
2001年11月には、劇団「ストレス発散計画」の舞台「ON AIR 私の街からこんばんわ!!」に「本庄ヒロ」役で出演し舞台女優デビューも飾っています。この作品に桃井望さんは本名の「渡邊芳美」名義で出演。舞台出演はこの作品が初めてでした。
2002年5月からは、堤さやかさん、長瀬愛さん、樹若菜さんと150cm以下のAV女優によるアイドルグループ「MINX」に参加し、ビデオ同梱CDをリリースして歌手デビューも果たしました。
2002年6月には自身初写真集となる「NOZOMI」を発売し、人気AV女優として成功を収めつつありました。
しかし、そんな矢先の2002年10月12日に「アベック焼死事件」により24歳という若さで死亡しています。
桃井望は「アベック焼死事件」により24歳で死亡
出典:https://livedoor.sp.blogimg.jp/
桃井望さんは「アベック焼死事件」により、24歳という若さで突然この世を去っています。
このアベック焼死事件には不審な点が多く、現在も桃井望さんの死亡については色々な噂がささやかれています。まずはこの事件の概要を紹介します。
桃井望さんが変死した「アベック焼死事件」の概要
2002年10月12日20時55分頃、長野県塩尻市広丘郷原に流れる奈良井川の河川敷で、灯油をかけられ炎上する乗用車を通行人が発見し消防に通報。
消防隊によって火が消し止められた後、車内後部座席から塩尻市の会社員・酒井宏樹さん(当時24歳)の焼け焦げた死体が発見され、その車の後方約7メートルから10メートルほど離れた河川敷で同じく焼け焦げた状態で死亡している桃井望さんが発見されました。
酒井宏樹さんは遺体の損傷が激しく死因は特定されませんでしたが、遺体の左手には刃物が握られていました。桃井望さんの死因については後述。
炎上していた自動車は酒井宏樹さんの所有するホンダ・オデッセイで、現場の河川敷はJR塩尻駅の北西約3キロに位置し、周辺に人家はなく、隣接する堤防道路の車幅は狭く軽自動車がやっとすれ違える程度で、普段から通行量の少ない場所でした。
桃井望の直接の死因は焼死ではなく刃物で刺された事による失血死
桃井望さんの遺体は焼け焦げていましたが、脇腹と背中に刃物で刺された跡が複数あり、直接の死因は焼死ではなく、失血死だと判明しており、刃物で刺されて死亡した後に火を放たれたとみられています。
発見された時、遺体はうつ伏せに倒れた状態だったため顔に損傷はなかったものの、髪の毛は焼け焦げ、目は見開かれた状態、顔面は赤黒く変色していたという事です。また、遺体は素足の状態でその部分だけが白く焼け残っていたそうです。
桃井望の死亡は酒井宏樹さんによる無理心中との見解で捜査された
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桃井望さんの死因は刃物で刺された事による失血死と判明しましたが、車内で死亡していた酒井宏樹さんの遺体は損傷が激しく死因が特定されませんでした。
そのため、警察は酒井宏樹さんによる無理心中と殺人の両面から捜査していました。しかし、警察は事件当日に酒井宏樹さんの遺族に「無理心中の可能性が高い」と伝えており、殺人事件としての捜査本部も設置していない事などから、主に殺人ではなく無理心中という見解で捜査を進めていた事が明らかになっています。
桃井望の死亡には不審な点が多く真相は殺人との見方が有力になっている
警察は無理心中の可能性が強いとみていた事が明らかになっていますが、この事件は無理心中と見るには不振な点があまりにも多く、真相は殺人事件ではないかとの見方が有力になっています。
桃井望の死亡が殺人と言われる根拠① 何者かに突然拉致されたように見える
まず、桃井望さんと酒井宏樹さんの遺体は2つとも裸足の状態で発見されており、2人の靴は酒井宏樹さんの自宅にそのまま残されていました。桃井望さんは数日前に東京から塩尻市の酒井宏樹さんの自宅を訪れており、その際に履いていたブーツしか持っておらず、そのブーツは酒井宏樹さんの自宅に残されていました。
また、死亡する前に2人が滞在していた酒井宏樹さんの自宅のパソコンは電源がつけっぱなしでした。
さらに、酒井宏樹さんの自宅から写真フィルムが発見され、その最後の一コマは死亡当日の夕方に自宅で撮影したとみられる桃井望さんと酒井宏樹さんの笑顔のツーショット写真でした。
こうした状況から、桃井望さんと酒井宏樹さんは何者かに自宅から拉致され殺害されたのではないかと疑われています。
桃井望の死亡が殺人と言われる根拠② 現場の状況が自殺と見るには不自然
2人が死亡した現場には、火をつけるのに使用したとみられる灯油のポリタンクと刃物が発見されていますが、いずれも酒井宏樹さんの所有するものではありませんでした。
また、炎上した車の所有者である酒井宏樹さんは後部座席で死亡していましたが、桃井望さんは運転免許を持っておらず、仮に心中のために現場を訪れたのだとすれば酒井宏樹さんが運転していたはずで、後部座席にいたのは不自然な印象を受けます。
さらに、酒井宏樹さんの遺体の左手に刃物が握られていましたが、酒井さんは右利きであり、何者かが刃物を握らせて無理心中に偽装した可能性なども指摘されています。
この他にも、2人に自殺する動機が全く見られないなどの不可解な点が数多く指摘されています。
桃井望を殺害した犯人は日系ブラジル人窃盗グループという噂がある
桃井望が死亡した事件は殺人事件との見方が有力ですが、その犯人は、出稼ぎで日本に来ていた日系ブラジル人の窃盗グループだという噂が出ています。
桃井望さんが死亡した事件で最初に消化活動にあたったのは地元の民間の消防団だったたため、事件の真相がすぐに噂として広がったというのです。
その噂とは、酒井宏樹さんは日系ブラジル人グループが盗み出した自動車を密売する裏仕事をしており、その仕事でトラブルが起き、その報復として殺害されたというもので、桃井望さんは偶然その場に居合わせて巻き込まれただけだというものでした。
事実、酒井宏樹さんは2001年頃に正式なルートではない中古車販売の副業を始めたと知人に話しており、この日系ブラジル人窃盗グループが犯人だとする説に信憑性を与えています。
また、この他にも、酒井宏樹さんが死亡する数ヶ月前の2002年5月にマルチ商法に誘われ、80万円を知人男性に預けていた事などが明らかになっています。この80万円が同年9月に返済される事を記した書類なども発見されており、これが関連して酒井さんが何らかの金銭トラブルに巻き込まれていた可能性が疑われており、犯人はこの知人男性ではないかとの説も存在します。
桃井望の死亡事件のその後
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桃井望さんと酒井宏樹さんの死亡した事件はその後、無理心中として処理され真相がはっきりしないまま捜査が打ち切られています。
酒井宏樹さんの遺族が、無理心中などありえないとして、被疑者不詳のまま殺人罪で告訴し、1万人分の署名を集め、警察に殺人事件として捜査本部設置を求める行政訴訟が起こされていますが、却下されています。
さらにその後、酒井宏樹さんの遺族は、自殺であるとの見解で保険金の支払いを拒否した保険会社を相手取って民事訴訟を起こしており、この訴訟では殺人の認定が下されています。
まとめ
今回は、2001年から2002年にかけて活躍したAV女優で、2002年10月に起きた「アベック焼死事件」 で24歳で死亡した桃井望さんについてまとめてみました。
桃井望さんはロリ系のAV女優として人気を集め、1年半の活動期間の間に200本以上の作品に出演、アイドル活動や舞台出演など活躍されましたが、そんな最中の2002年10月に焼け焦げた遺体となって発見されました。
桃井望さんの直接の死因は刃物で刺された事による失血死で殺人が疑われましたが、警察は一緒に死亡していた男性による無理心中との見解を示し捜査を打ち切っています。
その後、犯人は日系ブラジル人の窃盗グループという説や、金銭トラブルによる殺人といった噂が流れ、さらに遺族が殺人として捜査してほしいと訴えを起こすなどの動きがありましたが、現在もその真相は明らかにされないままとなっています。