2017年11月に発覚した、横綱・日馬富士さんによる関取・貴ノ岩さん暴行事件。
引退を表明した日馬富士さんの逮捕はあるのか、日馬富士さんが結婚した嫁と子供など家族情報、また、貴ノ岩さんへの暴行事件の真相をまとめました。
この記事の目次
日馬富士のプロフィール
名前：日馬富士公平（はるまふじ こうへい）
本名：ダワーニャミーン・ビャンバドルジ
出身地：モンゴル国ウランバートル市
生年月日：1984年4月14日
身長：186cm
学歴：法政大学大学院政策創造研究科在学中
初土俵：2001年1月場所
所属部屋：伊勢ヶ濱部屋
最高位：横綱
モンゴル出身力士としては白鵬さんの影に隠れがちな日馬富士さんですが、幕内優勝回数9回を誇る大横綱の1人です。日馬富士さんの幕内優勝回数9回に関しては、長い大相撲の歴史の中でも歴代15位タイの記録だったりします。
私生活の面では、母国モンゴルにて、心臓病の子供を支援するNPO法人「ハート・セービング・プロジェクト」の活動を援助している日馬富士さん。その他にも、視覚・聴覚障害者のための雇用施設をモンゴルで運営しているなど、日馬富士さんは慈善活動に熱心な人物だと言えます。
相撲界有数の趣味人としても知られていた日馬富士さんは、モンゴル時代に美術学校に通っていたため、油絵がプロ並の腕前なんて特技がありました。
日馬富士さんの油絵の評判は日本でも高く、2015年には、東京で絵画展まで催されるほどの反響を呼んでいました。
一見すると、温和な文化人的という印象を受ける日馬富士さんだっただけに、今回の暴行事件は、日本の大相撲ファンにとってもまさに青天の霹靂と言える出来事だったと言えますね。
日馬富士の家族！嫁はモンゴル人留学生だった【画像あり】
日馬富士の嫁について
日馬富士さんが186cmあることを踏まえると、ムンフジャラガル・バトトールさんの身長もかなり大柄ではないかと思われます。
当時の日馬富士さんは、既に大関となっており、社会的にも大きな成功を収めておりました。
日馬富士さんの妻は、ムンフジャラガル・バトトールさんという、3歳年下のモンゴル人女性です。
元々岩手大学への留学生だったバトトールさんは、2010年9月の結婚当時は、まだ現役の女子大生という肩書でした。日馬富士さんが、バトトールさんの大学卒業を待たずに結婚した理由に関しては、できちゃった結婚だったからという、身も蓋もない理由だったりもします。
ちなみに、結婚直後の2010年11月場所の日馬富士さんは、初日から4連敗をしたうえ、途中休場という結果に終わっております。後の大横綱でも、「新婚ボケには抗えなかった」ということなのでしょうね。
日馬富士の子供は3人！長女は青学初等部に通っている？
幸せそうな家族の光景ですね。
お子さんたちもまだ小さいだけに、今回の暴行事件に関しては、大きなショックを受けているのかもしれませんね。
日馬富士さんには、2017年11月時点で3人の子供がいます。
日馬富士さんの長女となるニャムジャラガルさん（日本名：美琴）は、2010年12月生まれとなっており、現在は小学1年生になります。学校の方は、芸能人の子女のご用達学校として有名な青山学院初等部に通っているとのこと。
次女のヒシゲジャルガルさんは、2012年5月生まれであり、幼稚園の年中さんとなっております。ニャムジャラガルさんが青山学院初等部に通っていることを踏まえると、ヒシゲジャルガルさんも青山学院幼稚園あたりに通っている可能性は高そうですね。
長男となるバトエルデネさん（日本名：和煌）は、2013年6月生まれであり、ヒシゲジャルガルさんとは年子となりました。バトエルデネさんも幼稚園に通う年齢となっておりますが、おそらくは姉のヒシゲジャルガルさんと同じ幼稚園に通っていることだと思われます。
日馬富士による貴ノ岩暴行事件がスポニチのスクープにより発覚
名前： 貴ノ岩義司（たかのいわ よしもり）
本名：アディヤギーン・バーサンドルジ
出身地：モンゴル国ウランバートル市
生年月日：1990年2月26日
身長：181cm
学歴：鳥取城北高等学校卒業
初土俵：2009年1月場所
所属部屋：貴乃花部屋
最高位：西前頭2枚目
2017年10月25-26日：暴行事件発生
2017年10月26-28日：初診で骨折の記載の無い診断書1
2017年10月29日：貴乃花親方が被害届け提出（診断書1提出）
2017年11月2日：警察からの連絡で相撲協会が暴行を把握
2017年11月3日：伊勢ケ浜親方と貴乃花親方に協会から電話で事情聴くが「分からない」
2017年11月5-9日：検査入院 9日付けで骨折の記載がある診断書2作成 *ここでは精密検査を行った
2017年11月13日：休場届提出（診断書2提出）
2017年11月14日：暴行報道
日馬富士さんによる暴行事件が発覚したのは、2017年11月14日早朝のことでした。スポーツニッポンがスクープしたこの事件は、相撲界を揺るがす大騒動へと発展してしまいました。
事件自体は、至ってオードソックスな酒の席でのトラブルとなりました。モンゴル人力士同士の宴会の席で、日馬富士さんが貴ノ岩さんに対して暴行に及び、後日になってそれが発覚したという、巷にありふれているような事件です。
スポーツニッポンのスクープ報道後の日馬富士さんの対応ですが、その日の内に、開催中の11月場所（九州場所）を途中休場しています。その後は東京に戻り、目下謹慎中の身の上となっております。
日馬富士による貴ノ岩暴行事件はモンゴル人同士の宴会の場で起こった
有名人の不祥事のスクープといえば週刊文春というご時世に、意地を見せたと言えるスポーツニッポンの大スクープとなりました。
ワイドショーなども、その日の内に日馬富士さんの暴行事件の話題で一色になるなど、記者冥利に尽きるスクープだったことでしょうね。
日馬富士さんによる貴ノ岩さんへの暴行事件ですが、2017年10月25日の夜に起こった事件でした。鳥取巡業前に鳥取市内で行われた宴会ということで、この時の宴会には、日本人力士に加えて、鳥取市内の相撲関係者の日本人たちも何人か参加していた模様ですね。
鳥取巡業を翌日に控えた１０月２５日夜に“事件”は起こった。宴席には日馬富士と貴ノ岩のほか白鵬、鶴竜のモンゴル出身３横綱や鳥取城北高相撲部出身の関脇・照ノ富士、日本人力士や関係者ら１０人前後が参加。
普段は、モンゴル人力士同士の集いに参加することに消極的だったという貴ノ岩さん。
しかし、母校である鳥取城北高校の相撲部関係者が参加する宴会ということで、珍しく顔を出したことが悲劇の始まりとなってしまいました。
飲み会自体は盛り上がり、場所を変えての2次会にまで進んだほどでした。和やかな飲み会の場に異変が起こったのは、26日未明になってからだったと言われております。
席上、酒に酔った日馬富士が、後輩の貴ノ岩に対し、日頃の言動について説教を始めた。その最中に、貴ノ岩のスマートフォンが鳴り、貴ノ岩がそれを触り始めたことに、日馬富士が激高。ビール瓶で殴りかかり、さらに馬乗りになって別の物や素手で殴打を続けた。
日馬富士による貴ノ岩暴行事件の真相！貴ノ岩が白鵬の悪口を言ったのがきっかけ？
その後、警察の任意聴取などで明らかとなった暴行事件の真相を以下でご紹介します。
出典：http://livedoor.4.blogimg.jp
また上の写真のように、騒動は9月下旬の「錦糸町のバーで貴ノ岩さんが元幕内の先輩力士らと口論になったこと」がきっかけであることが判明しています。
この時に、モンゴルから来日した白鵬の友人もいる中「俺は白鵬に勝った」「あなたたちの時代は終わった」「これからは俺たちの時代」などと言い、口論になったそうで、この話が白鵬さんんに伝わっていたようです。
そして迎えた１０月２５日の夜、２次会で白鵬さんは９月の錦糸町での出来事を口にして、貴ノ岩の態度を叱り、先輩力士への口の利き方などをあらためるように言い聞かせました。
しかし、貴ノ岩さんは話の最中にテーブルの下でスマートフォンを操作しており、これを見た日馬富士が「お前、大横綱が話してる時に何してんだ」と頭をたたいたが、反抗的な態度をとったため、さらなる暴行につながったといいます。
出典：http://livedoor.4.blogimg.jp/
日馬富士さんは当初「ビール瓶」で殴ったと報道されていましたが、その後は貴ノ岩さんを平手打ちやリモコンで殴ったなど状況が変わってきています。
しかし、後に紹介する貴ノ岩さんの怪我の写真から鈍器のような物で殴ったことは明らかです。
当初はモンゴル人同士で内々に処理する予定だった？
頭部に激しい衝撃を受けていただけに、脳内出血の可能性もあった貴ノ岩さん。
そちら方面の症状が出なかったのは、まさに運が良かったとしか言いようがありませんね。
暴行事件後の日馬富士さんたちですが、怪我はあったものの、意識もはっきりしていて四肢にも異常がなかった貴ノ岩さんの姿を見て、病院へは行かずに宿舎に戻ったそうですね。
日馬富士さんも、この事件が後々自分の進退に関わってくるとは夢にも思っておらず、悪びれた様子もなかったとか。それどころか、事件の翌日には、貴ノ岩さんに凄んで見せていたという証言を、モンゴルに住む貴ノ岩さんの兄・ルブサン・アディヤさんが残しております。
そして翌日に「また失礼な態度を取ったら、またやるぞ」と言われたらしいとも語った。
アディヤさんは貴ノ岩さんの怪我の具合もテレビ電話で確認していたらしく、生々しい証言を残しております。
暴行があったとされる１０月２６日の２日後、２８日にテレビ電話で貴ノ岩と話したというアディヤさんは「弟は頭の１０針以上縫った痕を見せてくれた。耳たぶが破れている所など全部見た」と証言。「弟は髪を結っていなくて、ザンバラ髪だったけど、頬が切れ、鼓膜が破れていた」と続けた。
暴行事件に対するモンゴル人力士たちの対応ですが、当初は内々に処理する方針だったのか、貴ノ岩さんも日馬富士さんも所属部屋の親方に事件は報告していませんでした。
特に貴ノ岩さんは、「酒に酔って階段から落ちて怪我をした」と貴乃花親方へ報告していたようですね。不祥事の際に、立場の弱い人間が泣きを見るというのは、どの国も一緒だということなのでしょうね。
貴ノ岩の頭部の怪我の真相！傷が酷い（画像あり）
頭部の怪我は、後々深刻な症状出て来るという典型パターンとなってしまった貴ノ岩さん。
後遺症なども心配されるところです。
暴行事件後は鳥取巡業にも参加するなど、11月場所へ向けて気を取り直して相撲に専念しようとしていた貴ノ岩さんですが、徐々に体にしびれが出て来るという異変に悩まされることになります。
貴乃花親方の進めにより、福岡市内の病院へ11月5日から5日間ほど入院することになった貴ノ岩さんですが、その容態に関しては、下記記事を参考にしてください。
貴乃花親方が提出した診断書の内容
病名は（１）脳しんとう（２）左前頭部裂傷（３）右外耳道炎（４）右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑い。全治２週間程度で、状態が安定すれば、復帰が可能という。
髄液漏に関しては、交通事故などの後遺症の原因となることが多く、「頭痛や吐き気、めまい」などが代表的な症例です。
大抵の場合、頭部へ衝撃を受けてからしばらく経って症状が出ることが多く、遅い時には半年後に症状が出ることもあるとか。
脳脊髄液が硬膜や骨の欠損部を通して鼻腔および外耳道から流出する状態をいう。多くは頭部外傷に続発し，受傷後 48時間以内から始るが，非外傷性もある。外傷性の場合，自然治癒もあるが，2週間以上経過してもなお髄液の排出が止らず，量も多いときには，髄膜炎を併発する危険性があるので，開頭術によって硬膜欠損部を修復する。
引用：髄液漏 （ずいえきろう）
当然ながら、相撲を取れる状況ではないということで、11月場所は休業することとなった貴ノ岩さん。当時の番付が東前頭8枚目であったため、11月場所終了後の十両落ちはほぼ確実というオマケまでついて来る憂き目となりました。
しかしながら、貴ノ岩さんを診察した医師は重症ではないと証言しています。
危機管理委員会が発表した報告書によると、診断書の頭蓋底骨折と髄液漏れは、双方とも「疑い」であることを強調。今回の傷害との因果関係も分からないとしている。加えて「全治２週間というのは、事象が発生した１０月２６日から１１月８日までの２週間という意味であり、１１月９日の時点では状態が安定しており、相撲を取ることを含め仕事に支障がないと判断したので、退院とした。貴ノ岩の症状に現状は問題がないという認識である」と、初日から休場した貴ノ岩に疑問を呈している。また、「当院としても、重傷であるいように報道されていることに驚いている」と結んだ。
双方の証言が異なり、情報が錯綜していました。しかし、後になり、貴ノ岩さんは怪我の写真を公開しており、医療ホッチキス10針を縫う怪我であったことが判明しています。
貴ノ岩の頭部の怪我が酷い
写真は関係者から送られてきたもので、貴ノ岩さんとみられる人物の頭部には裂傷が見られ、医療用ホチキスが10針程、打たれている様子がうかがえます。
貴ノ岩の頭部の怪我が酷い
専門医の話によると、ここまでの傷になっていることから、1-2kgくらいの鈍器で殴ったことは明らかと分析しています。
スクープ前の貴ノ岩暴行事件に対する関係者の反応
親方である貴乃花は粛々と被害届を出した
日本相撲協会の現役理事の身でありながら、果敢に膿を出しにかかった貴乃花さん。
持ち前の正義感の強さが、組織の論理よりも社会の論理を優先したのでしょうね。
貴ノ岩さん暴行事件に関しては、内々に処理をするといったモンゴル人力士たちの方針からか、相撲協会にまで詳細情報が上がってくるのが遅れたことは事実でした。
相撲協会が暴行事件の情報を掴んだのは、11月2日だったと言われております。
その後の相撲協会の動きは早く、11月3日には危機管理部長である鏡山親方が、貴乃花親方と（日馬富士さんの所属部屋の親方である）伊勢ケ浜親方への事情聴取に乗り出しました。
しかし、モンゴル人力士同士で口を噤んでいた影響から、その時点では、伊勢ケ浜親方も事件の詳細を知らずにいました。
そのため、相撲協会からの事情聴取に対しては、「分からない」と答えるしかなかったとか。
一方で、相撲協会からの事情聴取には、伊勢ケ浜親方同様に「分からない」と答えていた貴乃花親方に関しては、事情が違っていたようですね。貴乃花親方は、10月下旬には事件の概要を掴んでいたようで、10月29日に、暴行事件の被害届を鳥取県警に提出しております。
相撲協会の事なかれ主義がまた発揮された？
持ち前の隠蔽気質が今回も出てしまったと揶揄されている相撲協会。
マスコミからは、2007年に起こった「時津風部屋力士暴行死事件」を引き合いに出しての批判の声まであります。
モンゴル人力士同士の口裏合わせにより、相撲協会が、貴ノ岩さん暴行事件の詳細把握に手こずったことは事実だったようです。ただし、2017年の11月場所初日である11月12日には、相撲協会側も暴行事件の概要を掴んでいました。
さらには、伊勢ケ浜親方も11月10日までには事件の概要を把握していたようで、貴乃花親方へ電話で謝罪をしたとも言われております。そのため、相撲協会側は、暴行事件を知っておきながら、日馬富士さんを11月場所に出場させたことになります。
疑った見方をすれば、スポーツニッポンによるスクープ報道がなければ、そのまま暴行事件を有耶無耶にして、日馬富士さんへの処分すらなかったのではないかと思われる相撲協会。
本来ならば、自ら事件を公表し、日馬富士さんの11月場所への出場も停止させるべきだったのではないかと思われる案件だけに、相撲協会の対応の甘さには、各方面から批判の声が挙がっています。
スクープ後の貴ノ岩暴行事件に対する関係者の反応
モンゴル勢は日馬富士を庇う方針だった
村社会の倫理が優先されるのはどこの社会でもある悪癖です。
アメリカのエンタメ界ですら、権力者男性たちのセクハラが告発され始めたのは、2017年になってからという始末だったりします。
貴ノ岩さん暴行事件に関しては、情報がかなり錯綜していると言える厄介な状況でした。
長年のマスメディアとの蜜月関係から、報道機関に多大な影響力を持っている相撲協会自体が、暴行事件を大事にしたくない方針なことが第一の問題となりました。
既に、暴行事件を矮小化するために、「貴ノ岩の態度にも問題があった！」という論調の被害者叩きのような報道すら出て来る始末となっております。
さらには、モンゴル人力士たちの中には、有力者である日馬富士さんを庇おうという動きまでありました。
元横綱・朝青龍ことドルゴルスレンギーン・ダグワドルジさんも、かねてから親しい間柄だった日馬富士さんを庇おうと、日本のマスコミに向けて、日馬富士さんに対する擁護発言を連発という有様です。
朝青龍は１６日、ツイッターを更新。日馬富士が酒席で貴ノ岩の頭部をビール瓶で殴打してけがを負わせたとされる報道に、「ビールびんありえない話し！！」とした上で、貴ノ岩が横綱に対して不遜な態度をとったことが殴打された原因だと報じられていることを受け、「お前らの時代終わったと口誰が出した！？」「冗談ですむか！？」と、貴ノ岩にも非があったとする立場を示し「日馬富士だけ悪とう書くマスコミに気食わない！！」
事件発覚以来沈黙を貫いていた白鵬さんも、11月16日を機に日馬富士さんに対する擁護発言を開始しております。
宴席に同席した横綱白鵬（３２）は１６日、「（日馬富士は）報道されているような、ビール瓶では殴ってはおりません」と話し、日馬富士が貴ノ岩に馬乗りになって殴打したことにも、「その事実はない」と否定。「わたしはその場にいたわけですし、相撲界、世間に本当に申し訳ない思いでいっぱいです」と謝罪していた。
日本人にはある意味お馴染みな部分もある、村社会における権力者への忖度が、今回の暴行事件でも繰り返されてしまっていますね。
貴乃花親方が暴行事件を把握して早々に警察に被害届を出した理由も、このような展開を先読みしていたからなのかもしれませんね。
相撲協会はあくまで貴ノ岩の軽傷を主張していた
仮に貴ノ岩さんの怪我が軽傷だとしても、暴行事件が起こった時点で不祥事なことには変わりがないと言えます。
論点をズラして言い逃れをしようとする相撲協会側の姿勢は、見ていて気持ちの良いものではありませんね。
貴ノ岩さん暴行事件に関しては、相撲協会側も日馬富士さんを擁護する姿勢を見せています。具体的には、貴ノ岩さんの怪我は軽度であるという論調で、世間からの非難を煙に巻こうと試みている模様ですね。
横綱日馬富士（伊勢ケ浜）の暴行事件で揺れる日本相撲協会の危機管理委員会は１７日、１３日に平幕貴ノ岩（貴乃花）から提出された診断書を作成した医師に診断根拠などを確認したことを発表。医師によると、退院した９日の時点で相撲を取ることに支障がないと判断していたことが明らかになった。
貴ノ岩さん暴行事件に関しては、怪我の程度が問題視されているわけではなく、日馬富士さんの酒の席での暴力行為に焦点が集まっている騒動となります。さらには、「事件後、仲間内で口裏合わせをして有耶無耶にしようとしたのではないか？」という疑惑も挙がっています。
暴行事件の隠蔽疑惑に関しては、11月場所前にしかるべき処分しなかった時点で、相撲協会も同罪となってしまうわけですから、日馬富士さんとは一蓮托生な部分もあります。
そのため、相撲協会側も、暴行事件自体を「周囲の騒ぎすぎ」という方向に持っていきたいのでしょうが、今のご時世には通用しないやり方ではないかと思われます。
貴乃花の母・藤田紀子は白鵬の発言を危惧していた？
貴乃花親方とは絶縁して久しい関係の藤田紀子さん。
しかしながら、元相撲関係者としての良心から、貴ノ岩さん暴行事件に対しては、積極的な発言をしています。
相撲協会の古い体質が浮き彫りとなったと言える貴ノ岩さん暴行事件ですが、なぁなぁの決着となることを危惧している元相撲関係者もおります。
貴乃花親方の母であり、藤島部屋や二子山部屋の女将として、数々の名力士を育てあげた藤田紀子さんは、前述の白鵬さんの発言を受けて、懸念の言葉を残しています。
藤田は白鵬の証言について、「一番上の立場の白鵬が『ビール瓶では（殴って）ない』といってしまうと、これから証言しなきゃいけない人たちが本当のことをいえなくなる」と今後の原因究明を心配していた。
貴ノ岩の兄は激怒しているが日馬富士の引退は望んでいなかった？
モンゴルの有力者たちがこぞって日馬富士さん擁護に動く中、弟のために1人奮闘していたルブサン・アディヤさん。
貴ノ岩さん暴行事件に関しては、貴ノ岩さんの身内にも衝撃が走ったことは言うまでもありません。年の離れた弟が理不尽な暴力を受けたことに、貴ノ岩さんの兄であるルブサン・アディヤさんも激怒しております。
アディヤさんは「（貴ノ岩が）自分に落ち度、非がないのに暴行を受けたと声を震わせながら話したときに、私も震えながら聞いていた」と振り返り、「モンゴル人なのにモンゴル人にこんなことする？ 日馬富士を許さない気持ちでいる」と怒りを隠せない様子だった。
ただし、ドルゴルスレンギーン・ダグワドルジさんなどのモンゴルの有力者たちが、こぞって日馬富士さんを擁護しているため、日馬富士さんに対する処分は、強くは求められない情勢のようでした。
ただ日馬富士の進退については「モンゴル人の心は広い。反省していると聞いているので、引退せずに相撲を取り続けてほしい」と話し、厳しい処分は望まなかった。
貴乃花は民事訴訟も視野に入れている
貴ノ岩さん暴行事件においても、相撲協会の改革派の異名を裏切らない行動を見せている貴乃花親方。
相撲協会の良心と言えるでしょうね。
貴ノ岩さん暴行事件では、予期せぬというよりは、予想通りの圧力が我が身に降り掛かってしまっている貴乃花親方ですが、圧力に負ける男ではありませんでした。
何とかして暴行事件を矮小化させたい相撲協会側に対して、貴乃花親方は、「被害届を取り下げるつもりはない」という揺るぎない意思を示しているとか。
さらには、11月14日に行われた相撲協会執行部からの事情聴取においても、真相究明のためには、（日馬富士さんに対する）民事訴訟も辞さない覚悟を見せているという貴乃花親方。
大相撲の貴乃花親方（元横綱）が、１０月下旬に鳥取市内で弟子の平幕貴ノ岩関に暴力を振るった横綱日馬富士関側に対し、民事訴訟などの法的手段を検討する意向を日本相撲協会の事情聴取で示唆していたことが１８日、協会関係者の話で分かった。
ここまで相撲協会側と対立してしまうと、意趣返しに組織で冷遇されることも懸念されますが、弟子のためには我が身の不利益を厭わない貴乃花親方の生き様こそが、真の相撲道なのかもしれませんね。
日馬富士が引退！逮捕はあるのか？
鳥取県警が任意事情聴取に乗り出した！年内にも書類送検へ
貴ノ岩さん暴行事件がマスコミ沙汰になるまで、事件を放置していた疑惑のかかっている鳥取県警。
世間からは、既に「相撲協会に忖度した！」という批判の声すらあります。
貴ノ岩さん暴行事件の加害者である日馬富士さんですが、行方をくらまして逃亡するという心配だけはないため、警察による逮捕はないという情勢です。
ただし、鳥取県警は、11月17日に日馬富士さんの事情聴取に乗り出しています。事件から20日以上経ってからの動きだけに、迅速な対応には程遠い鳥取県警ではありますが、世論に動かされた形となりました。
大相撲の横綱日馬富士（３３）が鳥取市内で平幕貴ノ岩（２７）に暴行し負傷させた問題で、鳥取県警が１７日、東京都内で、日馬富士の任意の事情聴取を始めたことが捜査関係者への取材で分かった。県警は事実関係や暴行の経緯を解明し、傷害容疑での立件の可否を検討する。
鳥取県警の取り調べに対しては、日馬富士さんも貴ノ岩さんへの暴行の事実は認めているとの情報が流れているため、焦点は刑事処分の有無に移って行きそうな気配となっております。
しかし、現在も逮捕はされていないので、逮捕される可能性は低いと考えられますが、年内に書類送検する意向と報じられています。
捜査関係者によると、日馬富士は拳とカラオケのリモコンで殴ったとみられるという。県警は貴ノ岩のほか、現場に居合わせた関係者からも当時の状況などを聴いている。
鳥取県警は１２月上旬にも日馬富士を傷害容疑で書類送検する方針を固めている。
日馬富士は引退を避けたがっていた…しかし自身に不利な証拠が出てきて引退を決意
貴ノ岩さんとの示談成立の有無が、日馬富士さんの刑事処分を左右しそうな情勢だけに、貴ノ岩さんに対する周囲の圧力も心配される状況です。
モンゴルの相撲関係者たちが、一斉に日馬富士さん擁護に動き出したことからも分かるように、日馬富士さんは、今回の暴行事件による引退は避けたい意向だったようです。
また、関係者によると、今回の件について日馬富士は「日本の角界にこれからも貢献したい、引退だけは避けたい」などともらしているという。
しかしながら、貴ノ岩さんが頭部の怪我の証拠写真を提出したことにより、日馬富士さんは不利な状況になっていきました。その後、11月29日に日馬富士さんは引退を表明しました。
暴行問題の責任をとって、横綱日馬富士（３３）＝モンゴル出身、伊勢ケ浜部屋＝が引退を決めた。ある後援会関係者には２９日午前１時ごろ、日馬富士本人から電話で連絡があり、引退する意向を伝えられた。その関係者によると、日馬富士は「疲れ果てた。もう精神的にダメです」と話したという。
大相撲の横綱日馬富士（３３）＝伊勢ケ浜部屋＝が２９日午前、日本相撲協会に引退届を提出し、受理された。秋巡業中の１０月２５日に鳥取市内で同じモンゴル出身の幕内貴ノ岩（２７）＝貴乃花部屋＝に暴行したことが明らかになり、その責任を取る。
まとめ
今回に限った話ではないですが、有力者への忖度のために、情報が錯綜してすっきりしない事件が増えている日本。
民主主義国家としての岐路にあるのかもしれませんね。
弟子への暴力事件に対して、粛々と対応した貴乃花親方の行動が、まるで非常識な行為のような論調でマスコミに叩かれることも少なくない今回の騒動。
「実質的には、有力者への忖度で溢れている人治主義国家ではないか？」と揶揄される日本の悪い部分が、まざまざとにじみ出てしまっている騒動だと言えます。
社会的に見れば、ごく当たり前の対応をしただけである貴乃花親方が、周囲の逆恨みの屁理屈で押し潰されないことを祈るばかりです。
