新潟少女監禁事件

佐藤宣行と佐野房子の現在! 新潟少女監禁事件の犯人と被害者&その後まとめ【画像付き】

1990年11月13日に新潟県三条市の路上で当時9歳の少女・佐野房子さんが誘拐され、その後約9年間に渡って監禁された「新潟少女監禁事件」。

 

この記事では、同事件についての詳細や、犯人・佐藤宜行と被害者・佐野房子さんの監禁生活の様子、その後現在までの情報について詳しくまとめましたのでご紹介します。

「新潟少女監禁事件」とは~佐野房子さんを9年2ヶ月にわたり監禁

下校途中だった当時9歳・佐野房子さんを拉致

 

 

「新潟少女監禁事件」が発生したのは1990年11月13日午後5時頃で、新潟県三条市内の農道を車で走っていた無職で引きこもりの佐藤宜行が下校途中の佐野房子さんを発見して拉致し約9年2カ月に渡って自宅に監禁した事件です。

 

事件当日、佐藤宜行は農道を歩いていた佐野房子さんを車で追い越した先で停車させ、護身用にいつも携帯していた刃渡り14cmのサバイバルナイフを手に接近し、胸元に突き付けて「おとなしくしろ。声を出すな」と脅して自由を奪いました。

 

佐藤宜行は恐怖で動けない佐野房子さんを担いで車のトランクに乗せると、自宅で一緒に生活しようと考えて帰宅しました。

 

自宅で母親と2人暮らしをしていた佐藤宜行は、少女誘拐がバレないように増設中だった家の裏側から目隠しした少女を担ぎ入れ、再び車で正面に戻ると普通に帰宅したことを装って自宅に入り、少女を自室に入れて目隠しを外しました。

 

佐藤宜行は「この部屋からは出られないぞ。ずっとここで暮らすんだ。約束を守らなかったらお前なんか要らなくなる。山に埋めてやる。海に浮かべる」と佐野房子さんを脅し、その後殴打やスタンガンなどの暴力で逃げる気力を失わせ9年2か月にわたる監禁を続けました。

 

そして、2000年1月28日に、母親が佐藤宜行からの家庭内暴力をかかりつけの医者に相談し、精神病院への緊急入院をさせるために当局の人間が自宅を訪れたことで、当時19歳になっていた佐野房子さんが発見され、保護されることになりました。

 

 

佐野房子さんの両親が捜索願を出す

 

有力情報が得られず年内に捜索が打ち切られた

 

佐藤宜行に誘拐された当日13日の19時45分頃、佐野房子さんの母親が帰宅しないことを心配して近所の駐在所に捜索願を届け出ました。

 

新潟県警察三条署員は佐野房子さんが通っていた小学校の関係者約100人以上を集めて、翌日14日から200人以上で捜索を開始しました。

 

しかし、まったく手がかりとなる情報が得られず、15日からは県警機動隊、機動捜査隊など107名で構成された「女子小学生不明事案対策本部」が設置されました。

 

佐野房子さんの捜索範囲は居住地の周辺市町村にまで拡大され、ヘリコプターによる空からの捜索も行われましたが、佐藤宜行はずっと自宅に監禁していたため見つかるはずもありませんでした。

 

新潟県警は佐野房子さんの特徴を記した手配書2万枚を作成して県内全域に配布し、追加で別の手配書1000枚も配布しましたが、有力な情報は寄せられませんでした。

 

事件から1週間後の11月19日には捜索人員が約80人に縮小され、12月25日までには警察や地元消防団などによる捜索も打ち切られました。

 

 

「新潟少女監禁事件」犯人・佐藤宜行は佐野房子さんを暴力で支配

佐藤宜行は少女への強制わいせつ未遂で執行猶予中だった

 

学生時代の佐藤宜行はイケメンだった

 

事件後、公開された佐藤宜行の学生時代の写真に、ネット上では「高校時代はイケメン」「現在と全然顔が違う」と話題になっていました。

 

佐藤宜行は「新潟少女監禁事件」を起こす1年5か月前の1989年6月13日に、柏崎市内で当時9歳の少女に強制わいせつをしようとした未遂事件で逮捕され、同年9月19日に懲役1年・執行猶予3年の有罪判決を受けていました。

 

佐藤宜行は佐野房子さんを誘拐した理由について「女の子が可愛かったし、側に誰もいなかったので」と誘拐を突発的に思いついたことを供述しています。

 

佐藤宜行の佐野房子さんへの暴行内容

監禁直後から佐野房子さんを暴力で支配

 

佐藤宜行は佐野房子さんを自室に連れ込んだ直後から、「ずっとここで暮らすんだ」「約束を守らなかったらお前なんか要らなくなる。山に埋めてやる。海に浮かべる」などと脅しながら数十回顔を殴打しました。

 

佐藤宜行は佐野房子さんを監禁して最初の2、3ヵ月は自身が外出したり就寝する時は両手足を緊縛して逃げられないようにし、その後恐怖支配により逃げないことが分かると両手の緊縛を解きましたが、両足の緊縛だけは1年ほど続きました。

 

佐藤宜行は佐野房子さんに対して、「自室のセミダブルベッドから許可なく降りないこと」「自分が自室を出入りする際には顔を覆ったり毛布に潜るなどして見ないこと」などルールを細かく作り、それを破った際には罰として殴打やスタンガンなどで暴力を加えました。

 

佐野房子さんは常に佐藤宜行に殺されると思っていた

 

佐藤宜行は事あるごとに殴打やスタンガンで暴力を振るってきたため、佐野房子さんは声を出して悲鳴を上げたら母親にバレてしまい、佐藤宜行にナイフで刺されて殺されると思っていたため、自分の体や毛布などを噛んで必死に声を殺して耐えていました。

 

佐野房子さんは頻繁に顔面を殴られていたことから、目を殴られると失明すると考えて、佐藤宜行が殴る前に頬を差し出すようになり、スタンガンの痛みに慣れるために自らに使用して耐えるという行動もしていました。

 

また、佐野房子さんは次第に暴行を受けている最中に「殴られているのは自分ではない」と第三者の視点を想像して感情を放棄する防衛機能が働き、解離性障害の症状も出ていました。

 

佐藤宜行は逮捕後、監禁期間中に佐野房子さんに対して軽い殴打は700回程度、力を込めた殴打は200~300回程度振るったと供述しています。

 

佐藤宜行、佐野房子さんへ性的暴行はあった?

性的暴行は加えなかった

 

佐野房子さんを誘拐する前に同じ9歳の少女への強制わいせつ未遂で逮捕されていた佐藤宜行ですが、佐野房子さんを監禁していた9年2か月の間、一度も性的暴行を加えることはなかったようです。

 

佐藤宜行は逮捕後の公判で、佐野房子さんのことを同世代の友達のように思っていたと語っていることから、性奴隷ではなく談笑できる友達、家族を欲していたため性的暴行をしなかったとみられています。

 

佐野房子さんは約9年間で風呂は1回

9年2ヶ月で1度だけシャワー

 

佐藤宜行は佐野房子さんを部屋から一歩も外に出さないようにしていたため、風呂にも入れませんでしたが、一度だけ佐野房子さんが誤ってベッドから落ちて誇りまみれになった時に1度だけ目隠しをさせたままシャワーを浴びせました。

 

目隠しをしてシャワーを浴びせたということは、佐藤宜行は佐野房子さんを裸にしていたということになりますが、それでも性的暴行をしなかったということは家族に近い感情を持っていたためでしょう。

 

佐藤宜行、佐野房子さんに1日1回しか食事をさせなかった

食事は1日に1回

 

監禁から6年あまりが経過し、佐藤宜行は佐野房子さんの足に痣が出来ていることを見つけて、これが糖尿病になりかけているサインだと考え、運動させられないため食事を減らすしかないとして1日1回にしました。

 

そのため、食事を減らされる前は46kgあった体重が38kgにまで減少し、佐野房子さんは栄養失調から失神するようになりました。

 

それでも佐藤宜行は佐野房子さんの食事におにぎり1個を追加しただけで、1日1食は事件が発覚して保護されるまで続きました。

 

著しく筋肉が萎縮して筋力が低下した佐野房子さんは、佐藤宜行に捕まらなければ立てないほどにまで衰弱しており、発見後の検査では両下肢筋力低下、骨粗鬆症、鉄欠乏性貧血などが見受けられて歩行ができない状態でした。

 

 

「新潟少女監禁事件」犯人・佐藤宜行の逮捕~強制入院で事件が発覚

佐藤宜行、強制入院で監禁が発覚

母親への家庭内暴力から監禁がバレた

 

佐藤宜行は1999年頃から母親に対してもスタンガンで暴力を振るうようになったため、同年12月に母親はかかりつけの医者に相談し、医者の提案で佐藤宜行を強制的な医療保護入院させることになりました。

 

2000年1月28日に実施のため、医療関係者や保健所職員、市職員など合わせて7名が自宅を訪れ、内5名が入り2階にある佐藤宜行の部屋の前で「お母さんの依頼で診察に参りました」と告げて返事を待たずに入りました。

 

寝ていた佐藤宜行は飛び起きて「なんで入ってくるんだ!」と猛抗議し、医者が強制入院について法的説明をすると佐藤宜行は激しく暴れ出しました。

 

暴れる佐藤宜行を取り押さえて医者が鎮静剤を注射し、しばらく暴れていたものの次第に沈静化して眠りにつきました。

 

騒動が収まると、関係者らはベッドの上で動いていた毛布の塊に気づき、市職員が毛布をハサミで切り開くと衰弱しきった色白で短髪の佐野房子さんを発見しました。

 

 

 

佐野房子さんと両親が約9年ぶりに再会

病院に向かう車の中で行方不明中の佐野房子さんと発覚

 

9年2か月に渡る監禁から外に出ることに恐怖を覚えていた佐野房子さんは、発見された時に佐藤宜行さんの母親に対して「ここにいてもいいですか?」と聞いていますが、関係者に説得されて家を出て病院に向かいました。

 

その車の中で、病院の職員が名前や住所を訪ねたことで行方不明中だった佐野房子さんだと発覚し、そこで初めて長期の監禁事件だったことが分かりました。

 

佐野房子さんは柏崎署で指紋の照合がされたことで行方不明中だった少女本人だと断定され、同日夜に両親が駆け付けて9年2か月ぶりの再会を果たしました。

 

佐藤宜行、退院後に逮捕される

2週間の入院ののちに逮捕された佐藤宜行

 

佐藤宜行は医療保護入院から2週間後の2月11日に、迎えにきた警察車両に乗せられて病院をあとにし、病院敷地内での逮捕は控えて欲しいという院長の要請に従って敷地から出た時点の午後2時54分に逮捕されました。

 

 

佐藤宜行をなかなか逮捕できなかった警察の初動ミスと失態

 

警察は幾度となく失態を重ねていた

 

佐野房子さんの誘拐事件が発覚した初動捜査から警察は失態を犯しており、マスコミでも警察の不祥事が報じられる中で、県警本部長が辞職したり、警察庁長官が国家公安委員会から処分を受けるという事態も発生するなど、「新潟少女監禁事件」での警察の不祥事は以下のようなものでした。

 

・佐藤宜行は類似事件を起こしていたにも関わらず、警察の入力ミスで犯罪者リストから漏れていた。

・初動捜査において捜査範囲を狭めすぎた。

・事件の4年前に佐藤宜行の母親が家庭内暴力を警察に相談していたにも関わらず取り合っていなかった。

・佐野房子さんが発見された当日、警察は保健所職員から出動を要請されたにも関わらず断り、行方不明者と発覚してから出動した。

・佐野房子さん発見当日、新潟県警は関東管区警察局長の接待を行っており、報告を受けて局長から現場に戻るように促されても接待を優先した。

・佐野房子さんを保護した際の記者会見において、警察は事実と異なる発表を行った。

 

 

「新潟少女監禁事件」犯人・佐藤宜行に懲役14年の実刑判決

佐藤宜行、公判前の精神鑑定で人格障害が発覚

佐藤宜行はいくつかの精神疾患を抱えていた

 

自宅のトイレに行けないほどの重度の潔癖症だと言われていた佐藤宜行ですが、公判前に行われた簡易精神鑑定では、分裂病質人格障害、強迫性障害、自己愛性人格障害、小児性愛だと診断されましたが、重度の精神病ではないため服役は可能だと判断が下されました。

 

被告人が訴えている幻覚や妄想などは拘禁生活の影響で誇張されたものであり、犯行には直接、影響していない。 被告人は狭義の精神病には罹患していない。拘禁には耐えうる。しかし、強迫性人格障害や分裂病型人格障害があることは明白であり、被告人の犯行に若干の影響を与えたことは考慮すべきであろう。

 

引用:Wikipedia – 新潟少女監禁事件

 

佐藤宜行、わずか14年の短すぎる懲役にネットが炎上

短すぎる実刑にネットは炎上

 

佐藤宜行は逮捕から22日後の3月4日に、未成年者略取誘拐と逮捕監禁致傷の容疑で、新潟地方検察庁により新潟地方裁判所に起訴されました。

 

検察は少しでも佐藤宜行の罪が重くなるように、佐野房子さんに着せるためにホームセンターから下着類4点を万引きした窃盗罪でも追起訴しました。

 

2003年7月10日に、佐藤宜行に懲役14年の実刑判決が確定し、千葉刑務所で服役生活を送ることになりましたが、佐野房子さんが奪われた9年2か月に対してあまりに軽すぎる刑期に世間では批判の声が挙がりました。

 

 

 

佐藤宜行の服役中の様子が明らかに

重度の潔癖症の佐藤宜行の服役は過酷を極めた

 

佐藤宜行は母親との2人暮らしでも、自宅のトイレも使えないような重度の潔癖症だったため、刑務所では他の囚人が食べるような食事が摂れずに、流動食を流し込むような生活でした。

 

そのため、何度も精神的に限界を迎えて八王子にある医療刑務所に入院していた佐藤宜行は、精神障害を訴えて向精神薬を処方されていました。

 

服役中にそうした精神疾患が認められて障害者2級の障害者手帳が交付されています。

 

 

「新潟少女監禁事件」佐藤房子さんのその後現在~後遺症に苦しんでいた

 

後遺障害に苦しみながらも日常を取り戻して行った

 

小学校高学年から9年2か月も佐藤宜行に監禁されて、勉強の機会を逃してきた佐野房子さんは、同級生に比べて学力が著しく劣っていました。

 

そして、それより深刻だったのは、佐野房子さんは長い期間佐藤宜行以外の人間とコミュニケーションを取れなかった弊害から、他社との交流が困難を極め、特に男性に対しては強い警戒心を持っていたようです。

 

「被害少女は同年代とは明らかに違う19歳でした。外出もできずに栄養状態も悪く、足腰も弱っていたそうです。世の中のことはテレビを見て知っていたようで、犯人と競馬の予想をしたり、ときどき議論もしたりしていたそうです。それでも、学習面ではかなり立ち遅れていた

 小学校高学年以降の9年間の教育を取り戻すのは至難の業だが、それ以上に深刻だったのはコミュニケーションの面だった。

初めて会う人と話ができず、異性に対してずっと警戒心を抱いていたそうです。大人数と会うことも苦手で、人との関わりも親族と幼なじみの女の子などに限られていたといいます」

 

引用:ライブドアニュース – 新潟や朝霞市の監禁事件、被害者少女を悩ませる後遺症は

 

佐野房子さんは深刻な栄養失調と両下肢筋力低下、骨粗鬆症による骨量減少、心的外傷後ストレス障害(PTSD)など酷い状態にあり、しばらく後遺障害に悩まされたようです。

 

しかし、佐野房子さんは保護されてから1年10カ月後の2001年12月1日に「新潟日報」が報じたところによれば、成人式に出席し、運転免許も取得できたようです。

 

また、家族との思い出を取り戻すように家族旅行に出かけたり、新潟スタジアムへサッカー観戦に赴いたりと、次第に平穏な日常を取り戻していったようです。

 

 

「新潟少女監禁事件」犯人・佐藤宜行のその後現在~出所して千葉市で生活していたが2017年に病死

 

佐藤宜行は無期懲役にするべきだった

 

2015年2月19日に週刊誌「週刊新潮」が報じたところによれば、佐藤宜行は千葉刑務所を2015年4月に満期出所して、そのまま千葉県千葉市で暮らしていたということです。

 

佐藤宜行が佐野房子さんを9年2か月監禁した自宅は、母親の持ち家だったもののその後死去したため、佐藤宜行が相続して財産となっており、現在も取り壊されることなく残っています。

 

 

その後、2017年に病死したことが報道されています。

 

捜査関係者らによると、元受刑者は15年ごろに刑務所を出た後、新潟県内には戻らず、千葉県内のアパートで1人で暮らしていた。定職には就いていなかったとみられ、17年ごろに自室で倒れているのが発見された。検視などによって病死が確認されたという。病名は不明。元受刑者は当時50代半ばだった。

 

 

「新潟少女監禁事件」についてまとめると…

・佐藤宜行は一緒に生活する目的で佐野房子さんを9年2か月も監禁し続けた

・佐藤宜行は母親への家庭内暴力が強制入院のきっかけとなり監禁が発覚した

・佐藤宜行は2015年4月に出所してその後は千葉県千葉市で生活していたが、2017年に病死した

・被害者・佐野房子さんは後遺症に苦しみながらも前向きに生活している

 

2016年には寺内樺風による同様の監禁事件「埼玉朝霞中1女子監禁事件」が起こりましたが、アメリカなど海外で起こる監禁事件と違う共通点は、被害者を性的暴行しなかったことでしょう。

 

佐藤宜行は改心するような人物ではないと思われていましたが、2017年に病死しています。

 

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  1. 毎日かかさず記事読んでいます すごく、詳しく書いてあるので見応えあります。 特に、事件ものは、興味深く 容疑者、被害者の生い立ちなどに、興味あります。 芸能関係の記事より 事件ものを、取り合ってほしいです これからも、毎日かかさず記事見ます 寝る前に、毎日、MATOMEDIA 見ながら、寝おちして、1日終わります(笑) なので、読む記事がなくなりました(笑) これからも、沢山記事更新してください 楽しみにしてます

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