上岡龍太郎さんは大物芸人として活躍していましたが、芸能生活40周年の節目となる2000年春にスッパリと引退しています。
この記事では、上岡龍太郎さんの芸能界引退理由や死去した現在までについてまとめています。
この記事の目次
上岡龍太郎のプロフィール
芸名：上岡龍太郎(かみおかりゅうたろう)
別名義：横山パンチ、伊井パンチ
本名：小林龍太郎
出身地：京都府京都市左京区
生年月日：1942年3月20日
血液型：A型
身長：165cm
最終学歴：京都西高校
活動期間：1960〜2000年
上岡龍太郎さんは、1960年代に活躍した漫画トリオ(当時の芸名：横山パンチ)のメンバーで、1988年から始まった「探偵！ナイトスクープ」の初代局長でもあります。2000年に4月に芸能界から引退。
その功績から、”関西お笑い界のドン”と呼ばれるほどの大物芸人でした。
1960年に漫画トリオ結成！
上岡龍太郎さんは、1960年に横山パンチ名義で横山ノック・横山フック(後に青芝フック)とともに漫画トリオを結成していますが、横山ノックさんの国政選挙出馬により1968年に活動停止。直後は、仕事がほとんどなかった時期があったといいますが、関西を拠点とし自ら営業をかけていき、徐々にレギュラー番組を獲得。その結果、関西圏では知らぬ者がいないほどの大人気タレントとなりました。
やがて1985年頃から東京にも進出、「鶴瓶上岡パペポTV」や「探偵！ナイトスクープ」などのMCを務めました。東京進出成功の理由には、漫画トリオ時代のファンたちが放送局のお偉いさんに昇格していたことも要因としてあげられることがあります。
上岡龍太郎の芸能界引退理由
公言していた引退理由「ボクの芸は20世紀で終わり」
上岡龍太郎さんと島田紳助さん。
上岡龍太郎さんは、以前からテレビで公言していた通り、2000年4月に芸能界から引退しています。
「ボクの芸は20世紀で終わり。21世紀には新しい人生を歩みたい」
引退当時いくつもレギュラー番組を持っていた上岡龍太郎さんですが、公言していた通りに、21世紀になる前の2000年4月に全番組を降板しスッパリと引退。以降、メディア露出はなく、公の場に姿を見せることもほとんどありませんでした。
上岡龍太郎さんを師と仰ぐ島田紳助さんは、どうにか引退を引き止めようとし手紙まで送り考え直すようにお願いしたそうですが、それを固辞され、かえってこんな言葉を送られたといいます。
「ずいぶん前から君は僕の前を走っているんだよ」
2000年4月に引退した時は上岡龍太郎さんは58歳。1960年にデビューし芸能生活40周年という節目の意味もあったのかもしれませんが、大物と呼ばれた芸能人の中で、こうも潔く引退していった例は他にありません。
上岡龍太郎 引退理由の真意とは？
「ボクの芸は20世紀で終わり」と発言し引退した上岡龍太郎さん、そう思うに至ったのは、いくつかの出来事の積み重ねがあったのかもしれません。
上岡龍太郎さんがある若手芸人とのエピソードより。
ある時、新幹線にて次のレギュラー番組で共演予定の若手芸人と遭遇した上岡。2人は当然「これからよろしくお願いします」と挨拶をします。上岡も「よろしく」と返すのですが、そこから話題が続きません。
その時に彼はふと、過去を想起します。そういえば、自分が若手の頃も共通の話題がなくて困った大御所がいたな、と。そして自身がいつの間にか、その大御所と同じ立ち位置に来てしまったのだと痛感したのです。
上岡龍太郎さんと夫人(妻)のエピソードより。
井上氏は「辞められた後に本人に聞いた」こととして、上岡氏が夫人と一緒にテレビを見ていたある日、テレビにとあるベテラン芸人が出ていて、滑舌が良くなかったという。その時、上岡氏は夫人に「ああいうふうになってまでテレビに出たくない。そんな気配がしたら言ってくれ」と頼んだ。すると夫人が「あなた、もうそろそろね」と答え、引退を決めたという。
以上のことからも引退を決意したいくつかの要因は、”ベテラン芸人”というものが深く関係していたのかもしれません。
例えばですが、お笑い芸人としてたどり着いた自身の芸、そこから長々とい続けるよりもスッパリと引退して新しい何かを始めようという気持ち…。あるいは新幹線での若手芸人とのエピソードからも後進に道を譲るためだったり、夫人とのエピソードからも老いていく芸を人様に見せるよりもというような、様々な意味合いに読み取れそうです。
やはり「ボクの芸は20世紀で終わり」という言葉が、引退理由の多くを表していたように思えますね。
引退理由はお金を稼ぎすぎたから説も？
多くのレギュラー番組を持っていた上岡龍太郎さんは、その貯金額もすごかったといいます。
西川のりおはテレビ番組で上岡氏と共演した当時を振り返り、「のりおちゃん、おれ、貯金いっぱいある」と上岡氏が言ったことを明かした。のりおは「聞いたらびっくりするような額だった。１億２億の金じゃない。新地や高級クラブに行く人間じゃないし、使い切れない。『早くやめて（貯金を）使わないと』って言い出した」と振り返った。
のりおは「１億２億の倍のまだ倍。そのまた倍の倍の倍くらいある。お金使う時間が無くなってしまうと」などと述べた。
老後のお金の心配がないことはもちろん、有り余るほどのお金を使うためというのも、早々と引退を決めた大きな理由だったのかも…？
ちなみに西川のりおさんの言葉通りに計算してみると、倍が5回使われています。
1億の場合…32億円！？
2億の場合…64億円！！？
多少誇張だっとしても、相当稼いでいたことは間違いないでしょう。
上岡龍太郎の引退後の現在① 横山ノックや弟子テントの死去で話題に
芸人仲間の死を偲ぶ上岡龍太郎さん
上岡龍太郎さんは2000年4月に引退以来、表舞台にほとんど出てこなかったものの、芸人仲間(師匠・弟子)などの葬儀に訪れている姿を目撃されています。
2007年・漫画トリオの横山ノックさん逝去。
横山ノックさんの「天国へ送る会」にて、あいさつを行った上岡龍太郎さん。
「あなたはボクの太陽でした」と語り、「職業、住む所、乗る車は次々と代わったけど、奥さんと弱い麻雀だけは変わらなかった」と現役時代と変わらぬ軽快な語り口でスピーチ。
2011年、立川談志師匠逝去。
立川談志さんを「映画界の黒澤明、漫画界の手塚治、芸術界の岡本太郎と並んで、500年生き続ける天才」と語り、故人を偲びました。
2015年、桂米朝師匠逝去。
今後の”桂米朝”の名取について聞かれた上岡龍太郎さんのコメントより。
「１００年経って知らん人ばっかりになったら継いでいいかもしれんけど、永久欠番でしょうね。継いだ人がかわいそう。継ぐべきやない。」
2016年9月には愛弟子テントさんの事故死
2016年9月には愛弟子テントさんが事故死。
テントさんは、上岡さんの逆スカウト「あなたの師匠にして下さい」にあい弟子入り。
非常に可愛がっていたそうです。
テントさんの訃報を聞いた上岡龍太郎さん。
通夜の前日に、自宅に現れた報道陣の問いに言葉少なに対応しています。
雨が降りしきる中、傘をさして歩きながら「思いがありすぎて…」とぽつり。さみしげな表情で「ここで今、立ち話で話してしまうと、僕にとってはもったいないくらいなんです」と話した。
引退後の窓口となっていた窓口米朝事務所からは、上岡さんのコメントが出されていました。
上岡さんは「あまりに突然のできごとで、衝撃的でぼうぜん自失としております」と心境を吐露。そして「さすがの私も言葉がございません。最愛の弟子をなくした気持ちをくみ取っていただけるとありがたいです」と続けた。
上岡龍太郎の引退後の現在② 悠々自適な生活を送っていた
芸能界引退後、上岡龍太郎さんは悠々自適に生活していたようです。
「ああ、上岡さんならよく高級外車を運転して出かけていくところを見かけますよ。たいてい奥さんと二人ですね。買い物帰りには、奥さんと二人で買ったものをいっしょに車から運び出したりしています。本当に普通の、仲の良い年配のご夫婦という感じですね」（近所に住む主婦）
また好きな落語家・弟子たちの公演に、”一般人”として潜り込むことも。
「関西で名の知れた落語家の公演があったのですが、幕が開くと客席に上岡さんが一般席で座っていたそうです。後日、その落語家が『兄さん、ひとこと言うてくださったらチケットくらいお送りしましたのに』と言うと、上岡さんはやっぱり『いやいや、僕はもう一般人だから』と謙虚に返したそうです」
「上岡さんの弟子であるテントさんは、なかなか公の場に姿を見せないことから ツチノコ芸人 と呼ばれています。そんな彼が今春、三年ぶりの独演会をしたんです。上岡さんはそのチケットをやはり自分で購入。大勢の一般客に混じって弟子の健闘を見守り、公演後は惜しみない拍手を送っていたそうです」
島田紳助さんは、上岡龍太郎さんとの親交が続いていたようで、その暮らしぶりを”自由にされている”と語っていました。
「紳助はよくゴルフにいくのですが、上岡龍太郎さんとも行くそうです。彼は人生に悩んだときに必ず上岡さんを訪ねるほど尊敬しています。すでに上岡さんが引退してから15年が経ちますが、その生活ぶりについて『本当に自由にされている』と感心しながら言っていました。し、今のリタイア生活も上岡さんを見習っている部分もあるのだと思いますよ」
上岡龍太郎の引退後の現在③ 肺がんと間質性肺炎のため81歳で死去
出典：https://middle-edge.jp/
2023年6月、上岡龍太郎さんが5月に亡くなっていたという訃報が報じられました。
実は10年ほど闘病生活を送っていたという上岡龍太郎さんは、2023年5月19日に肺癌と間質性肺炎による肺不全のため大阪市内の病院で息を引き取ったそうです。81歳でした。
葬儀は身内で執り行われたとのことです。
芸能界引退から20年以上が経っていましたが、上岡龍太郎さんの訃報には芸能界から多くの追悼の声が寄せられていました。
「探偵！ナイトスクープ」で2代目秘書として上岡さんと共演したタレントの岡部まりさんは、自身のブログを更新し、上岡さんの人柄について触れながら「ナイトスクープを辞められる時もそうでした。惜しむ我々を笑い飛ばしながら軽やかに去っていかれました。上岡局長は、永遠にカッコいい局長のまま私のなかで生き続けることでしょう」と別れを惜しみました。
タレントの東野幸治さんは「上岡龍太郎師匠がお亡くなりになりました。残念です」、タレントの東国原英夫さんは「えっ？! マジか！ 信じられない」と驚きをツイートしました。
まとめ
・上岡龍太郎は芸能界引退後、表舞台にほとんど出てこなかったものの、元相方の横山ノックさん、弟子だったテントさん等の親交のあった芸能人の葬儀には姿をみせている。
・上岡龍太郎は奥さんと悠々自適な生活を送っていたが、2023年に肺がんと間質性肺炎のため亡くなった。
引退後には上岡龍太郎さんのカムバック待望論も出ましたが、隠居生活を満喫していたようですね。
2023年に亡くなった際には関係者やファンから多くの追悼コメントが寄せられ、上岡龍太郎さんがいかに慕われ偉大な方であったかがうかがえます。上岡龍太郎さんのご冥福をお祈り申し上げます。
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