通称「ルフィ強盗団」による闇バイトによる狛江市強盗致死事件の実行犯・野村広之被告に地裁が無期懲役判決を言い渡しました。
この記事では野村広之被告の生い立ちや親などの家族、経歴と仕事、結婚歴、ルフィ狛江事件での行動、裁判での判決と現在などについてまとめました。
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野村広之はルフィ闇バイト狛江市強盗致死事件の実行犯
野村広之被告(事件当時52歳)は、2023年1月19日に発生した狛江市強盗殺人事件の実行犯として逮捕され裁判(一審)で無期懲役判決が言い渡されている男です。
野村広之被告が実行犯の1人である狛江市強盗殺人事件は、「ルフィ」などの偽名を名乗る指示役から遠隔で命令を受けた野村広之被告、永田陸人被告(狛江事件当時21歳)、加藤臣吾被告(狛江事件当時24歳)、中西一晟被告(事件当時19歳)ら4人の実行役が、東京都狛江市駒井町3丁目の住宅に宅配業者を装って押し入り、住人の大塩衣与さん(狛江事件当時90歳)にバールで殴るなどの暴行をして死亡させた事件です。
この事件では他に福島聖悟被告(狛江事件当時34歳)が犯行に使われた車を手配したとする強盗殺人ほう助の容疑で逮捕されましたが、この事件に関しては処分保留で釈放されています。(その後、別の特殊詐欺事件で逮捕)
野村広之被告は率先して犯行に加わり、大塩衣与さんをバールで複数回殴った実行犯とされています。
野村広之のルフィ闇バイト狛江市強盗致死事件での行動
野村広之被告がルフィ闇バイト狛江市強盗致死事件で果たした役割や事件当日の行動などについて現在までにわかっている内容についてまとめていきます。
野村広之被告は、ルフィなどの偽名を名乗る特殊詐欺グループおよび広域強盗グループによるいわゆる「闇バイト」に応募して狛江市強盗致死事件に実行犯として関わったと見られています。
野村広之被告は事件前の下見で率先して白い手袋を持ってきて「指紋残さないほうがいいよね」などと言うなど共犯者らにマウントを取ろうとしつつやる気を見せていたようです。
また、犯行に使われた自動車を一時運転した際にも野村広之被告は「警察から逃げるときはこれくらいスピードを出す」などと言って猛スピードを出すなど異常な行動が見られたということです。
事件前に指示役とテレグラムを使ってやり取りした際、野村広之被告は「訪問時に顔を見られなくしたい目出し帽かぶるの可能か」、「証拠を残したくない。足がつかないようにしたい」、「荷物の置き場はロッカーですか?車内だと何かあった時によくない」、「現場は都内のどのあたりか、最悪な時に逃げる場合土地勘がないと不安」、「詳細が知りたい、どんな内容になりますか」、「目出し帽やお面の着用は可能か、インターフォンのモニタで確認されたり撮影されたりは大丈夫か」などと指示役への質問を繰り返し、指示役に「やっぱうぜーわこいつ」などと嫌がられていた事などもわかっています。
事件当日、野村広之被告は率先して狛江市の被害者宅へ押し入り、大塩衣与さんを抱き抱えるようにして内部へ侵入し、中西一晟被告と共に大塩衣与さんの両手を結束バンドで縛りました。
大塩衣与さんは結束バンドで縛られた後も抵抗するそぶりは見せずに自力で動くこともなかった(何せ90歳の高齢女性である)という事でしたが、野村広之被告は大塩衣与さんの胸ぐらを掴んで無理やり上体を起こして激しく揺さぶって「金はどこだ」などと乱暴に問い詰めています。
この際に大塩衣与さんは床に頭を打ちつけて気を失っていますが、それを見た野村広之被告は半笑いで「気絶しちゃった」などとふざけた様子で発言したという事でした。
その後、野村広之被告は現場のリーダーであった永田陸人被告から「バールをもってこい」、「やれ」と指示を受けると、バールで大塩衣与さんを6回〜8回も殴りつけました。この行動は他の実行犯ら3人も「やりすぎだ」と感じて引くような暴行であったようです。
おそらくこの野村広之の暴行により、大塩衣与さんは全身に打撲を負いろっ骨や胸骨など上半身30か所の骨折や左ひじを開放骨折するなどの重傷を負って「肋骨骨折による急性呼吸不全」が死因となって亡くなっています。
野村広之被告ら犯人はその後、家の中にあるという現金を捜索するも見つけられず高級腕時計3本と野村広之被告が見つけたトレーディングカードを持って現場から逃亡しました。
その後、犯人らは現金を探すために再突入の計画を話し合いましたが、野村広之被告は他の犯人らをその場に残して車に乗って1人で逃亡します。
永田陸人被告が複数回電話をかけると野村広之被告はようやく出て「金ないのにリスク大きい。職質されたからやめたい」などと言い逃走しています。
そして、野村広之被告は2023年2月22日に逮捕されました。逮捕の際、野村広之被告は「ふざけんな、おら!」などと興奮して抵抗する様子を見せました。この時の様子は逮捕時に同行したメディアによって撮影されています。
野村広之の生い立ち
通称ルフィ強盗団よる闇バイト狛江市強盗致死事件の実行犯として起訴され一審では無期懲役判決を言い渡されている凶悪犯・野村広之被告ですが、現在の時点ではその生い立ちなどは明らかにされていません。
野村広之被告以外の狛江市強盗事件の犯人らの生い立ちは、週刊誌系のメディアなどがある程度の情報を明らかにしていますが、野村広之被告に関してはほとんど情報が出てきていないようです。
裁判でも野村広之被告の生い立ちについては何も情報が出ておらず、本人が弁護士に対しても自分の生い立ちなど素性について口をつぐんでいるのかも知れません。
野村広之の親など家族
野村広之被告については、親や兄弟姉妹などの家族に関する情報も生い立ちと同様に何も出ていません。
野村広之被告の親などの家族については、各種メディアでも裁判でも何の情報も触れられておらず、その素性は謎です。
野村広之のこれまでの仕事など経歴
野村広之被告の仕事など経歴については、事件当時野村宏之被告が住んでいた埼玉県川口市の集合住宅(団地)の住民が若干の証言をしています。
それによると、野村広之被告はいつもTシャツなどのラフな格好で外出しており、スーツ姿などは1度もみた事はなく、いつも朝に帰宅するため夜間の仕事をしていたのではないかという事でした。(「仕事は分からないが、朝の8~9時の間に帰ってくる」との近隣住民の証言あり)
また、自宅である団地では組合の副理事を務めていたが、理事会には出席するものの1度も発言はなく、いつもニヤニヤしているだけで何か意見を言う事はなかったとのことです。これは持ち回りの役員だという事なので野村広之被告が自ら買って出たわけではないようです。
他に、「草取りや階段掃除など住民の行事には参加していなかった」、「挨拶は返したが無口な印象」といった住民の証言が出ています。
野村広之被告が狛江事件の当時住んでいた集合団地は、テレビニュースで放送された映像などにより埼玉県川口市安行原930の「グリーンタウン安行東」である事が特定されており、5階に1人で暮らしていて家族などはいない様子であったという事もわかっています。
また、野村広之被告がこの団地に1人で引っ越してきた時期については(狛江市の事件から見て)「およそ10年前」、「6年〜7年くらい前」との証言が出ており、2013年〜2016年頃までの間にこの団地へ1人で引っ越してきたと推測されます。
ただ、野村広之被告のこれ以前の経歴や生い立ちについては現在の時点では何1つ情報が出てきておらず謎に包まれています。どこの生まれなのかどこの出身なのか、どのような家族で育ったのか、どのような学歴を持つのかなどは何もわかっていません。
野村広之被告は裁判でもマスクをして顔を隠し、自分の経歴や生い立ちについても何も語らず、責任の回避に終始していました。マスクに関しては裁判長に「供述が聞き取りづらいのでマスクを外せないか」と求められても野村広之被告は「マスコミの方とかがいたりするんでぇ」などとこれを拒否しており、自分の経歴や生い立ち、親な家族などの素性がバレる事を警戒している様子が見られました。
野村広之被告について近隣住民が、団地の玄関扉を自分で変え事を証言し「ドアを壊されて入ってこられることはないか」、「これは大丈夫かこのドアは」、「鍵はどんなやつをつけるんだ」などと異常に警戒していた事を明かしています。
野村広之被告は何か過去にやましい事があり、自分の経歴や素性がバレる事を警戒していた可能性も考えられます。
野村広之は結婚歴があり妻と子供がいた可能性も
野村広之被告は親などの家族や自身の生い立ち経歴などは全く明かしていないようですが、事件当時居住していた埼玉県川口市安行原930のグリーンタウン安行東という団地に引っ越してきた際に、「奥さん、子供、家族を置いて、俺1人ここに来た」などと言っていたとの近隣住民の証言が出ています。
この野村広之被告の発言が事実であればですが、野村広之被告には結婚歴があり嫁や子供がいる可能性があります。ただ、野村広之は周囲に虚勢を張りたがるタイプだった事が裁判で明らかになっており、かつては結婚していて嫁や子供がいたが今は事情があって1人であると近隣住民に嘘をついていた事も考えられるのではっきりした事はわかりません。
野村広之の現在…ルフィ闇バイト狛江強盗致死事件の判決は無期懲役
ルフィ闇バイト狛江市強盗致死事件の実行犯である野村広之被告の現在ですが、2025年2月18日に東京地方裁判所(立川支部)により、無期懲役の判決を言い渡されています。
「ルフィ」と名乗る男らがフィリピンから指示したとされる強盗事件で、強盗致死罪などに問われた野村広之被告(54)に対し、東京地裁立川支部(菅原暁裁判長)は18日、求刑通り無期懲役とする判決を言い渡した。
裁判では、狛江市強盗致死事件の共犯者らが証人として出廷し、野村広之被告がやる気満々であった事や、被害者の大塩衣与さんをバールで複数回殴った実質的な殺害者であった事が明らかにされました。野村広之被告が関わったルフィ強盗団(通称)の事件は、この狛江市の強盗致死事件1件だけでしたが、複数のルフィ強盗団事件に加わった他の犯人らと同等の「無期懲役」の判決が言い渡されました。
やはりこれは、野村広之被告が被害者の大塩衣与さんが死亡した実質的な原因を作ったと見做されての判決だと思われます。
野村広之被告は裁判では終始、被害者の大塩衣与さんへの暴行を否認し他の3人の実行犯(永田陸人被告、加藤臣吾被告、中西一晟被告)によるものだと主張して自分の罪をなすりつけようとしていました。弁護側も可能な限り短い有期懲役を求めていましたが裁判所は野村広之被告側の主張を否定し、野村宏之被告が大塩衣与さんへの鉄パイプによる暴行を行ったとする検察側の主張を全面的に認め求刑通り「無期懲役」の判決を言い渡しました。
2025年3月10日の時点では、野村広之被告がこの判決を不服として控訴したとの情報は報じられていません。すでに控訴期限は過ぎていますが、いちいち控訴した事が報じられないケースもままあるため無期懲役判決が確定したかどうかは不明です。
まとめ
今回は、2023年1月19日に発生したルフィ闇バイト狛江市強盗致死事件の実行犯として無期懲役の一審判決を受けた野村広之被告についてまとめてみました。
野村広之被告は他の3人の実行犯とともに当時90歳の大塩衣与さんが在宅していた東京都狛江市駒井町3丁目の住宅に宅配業者を装って押し入り、大塩衣与さんを拘束した上バールでおよそ10回も殴打するなどして死亡させました。
野村広之被告の生い立ちや親などの家族、経歴についてはほとんど何も情報が明らかにされていません。野村広之被告が事件当時住んでいた団地の近隣住民の証言から、6年〜10年ほど前にこの団地に1人で越してきた事や、いつもラフな格好で朝方帰宅していた事などがわかっており、夜間の仕事をしていたとみられていますがはっきりした事はわかっていません。
また、「奥さん、子供、家族を置いて、俺1人ここに来た」などと近隣住民に話していたという事なので結婚歴や子供がいる可能性があるようです。
野村広之容疑者はルフィ闇バイト狛江強盗致死事件の裁判で「無期懲役」の一審判決が言い渡されましたが、現在の時点では野村広之被告が控訴したとの情報は確認できません。