元オウム真理教信者であり、後継団体「aleph（アレフ）」を経て現在は「ひかりの輪」の代表を務める上祐史浩。
上祐史浩はオウム真理教ロシア支部長だったため一連の凶悪事件には直接かかわらず現在も宗教活動を続けています。
上祐史浩の現在までの活動について詳しく総まとめしましたのでご紹介します。
この記事の目次
上祐史浩の若い頃からオウム真理教入信まで～きっかけは父親の浮気？
「ああいえば、上祐」と世間を騒がせた上祐史浩
上祐史浩は1995年3月に起きた「地下鉄サリン事件」以降に麻原彰晃の指示で「外報部長」「緊急対策本部長」として教団のスポークスマンを務め、メディアで教団を正当化する様々な詭弁を弄して「ああいえば、上祐」と言われました。
オウム真理教の後継宗教団体「aleph（アレフ）」から分派して現在は「ひかりの輪」の代表を務めています。
本名： 上祐 史浩（じょうゆう ふみひろ）
生年月日： 1962年12月17日
出身地： 福岡県三潴郡城島町（現・久留米市）
ホーリーネーム： マイトレーヤ
ステージ： 正大師
教団での役職： 外報部長、緊急対策本部長、アーレフ元代表
入信： 1986年8月
関係した事件： 亀戸異臭事件、国土利用計画法違反事件
判決： 懲役3年
現在の活動： ひかりの輪代表
引用：Wikipedia – 上祐史浩
上祐史浩、両親の離婚が宗教にのめり込むきっかけに…
上祐史浩は家庭に問題を抱えていた
上祐史浩は銀行員の父と元教師の母の間に1962年12月17日に福岡県三潴郡城島町（現・久留米市）に生まれました。
上祐史浩は小さい頃はアニメ『宇宙戦艦ヤマト』やプロ野球選手の江川卓さん、そして超能力が好きな少年だったようです。
銀行員と教師という固い職業の両親を持つ上祐史浩ですが、父親が東京の貿易会社に転職したことで一家で上京し、その後独立して事業を立ち上げるも失敗したため家に帰ってこなくなりました。
父親は別の女性と関係を持っていたことで別居状態となり、上祐史浩は母親と二人暮らしをしていましたが、両親が離婚したのは上祐史浩が成人してオウム真理教に入信する頃でした。
当時、急に父親を失った上祐史浩が駅や公園などでぼーっとしている姿が知人などに目撃されていたようです。
上祐史浩がオウム真理教にのめり込む心の闇はこの時に生まれたのでしょう。
上祐史浩はディベートの天才といわれていた
上祐史浩はおとなしく目立たない存在でしたが非常に優秀な成績の生徒で、早稲田大学高等学院を経て早稲田大学理工学部に進学しました。
そして、ディベートサークルで話術を磨いたことがのちにオウム真理教のスポークスマンとなった時にその本領を世間に見せつけましたが、この頃”IQ200の天才”と呼ばれる認知科学者・苫米地英人さんに教わっていたとか…
討論して最強だと思うよ。何故かって言うと、討論がスピーチコンテストレベルだった日本に「ディベート」という競技を持ち込んだ張本人だから。オーム事件の時、「ああ言えば上祐」と言われた、オウムの上祐（史浩）なんか、彼の教え子ですから。上祐はすごいディベートが上手いと言われていたけど、苫米地さんに「上祐さんと同じくらいすごい」って言ったら、「そういう風な言い方をされると困るなー。あの口下手の上祐にディベートを教えたのが俺だから……」と言っていましたね。
また、フジテレビアナウンサーの軽部真一さんは早稲田大学高等学院、大学での同級生でした。
大学時代からチベット仏教やヨーガに興味を持った上祐史浩
上祐史浩は大学在学中からチベット仏教の活動や超常現象、ヨーガに興味を持つようになりました。
上祐史浩は1987年に早稲田大学大学院理工学研究科修士課程を修了すると、同年4月に特殊法人宇宙開発事業団（現:独立行政法人宇宙航空研究開発機構）に就職しました。
この宇宙開発事業団に入社した理由について、NHK教育テレビで同企業の会長が「これからの地球を救うのは宇宙だ」と語っていたのを見て宇宙に憧れを持つようになったと上祐史浩は語っていますが、この頃から根底に「人類を救いたい」というビジョンを持っていたのかもしれません。
上祐史浩、オウム真理教幹部としての活動と逮捕されるまで
上祐史浩、オウム真理教の前身「オウム神仙の会」に入会
麻原彰晃に感銘を受けて「オウム神仙の会」に入った上祐史浩
上祐史浩は早稲田大学在学中の1986年8月にオカルト雑誌『トワイライトゾーン』に麻原彰晃のアーサナ解説記事が掲載されていたのを見て、一緒に紹介されていた麻原彰晃が主催する「オウム神仙の会（後のオウム真理教）」に入会しました。
上祐史浩は早稲田大学大学院を卒業すると宇宙開発事業団に入社しましたが1ヶ月で退職し、英語が堪能だったことから麻原彰晃にニューヨーク支部の立ち上げメンバーに指名されて渡米しました。
しかし、上祐史浩はまだ新社会人でありニューヨークでの宗教勧誘活動は難航し、定期的に都沢和子に入信状況を電話で伝えていたところ厳しく叱咤激励され、激しく自尊心を傷つけられた自棄でした。
結局アメリカでの布教活動が難しいと判断した麻原彰晃は1988年にニューヨーク支部を閉鎖させ、帰国した上祐史浩に今後海外担当に指名することはないと厳しい言葉を投げられました。
上祐史浩、彼女・都沢和子を麻原彰晃に献上する
都沢和子は上祐史浩の元恋人だった
上祐史浩は大学時代からの恋人である都沢和子といっしょに「オウム神仙の会」に入会しましたが、入会後にすぐに別れて麻原彰晃に献上しました。
都沢和子は昭和女子大学短期大学部英米文学科在学時にESS（英語弁論サークル）に所属しており、早稲田大学ESAに所属していた上祐史浩と知り合って交際に発展しました。
都沢和子は麻原彰晃の愛人となり権力を握り、恋人に上に立たれた形になった上祐史浩は嫉妬する反面修行の一環だと考えるようにして精神的苦痛を乗り越えました。
「尊師は煩悩を遮断する力が強いので誰とセックスしてもいい」「彼女（都沢）は麻原尊師と融合するならば、それはあの、精神的ステージが高くなるんで、私と融合するよりいいと思うんで、私は恋人を麻原尊師に捧げたいと思います。私はそういうのは負担ですので。」
しかし、上祐史浩にも入信して間もなく教団内で愛人ができており、都沢和子をうまく厄介払いしたのだと噂になっていたようです。
上祐史浩「坂本堤弁護士一家殺害事件」でTBSに抗議をした
上祐史浩は坂本弁護士一家殺害に直接は関わらなかった
上祐史浩は1989年に早川紀代秀や青山吉伸らと共に「オウム真理教被害者の会」の民事訴訟を起こす準備をしていた坂本堤弁護士に抗議に向かいました。
TBSがオウム真理教を批判、実態を語る坂本堤弁護士をインタビューした動画について、放送前に知った上祐史浩らはTBSに抗議をしましたが、この時にTBSのプロデューサーがインタビュー動画を見せたことが後の「坂本弁護士一家殺害事件」につながったと言われており、「TBSビデオ問題」だと呼ばれ批判の的となりました。
上祐史浩が麻原彰晃が自分に都合の悪い人間をポア（殺害）するという考え方には兼ねてから反対していたため、麻原彰晃は坂本堤弁護士の殺害の際には上祐史浩を実行犯メンバーには入れず、早川紀代秀や村井秀夫らと謀議を重ねて実行に移しました。
上祐史浩は暴力行為や威嚇行為で教団の進む道を切り開くのは間違いだと感じていたため、麻原彰晃が次々と殺害事件を起こした時に電話で抗議すると、その度に正当化する都合の良い話をしていたようです。
1995年3月20日に麻原彰晃らが「地下鉄サリン事件」を起こして逮捕された後にオウム真理教が起こしてきた数々の事件が明るみとなり、上祐史浩はテレビ朝日の取材で坂本堤弁護士は先見の明があったと語っています。
上祐史浩、麻原彰晃の選挙出馬に最後まで反対だった
上祐史浩はオウム真理教の政界進出に反対だった
上祐史浩は1990年の第39回衆議院議員総選挙に麻原彰晃が真理党代表として出馬したことについて最後まで反対していました。
結果的に麻原彰晃は選挙で大敗を喫し、選挙後に信者たちの前で国家権力で票のすり替えがあったと言い訳をしましたが、上祐史浩はこれについても反論し、独自に行った電話調査では100人中誰もいなかったと裏付けを語り麻原彰晃を否定しています。
能力は高いもののこうした反発的な態度が麻原彰晃を悩ませ、後にロシア支部に左遷させたと言われています。
上祐史浩はオウム真理教の兵器開発に関わっていた
上祐史浩も武力による救済も視野に入れていた？
暴力を嫌っていた上祐史浩ですが、オウム真理教の兵器開発には携わっており、生物兵器風船爆弾、ホスゲン爆弾、第7サティアンでのサリンプラント計画などに参画したほか、亀戸異臭事件に関わっていました。
上祐史浩は1993年6月から7月までに発生した亀戸異臭事件の際の炭疽菌培養の指揮をしており、同事件では直接的に被害者は出さなかったもののオウム真理教の最初の生物兵器テロ未遂事件でした。
上祐史浩は後にこのプロジェクトに参加していたことは不本意ではなかったことを語っていますが、信者の野田成人によれば無謀な計画で誰も成功を信じない中で上祐史浩は「絶対にこのプロジェクトを成功させる」と息巻いていたそうです。
上祐史浩、オウム真理教のロシア支部長に就任
ロシアではグル（指導者）になっていた上祐史浩
上祐史浩は1992年から麻原彰晃の指令でロシア支部に派遣されました。
ロシア支部長となった上祐史浩ですが、早川紀代秀によればグルのように振舞っており、”小朝原”のようだったと語っています。
上祐史浩は麻原彰晃から「日本にいると身に禍が及ぶ」と身を気遣うような言葉でロシアへ派遣されましたが、たまに一時的に帰国した際には薬物（LSD・覚せい剤等）を用いたイニシエーションを施されて麻原彰晃への忠誠心を忘れないようにされていたようです。
上祐史浩、「地下鉄サリン事件」後に広報を担当し一躍有名に
上祐史浩は「地下鉄サリン事件」に直接関与しなかった
1995年3月20日に発生した「地下鉄サリン事件」でオウム真理教がいよいよ逮捕される直面において麻原彰晃は弁の立つ上祐史浩をロシアから呼び寄せてスポークスマンとして起用しました。
「地下鉄サリン事件」が発生した直後から真っ先にオウム真理教が疑われたことで、教団のスポークスマンとして上祐史浩は村井秀夫や青山吉伸らと連日メディアに出演して弁解していました。
ワイドショーやニュース番組、ラジオなどに出演して、オウム真理教が事件に関わっている可能性に言及された際に、上祐史浩は国家や自衛隊、創価学会、米軍など巨大権力の陰謀であり、サリンの被害を受けたのはむしろオウム真理教だと主張しました。
こうした反論を海外メディアにも堪能な英語で行い、上祐史浩は一躍世間的な知名度を獲得していくことになりました。
そして、警察は「地下鉄サリン事件」に関わったオウム真理教の信者らを過去に起こした軽犯罪などをネタにして微罪逮捕、別件逮捕で犯人を挙げていったことに対して怒りを爆発させ、会見の席で机に拳を叩きつけながら批判しました。
逮捕容疑の一覧を記したフリップを公表すると「まぁただ私はあまりごちゃごちゃ言いたくないんですよ、これ（フリップ）見たら分かるでしょう？ 馬鹿らしいですよこんなの！」と言いながらフリップを投げたり、村井秀夫刺殺事件直後の会見では、記者が今度の事件で麻原彰晃代表が会見を開くのかと質問したところ、「麻原を殺す気ですか今度は? 麻原を殺す気ですか? 今度は!? 尊師を今度は殺すんですか!?」と激昂するなど、名演技を披露した
上祐史浩は感情に任せて怒りを爆発させたように見せてすべて冷静に演技をしていたようで、俳優になっていれば個性派俳優として売れたかもしれませんね。
上祐史浩の若い頃がイケメンと話題に
若い頃の上祐史浩
「地下鉄サリン事件」発生当時は、オウム真理教のスポークスマンとして連日テレビに出演していた上祐史浩。
当時は被害者を多く出した犯罪集団にも関わらず、オウム幹部の追っかけギャルも多数いたそうです。
地下鉄サリン事件の2カ月後のゴールデンウィーク直後には、オウム幹部の追っかけギャルが登場し、6月には全国規模のファンクラブが結成されていたのだ。
当時、教団と連携を持ちながら全国規模で活動を続けていた主なファンクラブは2つ。
一つは、上祐史浩のファンをメインとした「くるたん」（オウムの修行服「クルタ」をもじったネーミング）。もう一つは、オウム幹部全般のファンから結成された
Ｑ 上祐さんはイケメンの部類に入るかと思われますが、
自分ではどう思いますか？
Ａ イケメンと言われるようになったのは、オウムに入った後からで、より明確には、９５年に事件が発覚して、テレビなどに出た後です。そして、イケメンは危険と言ったように、そう言われるようになった後、テレビなどでの広報活動において、組織防衛のために嘘をつくという失敗をしました。
上祐史浩の饒舌ぶりに「ああいえば、上祐」といわれる
徐々にファンがついていった上祐史浩
上祐史浩は連日のようにメディアに出演して口八丁で詭弁を弄していたことから、ジャーナリストの二木啓孝さんは「ああ言えば、こう言う」になぞらえて「ああ言えば、上祐」と発言したことが話題になり一種のブームになりました。
上祐史浩は当時優男風のイケメンでもあったことから女性の追っかけファンも登場し、「上祐ギャル」と呼ばれて話題になりました。
「母性本能をくすぐる」「愛人になってもいい」「オウムを出てきちんとした宗教団体をつくったら、誘われて入っちゃう」「（神秘性を保つために）村井さんみたいに殺されたほうがいいのかも」
上祐史浩は早稲田大学英語部（ESA）で培ったディベートスキルがあったことがテレビ上で痛快なイメージを持たせて一躍有名人となっていき、当時上祐史浩の運転手を務めていた元六本木ホステスの美人女性も話題となりました。
上祐史浩、逮捕され懲役3年の判決を受ける
上祐史浩はオウム真理教の重大事件に直接関与しなかった
上祐史浩はオウム真理教が起こした「地下鉄サリン事件」を始め、「松本サリン事件」や「坂本弁護士一家殺害事件」など人命に関わる重大事件に参画していなかったことから死刑判決は免れました。
それでも、上祐史浩は1995年10月6日に熊本県阿蘇郡波野村（現・阿蘇市波野）の土地買収を巡ってる国土利用計画法違反に問われて逮捕され、偽証と有印私文書偽造・同行使の罪で起訴されました。
上祐史浩はオウム真理教が重大事件を立て続けに起こした時期はロシアに身を置いており、犯行に関わっていなかったことから死刑を免れました。
サリンプラント建設事件では建設や警備に関わった信者だけが逮捕され、生物兵器開発とテロ未遂に関しては殺傷能力のある炭疽菌が生成されず異臭事件で終わったことなどから不能犯として長期的な刑罰には影響しませんでした。
裁判に出廷した上祐史浩は逮捕された麻原彰晃に対して「導き手であり、救世主であり、私のすべて」と語った上で「サンキューアンドグッバイ」と決別の言葉を残しています。
上祐史浩は懲役3年の実刑判決を受け、広島刑務所に収監されました。
オウム真理教内での
— μ (@2020Tokyo_) 2018年7月13日
吉田英子さん殺害事件
が本当に起きたとしたら、
殺害を実行した麻原氏はもちろん、
殺人事件を目撃しながら
隠していた上祐史浩氏、
石井久子氏にも
法責任があるように思えますね…(^_^;)
上祐史浩、オウム真理教後継団体「aleph（アレフ）」の代表就任
オウム真理教の後継団体を立ち上げた上祐史浩
上祐史浩は1999年12月29日のに広島刑務所を出所すると、再び麻原彰晃を崇拝する宗教団体を立ち上げる可能性があるとして警察に厳重マークされていましたが、2002年に「aleph（アレフ）」を立ち上げて代表に就任しました。
しかし上祐史浩は麻原彰晃の崇拝を認めず、オウム真理教の起こした事件を反省して麻原彰晃の影響を排除することを掲げました。
これが麻原彰晃を根強く支持する旧オウム真理教信者達の反感を買い、2000年に表向きには「修行中」だとして自室に軟禁されてしまいました。
また、分派した別の後継団体である「ケロヨンクラブ」では2004年に信者に薬物を投与して2,800回も竹刀で殴り続けて殺害した傷害致死事件が起き、代表の北澤優子が傷害致死罪で起訴され懲役8年の実刑判決を受けています。
このケロヨンクラブでは他にもミミズを千匹食べる「ミミズ供養」や、坂を転がり続ける「コンコロリン」、1キロの氷を砕かずに食べるなど常軌を逸した修行が行われており、「オウム真理教の後継団体もやはり何も変わっていない」とイメージ付けるものでした。
2006年4月30日に情報番組『報道特集（TBS）』にて上祐史浩が新教団を立ち上げることが報じられました。
上祐史浩は「aleph」から上祐派を引き連れて千葉県習志野市のマンションをしばらく道場代わりに修行の場としていましたが、マンション管理者から立ち退きを要求されて東京都世田谷区南烏山のマンションに移っていました。
2007年3月8日に「aleph」を正式に離脱した上祐史浩は、公式サイトにて新教団として活動していくことを発表して9日に信者募集のためにmixiアカウントを開設し、マイミクシィは2日で上限の1,000人が集まり、麻原彰晃の考え方を完全に廃した新しい宗教団体「ひかりの輪」を立ち上げ代表に就任しました。
上祐史浩の現在～麻原彰晃の死刑執行を受けコメントを発表
上祐史浩、死刑執行を受け「事件再発防止に努めてきたい」とコメント
現在の上祐史浩は完全に麻原彰晃から脱却している？
かつては「（麻原彰晃は）自分のすべて」だと語った上祐史浩ですが、逮捕から2018年7月6日についに死刑執行され、現在は麻原彰晃の影も残っていないのでしょうか？
麻原彰晃の破滅的な考え方から離れたとはいえ、上祐史浩の「ひかりの輪」でも被害者は続出し、ひかりの輪脱会者友の会「インコの会」が発足しています。
そして、麻原彰晃らが死刑執行された7月6日は奇しくもこの被害者の会への「被害者賠償契約を締結した日」からちょうど9年目にあたる節目であり、上祐史浩は会見でオウム真理教の思想の抑止についてコメントしました。
上祐氏は会見の冒頭で「奇しくも、節目の日」と言及。「この日に執行されたことの重みもかみしめ、よりいっそう被害者の皆さまへの被害者賠償、アレフの拡大抑止などの事件再発防止に努めていきたい」と語った。
引用：ハフィントンポスト – 上祐史浩氏は語った。「平成の宗教が、平成の終わりとともに」 オウム真理教事件で7人死刑執行
上祐史浩は2010年12月3日号の写真週刊誌「FRIDAY（フライデー）」では麻原彰晃について「カリスマ的な能力はあるが人格が伴っていない」と評価しており、誇大妄想、被害妄想的な性格は幼少期に親に捨てられたことによる社会への憎悪が根底にあると語っていました。
そして麻原彰晃は「地下鉄サリン事件」で逮捕されてから意味不明な言動を繰り返すようになり、上祐史浩もかつてのカリスマ性を見いだせなくなっていったようです。
１９９７年前後、麻原は自分のハルマゲドン予言が外れ、心身に変調をきたし、裁判で不規則発言を始めました。その頃から、私は以前のように、麻原を絶対視することに、徐々に無理を感じるようになりました。その後、悪戦苦闘しつつも、麻原信仰から脱却し、その１０年後の２００７年に、アレフ（現Ａｌｅｐｈ・旧オウム真理教）を脱会し、「ひかりの輪」を設立しました。
オウム真理教後継団体の現在と危険性
「ケロヨンクラブ」は崩壊したものの、麻原彰晃の教えを色濃く受け継ぐ後継団体は「aleph」と「山田らの集団」が残っており、そうした団体が第二のオウム真理教事件を引き起こす可能性についても上祐史浩は言及しています。
私はそうした心配はないと思います。なぜかというと、既に「神格化」されているからです。アレフは麻原から物理的に離れて久しく、いつでもどこでも麻原は自らの「超能力」で信者を見守っており、例えばアレフの道場にも、麻原は存在すると説いているそうです。
そして、上祐史浩は「aleph」から分派して以降麻原彰晃について批判的立場を取ってきたため主流派からの攻撃の可能性について緊張感も抱いていたようです。
《麻原死刑囚に関しては10年以上前にオウム、アレフを脱会しておりますので、いま特段の、かつてのような思いはありません》
《逆にと言いますかそれ以来、麻原を批判してまいりましたのでこの10年間以上前から、そういった意味で一種の緊張があったのは率直なところでありました。今回の執行によって、その微妙な緊張感が少し落ち着くかと、率直なところ思います》
引用：ハフィントンポスト – 上祐史浩氏は語った。「平成の宗教が、平成の終わりとともに」 オウム真理教事件で7人死刑執行
上祐史浩が代表を務める「ひかりの輪」が第二のオウム真理教事件を起こす可能性はなさそうですが、やはり「aleph」と「山田らの集団」については最大限の警戒をしていくべきでしょう。
上祐史浩は結婚した嫁がいる？？～過去には彼女を麻原に献上も
上祐史浩は結婚していない
先述のとおり上祐史浩は大学時代から交際していた都沢和子を麻原彰晃に献上してからは別の彼女がいたようですが、その後結婚したという情報はありません。
宗教団体の代表である上祐史浩にとっては結婚という俗世の慣習には興味がないのかもしれませんが、過去に教団内で愛人がいた経歴からすると彼女がいる可能性は大いにあるでしょう。
上祐と元女性幹部以外は死んだ。
— ディオゲネスの樽 (中山尚) (@nakayamahisashi) 2018年7月20日
元女性幹部はオウムを辞めてひっそりと暮らしてる。
上祐だけが、のうのうとオウムの後継団体を立ち上げて代表してる。
これで反省してる？
「上祐史浩」がひた隠し！ 警察も知らない「麻原彰晃」の女性信者殺害 https://t.co/LbNR4IxilU #デイリー新潮
上祐史浩について総まとめすると…
・上祐史浩は大学時代からディベートを得意とし、天才といわれていた。
・上祐史浩の若い頃はイケメンと話題となり、追っかけファンも多数いた。
・上祐史浩は入信時に交際していた彼女・都沢和子を麻原彰晃に献上、現在は結婚せず独身である。
・上祐史浩は懲役3年の実刑判決を受け、広島刑務所で服役していた。
・上祐史浩は現在、宗教団体「ひかりの輪」の代表を務めている。
・上祐史浩は麻原彰晃らオウム真理教死刑囚13人の死刑の執行を受け、「事件再発防止に努めていきたい」とコメントした。
かつて凶悪テロ事件「地下鉄サリン事件」を起こしたオウム真理教に入信していた「ひかりの輪」代表・上祐史浩について総まとめしてきました。
「ひかりの輪」はオウム真理教被害者の賠償問題を「aleph」から引き継いで支払っていくことを発表していることで、上祐史浩が責任を重く捉えていることが伺えます。
そして危険団体を監視する外部監査委員会からは2014年に観察する必要なしと認められており、現在までに大きな事件は起こしていません。
しかし、オウム真理教の後継団体「aleph」と「山田らの団体」は依然として不気味な存在感を放ち続けていますので、何事も無いことを祈りたいところですね。
